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ブラック・スネーク・ダイアモンド・ロック!!


このページでは投稿記事も募集しております。
また、感想や出演交渉等も下記アドレスまでご一報ください。

info@sonimage.ne.jp



↑click it for more infomation!!
LaLa
ファーストアルバム制作中。
なかおちさと
ファーストソロアルバム、DVDメディアでの作品制作中。
NEWS!!
来春、カールマイヤーの1993年末6時間分の録音記録を元にアルバム制作発表です。


7月24日

カールマイヤーとララ。

アメイジング・ララ
↑、click!!

2006年、夏、
LaLaはライブ活動休止ですが、一方でファーストCDを制作進行中です。
完成次第ツアーです。
アメイジング・ララ
2005年夏、LaLa仙台公演2曲をリミックス。
ゴスペル「アメイジング・グレイス」のマヘリア・ジャクソン・ヴァージョン(おそらく版権切れです)を使用。

L a L a
nakao chisato(Vo,G,Tapes,Effects)
kikuchi akira(B)
tsunoda nobuki(Dr)


また、カールマイヤーがカセット・アルバム「カールマイヤーの世界(ヴァニラ・レコード)」制作時に遺した6時間分の未発表録音記録を再構成したアルバムを発表致します。

詳細は追ってご報告致します。
ご期待ください





ソニマージュ・レコーズ


6月8日
(mixi日記拾遺)

ねこ、K点越え

猫の鏡花に死なれて早くも数週間、今度は赤子にゃんこ三匹が我が家に来ました。

生まれて間もない内に野良に「捨てられた(うむ、どうやら野良で生まれたわけではないようです)」子猫三匹。
救出した方はアパート暮らしでペット不可。
兄弟三匹ぜんぶ我が家に来ました。

名前:あまくさ(♀)、エリセ(♀)、八雲(♂)
生後2ヶ月くらい。



三毛があまくさ。
焦げた子がエリセ。
八割れ(白黒が額で八の字に割れている)の子が八雲。

子猫から育てた経験は三匹。
まず大変だろうなあと思ったのがトイレのしつけ!
今度は一度に三匹です。
つまり「24時間監視×3」を覚悟!

しかあああああし!!! 
八雲(♂)、めっさクレバー!
我が家に来て30秒でトイレを覚える!
八雲の真似して他のコもトイレ完璧!

「晴れた日に布団を干さなきゃ!」ってプレッシャーあるでしょ?
トイレしつけの事前のプレッシャーもアレに似ているんです。
それが問題なく済んでびっくりしました。
もしかしたら「トイレしつけ後に捨てられた」のかもと思う次第(猫捨てるなあああああああああああ!)。

あ、そうそ!
9日に川口雅巳ニューロックシンジケート、ビデオ撮りします。
久々に皆さんの前に現れるのですが、先日、鏡花(先住猫でしたが、FIPという病気で逝去)との別れ以降の暴食で「肥え(K)点」ねん!
脂肪肝で肝臓全然働いてないみたい。
主治医からは(ま、もろもろの病気含めて)入院勧告!
見苦しいでしょうが許してください。
ララのアルバム発売記念ライブまでには30Kg落とします
(↑5年前の体重に戻るだけさ!
 アルバム完成は晩秋かなあ?
じっくり創ります。ライブ感はむしろ「ない」方向です。
核となる曲が先日のセッションで生まれていました>ノブ、キク)。

でわでわ、皆さん、会場でお会いしましょう。







追記

横浜市では夏から秋にかけて猫の去勢、避妊を一匹につき5000円で頼める制度があります。
あのは虫類顔の市長はどうにもこころ許せないのですが、この施策は助かります。




「あまくさ」
同居人の先祖様は島原の乱で敗れ五島列島に移住したという事情から「あまくさ」。
天草四郎は男性ですが、この子はレディ、めっさ美人。

「エリセ」
映画「ミツバチのささやき」「エル・スール」のビクトール・エリセ監督から。
最近、友川カズキ再々再々大々評価月間。
「エリセの目 友川かずき PSF」を念頭。
エリセ監督は男性ですが、この子は女の子。
信じられないほどにアイドル顔。
未熟児の兆候があるのでかなり気を引きしめて看護です。

「八雲」
文豪シリーズです。
小泉八雲は外国人ですが、この子は日本猫。
こいつはまだまだ顔が変わってゆきそうです。
一日中、ぼくを追いかけます・・・・・・。

皆、よく懐きます。
「猫が懐く」
↑、の才能をお金にするにはどんな仕事がいいのかと思案します。

初代猫「みふね(いまマイミクのmifuneさんの家におります)」、先住猫「夏目」「ライカ」「鏡花(今年逝去)」。

猫は名前を付けたとたんに、その名が醸す「猫格」が生まれるので不思議ですね。







ジャイアン・リサイタル in Chile!


どうしよう、ドラえもん! またジャイアンが歌の練習始めているよ! 
もしかして、また「ジャイアン愛のリサイタル」かしら。ブルブル。
助けてドラえもん!

ジャイアンが歌の練習をしていたのはボクも知っていたよ。
でも今回は丁度いい道具が手に入ったから安心していいよ、のび太くん!

ええ、ホント!
ね、それどんな道具? 教えて、教えて!

ちょっと待っててね。
パカパパッパパー!

「HOTチリ・ジャイア〜ン!」



のび太くん、この「HOTチリ・ジャイアン」はね、元々は南米にあるチリで1966年から1968年までに活躍したロック・バンド Los Jockersの曲なんだよ。
この曲はアニメ版のジャイアンよりも歌が下手なんだ。破壊度がアニメ版ジャイアン比で200パーセント超! 
これをジャイアンに向けて流すことで、「毒をもって毒を制する」って仕組みなんだ!

どれどれ、ちょっと試しに以下のURLをクリックしてみようか↓。

http://www.sonimage.ne.jp/sound/LosJockers.mp3








Los Jockersは1966年から1968年まで活動していたようです。
2000年にチリのWARNER MUSICから復刻編集盤が出ました。
当時のコピーは「チリのローリング・ストーンズ!」。
実際に「サティスファクション」をカヴァーしています。

コピーで沸いた期待はいい形で裏切られました。
うひょ、どうにもいい加減な感じがたまらない!

特に上記のURLにあるファイルを聴いたときは耳だれがトロトロ溢れ続けました。

ただ、他の楽曲は雰囲気などまた違ったものばかり。
まともかつ魅力的な曲もきちんとあります。

Los Jockers
印象は何とも形容しがたいのですが、うーん、「チリのローリング・ストーンズ!」というコピーから想像するストーンズの「黒」志向。
この「黒」が希薄なんです。
もしくは「黒」さへの執着がそれ程徹底しないままという感じ。
ここで引き合いに出されるストーンズは「ワルな青年たち」ってことだけかしら?
この<「黒」(さへの執着)が希薄>は南米のロック・カルチャー全般の特徴かなと思う次第です。
「黒」さに一定の執着をしているロック音楽こそROCK! みたいな公式が南米では通用しないんじゃまいか。
かの大陸はカラフルで楽しいですね。

http://mixi.jp/view_community.pl?id=60568
コミュニティ「南米音楽大陸」。

私、なにもしない管理人です。
それでも充実しているのは会員様のお陰です。
今後ともよろしくお願いいたします。





最後にすいません。
どなたかチリで著作権がどのように扱われているかご存知の方いらっしゃいませんか?
・・・・・・無断でUPしてしまいました・・・・・・。




アマゾン・デビュー



アマゾン・レビューなるものに初挑戦しました。

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000000EIH/qid=1145154489/sr=1-1/ref=sr_1_8_1/250-7733656-6698651

WOMAN BLUE JUDY RODERICK (VANGUARD)」、1965年録音作品です。
YAHOOオークション、何故か「ワールド・ミュージック」のコーナーで落札。
PENTANGLEのファーストの静謐さがあり、しかし版元がVANGUARD。
何者か分からないまま、ただただ「パーフェクト」と思うばかりでした。

「アメリカ、ブルース・ウーマン第一世代(←、ジョーン・バエズみたいなの?)」との記事を読みました。
こうしたカテゴライズこそこの作品との出会いをひとびとから遠ざけてしまったのかもしれません。




WOMAN BLUE JUDY RODERICK (VANGUARD)

22歳の輝石

ワールド・ミュージックのコーナーで見つけたため、インナーライナーノーツやwebで出自を調べるまで彼女が何者なのか分からないままだった。
一聴したその瞬間はブリティッシュトラッドの埋もれた名跡かしらと想像した。
「アメリカ、ブルース・ウーマン第一世代」が彼女の出自らしい。
とはいえ、このアルバムは輝石のように聴く者の面前で表情を変える。
トラッド、ジャズ、カントリー、ブルースetc.
発表当時でさえ、この表情の豊かさこそがときにひとを困惑させたのかも知れない。
このアルバムとの出会いはカタログで見つけられるものではなく、偶然に任され続けている。
出会ったものはその「偶然」を数奇のものと捉えて、家人でさえ寝静まった夜にそっとターンテーブルに載せる。
JUDY RODERICK、録音時22歳。
奇蹟、輝石。









5月24日

数週間前まで「一緒に永く生きてゆける」と思っていた野良ネコ「鏡花」。
5月8日、ネコ感染症腹膜炎(F.I.P)でこの世を去りました。

いまは虚脱、ぽーっと暮らしています。
ああ、強烈な印象を生々しく、骸だけ遺して逝ってしまったなあ、鏡花。

この国では子供たちの命が狙われ、イランを次の戦場にしようと画策する合衆国大統領がいて、世相は火のよう。
そろそろ何事かを書き綴ってゆかなければという緊張感、切迫感がたるんだ脳みそと体躯を揺さぶってきました。

ぼくだって死にたくないんだ。

鏡花、永眠

2006年5月8日
(mixi記事転載)

もし、或いは万にひとつ、ぼくに画才というものがあったら、鏡花、お前の背に羽根を書き加えてあげる、スーパーで、ジェットな、羽根を書き加えてあげる、全身が冷え、骸になってしまっても、君、勝ち気な顔のままなんだな、鏡花









中尾、杉本、鏡花(猫♀)




今日、午後永眠しました。

致死を宣告された日よりも二ヶ月余分に頑張りました。

不出来な飼い主でした。

鏡花は頑張りました。

頑張りすぎて、頑張りを認められて、神様の領域にいってしまったのだと思います。










> さま

いま早朝5時、鏡花がいつも朝ご飯欲しがる時間に目覚めてしまいました。

数秒の断末魔、なにかを伝えようと起きあがり、しかし絶命。
ぼくは、少しヘンだけど、自身の長生きをいま鏡花に誓いたいです。

> さま

前回の記事のコメント返信できなくてごめんなさい。
あの記事の後、記事内容とは正反対に目蓋の腫瘍が大きくなり、一昨日にはこれまで無事だった右目にも問題のある目やにがでました。

「あのとき、こうしてたらもっと」

きりがないですね。

>皆さま

桜木町駅前で絶命寸前のアイツ、鏡花(猫♀)を救助したとき、カノジョのお腹には食物にあたる内容物が一切ありませんでした。
食物を与えたら、その栄養は腹水として貯まってゆきました。

ただカノジョは性格に芯があり、回復期には先住ネコを圧倒する「パワー」で、この家を支える精神性、そんな柱のようでもありました。
明るかったです、存在が、そして何より楽しくさせてくれました。アイツといる時間はホント楽しかった。






また会おうな、鏡花!





なかおちさと






4月18日

我が家

長い間、とても長い間更新を怠っていました。
ごめんなさい。

すべての始まりは3月。
本牧で「ALWAYS 三丁目の夕日」を観た帰り、桜木町にて病気のネコを保護しました。
雌猫、純日本猫、鏡花(キョウカ 泉鏡花は男性ですけどねえ)。

この日から今日まで雌猫鏡花の病気との闘い。
明日からも鏡花の病気との闘い。

凝縮され、緊張する毎日。

mixiで掲載済みの鏡花の記事をまとめてUPいたします。

3月8日

【息をする】

「三丁目の夕日」。
劇場公開が終了すると聞いて本牧へ出かける。
先日、市営地下鉄の某駅にてロケ現場に出くわした吉岡秀隆。
その魅力が縦横にほとばしり泣き、喚き、笑い、抱きしめる。
パーフェクトだ。

一方、この映画にはさして主人公がいない。
いや、いる。
思うにこの映画の主人公は「町」だ。
閉塞したムラではなく殺伐とした街でもない、近隣が「町」であったそのホンの僅かな時間こそがこの映画の主人公なのだと思う。
いつか稿を改めて書いてみよう。

終演後、家人とふたりして桜木町駅までバスに揺られる。
みなとみらいで遊ぼうと思った。
みなとみらいの手前、JR桜木町のジョナサンの横に彼女はいた。

猫、ネコ、ねこ。

彼女だけでなく、彼、彼女、若いネコが6匹くらいいた。

大半のコが目やにで片眼がつぶれていた。
かわいそうだ、うん。
ただ彼女の状況はもっとひどかった。

鼻からちょうちんぶらさげて、目は両目ともつぶれていた。
ぼくら人間の気配に反応するだけの機敏さ、そのエネルギー。そんなもの、彼女にはすべて欠けていた。

このコは死ぬ。

そう思った。

近くのコンビニでごはんと水を所望。
彼女の目の前に差し出した。
ひくひくと鼻で香りを嗅ぐのだけれど、鼻からちょうちん。evianに鼻水を投下。

数十分、様子を見ていた。

このコは死ぬ。

思いは強くなるばかりだった。
周辺のネコも彼女には近寄らない。

ぼくの裡には葛藤があった。
保護するべきか、立ち去るべきか?
彼女を救う程、ぼくと彼女の距離は短くない。
初対面。
まして我が家には既に2匹のネコが居る。
ただ、ぼくは彼女が助かる可能性、その可能性が如何であるか知っている。
病院へ直行。
しかし病院代、どれだけかかるのだろう?
恥ずかしいことにぼくは自身の生活すらままならない。

また、くしゃみ、彼女の弱々しいくしゃみ。

このコは死ぬ。

ぼくのナイスな手が動く。
コンビニで買ったピクニック用シート(野良にご飯をあげるときは現場に臭いを残さないようにピクニック用シートを使っている)に彼女を刳るんで家人と近隣の動物病院へタクシーを拾う。

駆け込んだ動物病院。
まだ鼻からちょうちん。
目やにで両目がつぶれている。

若い先生はぼくと家人に尋ねる。

「どうなさいますか?」

いや、まだ決めていない。
死んじゃいそうだから保護して駆け込んだ。
本当にまだ何にも決めていない。
ただ、ぼくが引き取らないという選択肢は、裏に「保健所行き」という意味がある。

「もう、だめかもしれませんね」

若い先生が呟いた。
ネコ風邪のため、もしくはその他の疾病のため、彼女は極度の脱水症状にあった。
レントゲン写真。
胃袋はまるっきり空っぽだった。
生きて欲しい。

引き取って元気になったら里親さんを捜すことにする。
決めた。
生きて欲しい。

心配していた診察料金はびっくりするほど安かった。
院長先生が気を利かせてくれて血液検査もレントゲンも無料。
さらに野良猫の場合は必ず30パーセントの割引がされるのだという。
これならぼくも生きてゆける。

写真.1 深夜2時近く ぼくの枕をきちんと「まくら」と心得て眠る彼女。

生きて欲しい。

3月13日

【柔らかい布】





死にそうな野良猫救助して数日。
カノジョ、鏡花、やっと生死の境から遠くまで離れられました。

替りにという訳ではないのですがぼくと家人がともに風邪。
頭痛、寒気、鼻汁。

野良猫・鏡花、カノジョは桜木町駅前で鼻汁垂れ流しているところを救助。
さて、一方で鳥インフルエンザに猫が感染したというニュースを聞いたばかり。
で、鏡花を我が家に招き入れた途端にぼくと家人がともに「風邪らしき」症状。

鳥→猫→ヒト→ひと∞

心配されている↑の図式、我が家から生まれるかもです。
ワクワクドキドキしますね。

鏡花は猫オーナーのぼくにとって初めて「可哀想だから」という理由で連れてきたコ。
先住猫のライカや夏目、初代猫のみふね等は皆、選択の決め手は「かわいいから」でした。

先住猫のライカはいまどきの言葉で表すと「クールビューティー」。
熱を帯びる女子フィギュア・スケートで喩えると「荒川静香」です。

一方の鏡花。
我が家に連れてきた理由に容姿の点など入り込む隙間もない程、重篤でしたから、なんていうか、いやあ、率直にブサイク。
熱を帯びる女子フィギュア・スケートで喩えると「いまの渡部絵美」。

鏡花の左耳、先端が欠けています。
ケンカで亡くしたのでしょうか?
野良の世界は寸前に死があり、厳しいです。

トイレを覚えたら里親さんに託すつもりです。
ただ引き渡すのに惜しいくらい勝ち気、かつ気の良いコです。
早く幸せになれ。

鏡花の2006年3月16日。
写真、三葉。

4月5日

【花、私たちは】


数年振りに高熱を伴う風邪をひき、また長引かせてしまいました。
病床での暮らしは視界が狭く限られていて、普段、見えるモノが見えなくありました。

天井、枕元、暖を取る電熱ヒーターの灯火。

体温がようやく38℃代にまで下がったのが発熱からニ日半くらい。
トイレットまでの道をふらふらと泳ぐ。
部屋の隅、高熱のため見えていなかった元ノラ猫「鏡花(♀)」。
久しぶりにカノジョをきちんと見た瞬間に絶叫しました。
目ヤニか膿のようなものが左目から厚くたっぷりと垂れていて、鼻周辺に大量の鼻水。
鏡花、カノジョは視覚も嗅覚も塞がれていました。

ぼく自身の身体が絶不調であったとき、ノラ猫鏡花、カノジョもノラ猫時代の辛い健康状態へと逆戻りしてしまったようです。
慌てて掛かり付けの動物病院に連れて行きました。

「目が開かなくて、鼻も塞がれた状態です」

鏡花の症状を説明するぼくに先生は予想だにしなかった、もっと致命的な状態へと注意を向けていました。

腹水。

獣医師に指摘されて初めて気づいた鏡花の腹部の異常な膨らみ。
そこに腹水が溜まっているとのコト。

「猫伝染性腹膜炎」

http://www.p-well.com/health/clinic/cat/cat-fip.html

↑、恥ずかしながら聞いたこともない病名でした。
実際、感染しても「発症」するネコは少ないようです。

ただ獣医師の表情は複雑、言葉を慎重に選びながら説明をしてくださいました。

「発症すると予後は非常に悪いです。ほぼ助からないと思ってください」

抗生物質と炎症を抑えるクスリ、それに加えてインターフェロンを処方して頂き、鏡花とともに病院を去りました。

検索キーワード:猫伝染性腹膜炎

http://www.google.co.jp/search?sourceid=navclient&hl=ja&ie=UTF-8&rls=GGLD,GGLD:2004-33,GGLD:ja&q=%E7%8C%AB%E4%BC%9D%E6%9F%93%E6%80%A7%E8%85%B9%E8%86%9C%E7%82%8E

↑、自宅PCにて検索。
そこに溢れる絶望を促す記事たちに気が弱くなりました。

ただ鏡花自身は食欲もあり、腹水の重みさえなければ暢気でいただろうと思います。
ぼくがすべきことは鏡花、カノジョを看守り、食事に気をつけ、適正に処方されたクスリを与えるコトだけ。

看守る。

ぼく自身の体調も悪いですが、日に日に膨れあがる鏡花の腹部を看守る気の抜けない毎日がいまも明日も続きます。
鏡花、辛いコトないかい?



(前略)

君を映す鏡の中 君を誉める歌はなくても 僕は誉める 君の知らぬ君についていくつでも

あのささやかな人生を良くは言わぬ人もあるだろう あのささやかな人生を無駄となじるひともあるだろう でも僕は誉める 君の知らぬ君についていくつでも

(「瞬きもせず」 中島みゆき 1998年)



一昨日、「日本でのヴォードヴィル」について研究していたとき、中島みゆきを参照、考察しました。
<参照/考察>、中島みゆき「瞬きもせず」は、<参照/考察>だなんて余裕と斜に構えた態度を許さず、ぼくに率直に訴えます。

「あのささやかな人生を無駄となじるひともあるだろう でも僕は誉める 君の知らぬ君についていくつでも」

このラインで気狂いのように嗚咽、落涙して、鏡花、鏡花、鏡花、

猫伝染性腹膜炎:http://www.google.co.jp/search?sourceid=navclient&hl=ja&ie=UTF-8&rls=GGLD,GGLD:2004-33,GGLD:ja&q=%E7%8C%AB%E4%BC%9D%E6%9F%93%E6%80%A7%E8%85%B9%E8%86%9C%E7%82%8E

↑、致死を宣告する記事が大半ですが、いくつか、本当にいくつか日常生活に問題なく暮らしているネコのレポートがあります。
それならば絶望に囚われはしない。
鏡花を生きるのは鏡花だ。
いま午前3時半、少し眠ったらぼくは午前6時位にクスリと食事を用意します。
こうした日々がぼくと家人と鏡花の最近と「コレカラ」です。

「あのささやかな人生を良くは言わぬ人もあるだろう あのささやかな人生を無駄となじるひともあるだろう でも僕は誉める 君の知らぬ君についていくつでも」

鏡花、花、花々よ、私たちは病にこそ殺されてはならない







なかおちさと







2月23日

青い部屋

25日(土)渋谷・青い部屋 19:00Open/DJ Start
「BLUE VELVET NIGHT」

LaLa
Silent Tangue
藻の月(森の月改め)

http://www007.upp.so-net.ne.jp/gakugaku/
http://www.aoiheya.com/index2.html

LaLaは20:00からの出演です

新曲「キネマの花」がかっこいいです。

よろろろろろがいします。




2月9日

アルバム2枚

T


「昔一人の歌い手がいた いずみたくと12人の作詞家による 淡谷のり子 (PHILIPS)」

ゴミ屋さんから超格安でかっこいいターンテーブルを買いました。
レコード時代のコレクションはCD時代にまとめて売ってしまいました。
つまり肝心のアナログ・レコードがない。
凄いバカ。

それでも何かないかと家中を漁ったら父母のどちらかが買ったと思われる淡谷のり子の1971年発表のアルバムを発掘!

昔一人の歌い手がいた いずみたくと12人の作詞家による 淡谷のり子 (PHILIPS)

ターンテーブルに載せた途端にこころと呼ばれる部位が悼み始めました。

アルバムのライナーに淡谷のり子自身の筆があります。

(前略)すっかりナツメロ歌手として過去の歌手として、隅っこに追いやられてしまったと思いこんでしまった私にとって、この企画は、正直なところ救われた・・・・・・といった気持ちを起こさせてくれました(中略)。
今までの私にはナツメロ歌手としてのどうすることも出来ないヒガミや、あきらめがあった様な気がしてなりません。でも今は違います(中略)。
今のうちに、晴れやかに引退を・・・・・・、もうそんな声は私の耳が受け付けないでしょう(以下、略)


ここに記され、期された彼女はぼくの知る淡谷のり子とは遠くにあるように感じます。
しかしここに記され期された言葉こそ彼女の肉筆、肉声だったのだと思わずにいられません。




M1.「昔一人の歌い手がいた」

昔一人の歌い手がいた
虹だけ追って歌ったあの頃・・・・・・
バラ色の顔ふるえる接吻
ワルツの蔭のはじめての恋・・・・・・
あれから歌と旅して来たのに
残ったものはこれだけ ブルース
LaLaLa
LaLaLa

(中略)

昔一人の歌い手がいた
噂もされぬ女の物語・・・・・・
色あせた夢ものうい夜明け
眠れぬ街はロックの季節・・・・・・
私の歌は今もう忘られ
残ったものは私と ブルース
LaLaLa
LaLaLa





>眠れぬ街はロックの季節・・・・・・
>私の歌は今もう忘られ
>残ったものは私と ブルース

ブルースという出自を忘れてしまった「日本のロックの季節」。
このラインが呼びかけるコトはあまりに大きいです。





このアルバムはCD化されているようです。

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005FER9/qid=1139309576/sr=1-11/ref=sr_1_2_11/250-7733656-6698651

しかし、CDというメディアで出会ってしまったら、響き渡る痛切を聴き取れたかどうか疑問です。





スクラッチノイズ 昔一人の歌い手が スクラッチノイズ いた 噂もされぬ女の スクラッチノイズ 物語・・・・・・ 色あせた夢 スクラッチノイズ ものうい夜明け 眠れぬ街はロック スクラッチノイズ の季節・・・・・・ 私の歌は今 スクラッチノイズ もう忘られ 残ったものは私 スクラッチノイズ と ブルース LaLaLa LaLa スクラッチノイズ La








スクラッチノイズ 









U


「ONE NIGHT STAND!/SAM COOKE LIVE AT THE HARLEM SQUARE CLUB (RCA)」

サム・クック/Sam Cookeの名前がぼくの脳みそに刻まれたのは恐らく5歳くらいだったと思う。
6歳年長の兄が中学一年生になって洋楽デビューをし、我が家にロック、ポップスをもたらした、ぼくの6歳、その前に、ぼくはサム・クックの名前を既に知っていたように思う。

父母の集めた古いレコード盤の中に彼、サム・クックがあるはずだとぼくは信じ続けている。
今も尚だ。

押し入れに仕舞われた父母たちの古いレコード盤たちを検めるその度ごとに、ぼくはサム・クックを探した。
ところが今日に至るまで、父母のサム・クックは発見されていない。
明日になれば見つかるかも知れない。

最近、突如見舞われたオーティス・レディング熱の中で、オーティスの師たるサム・クックを求めた。
押し入れの中からは今のところ発見できずにいるのでamazon.co.jpで懐かしい彼を捜した。

ONE NIGHT STAND!/SAM COOKE LIVE AT THE HARLEM SQUARE CLUB (RCA)

1963年1月12日、マイアミでのライブ収録。

アメリカで「THE BEATLESの年」と呼ばれるのが1964年。
その前年、1963年1月12日。
真夏、キング牧師がワシントン大行進に参加し、「I Have a Dream」という言葉で演説を始める。
10月、ダラスでケネディ大統領が凶弾に倒れる。
日本は池田内閣の施政の許、保革が激しい対立と緊張にあり、父も母も政治の季節の真只中にいた。

ゴスペル・シンガーであり続けたサム・クックは、しかし一方でソウル・ミュージックという領野を一代で創ってしまった。
「ONE NIGHT STAND!/SAM COOKE LIVE AT THE HARLEM SQUARE CLUB (RCA)」で聴かれるソウルとは「魂」という言葉の対称英語たる「soul」であり、純度という尺度で最高値を得るものだろうと思う。

母音を立ち上げ、揺らし、揺らし、引き延ばし、揺らし、永続するかと錯覚した瞬間に次なる言葉へと繋げる。
こうした発声、クラシックの発声でメリスマと呼ばれるソレは、サム・クックにおいては技法に還元されるモノではなく、効用と昂揚へ、目的と目的地への飛翔、羽ばたきのようだ。

羽ばたき。

羽ばたきの振幅もまた瞬間瞬間にサイズが完璧にコントロールされている。
ソウルへの近づきに必要な分の振幅。
大袈裟であることなく、まして足らぬこともない羽ばたき。

amazon.co.jpで捜したサム・クック。
ただぼくは我が家の押し入れに、未発見の彼のレコード盤があることを今尚信じている。
ぼくは5歳の頃にはサム・クックの名前を知っていたんだ。
そしてSam Cookeという名前は以来ずっとLiveなものでありつづけたんだ。
その根拠、証拠品たるレコード盤が我が家のどこかにきっとあるはずなんだ。

アメリカで「THE BEATLESの年」と呼ばれるのが1964年。
その前年、1963年1月12日。
真夏、キング牧師がワシントン大行進に参加し、「I Have a Dream」という言葉で演説を始める。
10月、ダラスでケネディ大統領が凶弾に倒れる。
日本は池田内閣の施政の許、保革が激しい対立と緊張にあり、父も母も政治の季節の真只中にいた。
人間ってなんだ?
社会ってなんだ?
圧政、戒厳令発令間近の膠着、身を隠す夜闇がある。
友よ、歌おう!
謳おう!

サム・クックがマイアミの一夜、火の柱と化してsoulそのものへ達したその時代、父も母も真面目すぎるほどに真面目に活きていた証拠品として、この家のどこかにサム・クックのレコード盤はある。
きっと、ある。








2006年2月8日23時19分。
あと41分で34歳。
1972年2月9日から34年。
誕生日に必要な至福を遙かに超えて、サム・クックのメリスマ、その慈愛が目前の世界に満ちています。

感謝します。









なかおちさと

1月17日

woooooooooooo!!

下記事の「演舞」、我ながら素晴らしいなあ。
サミュエル・ベケットの(短い)戯曲って、読んでいると詩のような錯覚を覚えるんですが、それの意識化という感じでぼくの書き物としては新しいなあ。
この記事のあとにくだらないこと書きたくないなあと思い続けて15日。
くだらない更新です。

1

最近、時ならぬTHE DOORSマイブーム。
それも「MORRISON HOTEL」とか「LA.WOMAN」とか、「一般に駄目になっちゃったと云われる時期」のTHE DOORSです。

「一般に駄目になっちゃったと云われる時期」には良い時期の反復、自己撞着、自家薬籠との葛藤などが見えて、案外そのアーティストの組成が何だったのかが聴こえてくることに気づきました(ボブ・ディラン全部集める計画の中で気づきました)。

ああ、THE DOORSってサイケデリックなんて狭いモノではなくて、あらゆるアメリカ音楽、エンターテイメントのあの時代の結晶だったんだなあなんて、ブルース(への白人青年の憧憬)全快の「MORRISON HOTEL」などで改めて思うモノです。
あとね「MORRISON HOTEL」の10曲目「INDIAN SUMMER」を聴くと、おお、ファーストの「THE END」にそっくり!
てか「THE END」のあのオルガンの旋律はレイ・マンザレクの「手癖」だったんだあと意外な発見があったりしてね。

でですねえ、何故いまTHE DOORSマイブームかというと、2000年(?)位にリマスター盤が出たらしいんですよ。
リマスターされたことに今頃気づいて「集め直し」を強いられているトコロ。
このリマスター盤、ぼくが14歳の頃に買ったCD群とは明らかに音が違う!
聴こえなかった音がチンチンと鳴ったりしてびっくりした。
THE DOORSに限らず、ストーンズなどは何回リマスターされたやらで、近々THIS HEATの1stのリマスター盤が出るしで「リマスター貧乏」。
あれ、旧盤と無償で交換すべきではないですか?
アップグレード権利とかでもいいよ。
そう思いませんコト?



さてさて、写真は「OTIS REDDING LIVE IN EUROPE (ATCO)」。

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000002JKY/qid=1137272467/sr=1-2/ref=sr_1_10_2/250-3112117-3937827

夜中、ヘッドフォンで聴いていたんです。

オーティス・レディングのヨーロッパ・ツアー選りすぐりライブ盤。
3曲目の「I'VE BEEN LOVING YOU TOO LONG (TO STOP NOW)」=邦題「わて、あんたのことぎょうさん愛しすぎて今更もう引き下がれまへん」で涙ナミダ、鳥肌が立って、間髪入れずに「MY GIRL」=邦題「わいのナオン」へとショーは進むんです。

そのとき、



「Wooooooooooooo!!」



と家人がしゃっくり。

ヘッドフォン越しのしゃっくりにびっくりで、いやしかしこの瞬間に「Woooooooooo!!」ってすごくソウルフル!

30分くらい「Wooooooooooo!!」って、しゃっくり叫び続けるカノジョ。
このアルバムは収録時間が短いので家人のしゃっくりが治まる頃にはオーティス・レディングのシャウトはすでに冥界へと消えていました。





オーティス・レディングのボーカルより大きな音のベースに驚きますが(ヨーロッパツアーの「選りすぐり」のため、収録会場ごとにバランスが違います。ちなみにベースはDonald "Duck" Dunn)、うたはびっくり人間みたいにびっくり。
染みる染みる。
名盤ってやっぱ名盤なんですね。

2

先日、カールマイヤーの「着うたフル」というのを発見いたしました。
レーベルにもアーティストにも無許可。
アレはさすがに印税欲しいです。
身に覚えのある方、ご連絡ください。
最中の中に500円玉入れた程度で結構。

さて、カールマイヤーが1994年にヴァニラ・レコードより発表したカセット作品「カールマイヤー・ファースト」「カールマイヤーの世界」の2本が、2005年末ヴァニラ・レコード様にて再々増産。
久しぶりに在庫確保されました。

ヴァニラ・レコードのサイトよりweb注文可能です。

http://vanilla.vis.ne.jp/cgi/shop/

カールマイヤー ファースト Vanilla-38

1993年、横須賀のレーベル「YSR」より発売されたシングル「カールマイヤーep」。
B面曲を差し替えて再発した作品。
10分テープ。
380円。

カールマイヤー カールマイヤーの世界 Vanilla-39

1993年録音・制作、翌1994年発表。
数日間に渡るセッション、6時間分のDAT音源をYAMAHAの4トラックテレコにてマッドDJ感覚で編集した音群。
制作当時21歳。
日本人青年によるジャーマンロックへの頓珍漢な憧憬とTHIS HEATノイローゼが結晶した作品
(+カールマイヤーepの10分尺リミックス・バージョン収録)。
60分テープ。
1600円。

ともにプロデュース:カールマイヤー。

参加メンバー

コウノアヤコ
イシヅカタカノリ
なかおちさと

2作品ともジャケット・ワークはイシヅカタカノリ(aka ヒビノセイカツ)。
ジャケット写真等:キクチアキラ(LaLa、鳥を見た 他)。

尚、ヴァニラ・レコードサイトには<「1stCDを出したい!!」と思った矢先に解散した、カールマイヤーのセカンドカセット>との宣伝文句がありますが、CDのお話を仰ってくださったら解散なんてしなかったろうと思いますです・・・・・・。

いずれにせよヴァニラ・レコードさまには、発表当初のセールス不振などで多大なご迷惑をお掛けしてしまったうしろめたさもあり、近年のカールマイヤーへの「間違った」再評価も、「賑わい」として恩返しできるなら、ま、それはそれで構わないかなと思う次第です。

お年玉で買ってください。







なかおちさと(ex.カールマイヤー/メロドラマ)







on Jun.3.2006

演   舞

舞台左裾よりうつむき咳き込みながら現れる。
舞台上には氷塊が転がっている。
氷塊の個数は任意。
役者はつま先を氷塊で濡らす覚悟を決めて、舞台右手に向かって進む。
足取りを辿ると何らかの幾何学模様を描いているようにするといい。
舞台上にはライムが転がっている。
ライムの個数は任意。
役者はつま先をライムで削る覚悟を決めて、舞台右手に向かって尚進む。
足取りを辿り直すと何らかの幾何学模様を描いているようにようにすると尚いい。
表情を、きちんと、変える。
表情を、きちんと、変える、こと、を、意−識、する。
氷塊でつま先を濡らすごとに、ライムでつま先を削るごとに、表情を、きちんと、変える。
咳き込むその日は灼熱下の闇、寒くはない、そんな夜に咳が止まらないとする。
苦しい。
灼熱下の闇、肌着が蒸し、咳が止まらない。

さて、歩く。
舞台上を歩く。

氷塊でつま先を濡らした。

灼熱下の闇、もう一歩、二歩、三歩、氷塊、四歩、氷塊、五歩に満たない五歩、あるいは二百歩に足らない二百歩、とにかく舞台中央まで進む。

・・・・・・あと半歩さきにライムがある。

表情は任意。

舞台中央より半歩さきにライムはある。

表情は任意。

実のところ、最早、なにひとつ、演じる必要もない。



























>Ohmuraさま
旧年中は大変お世話になりました。
今年も宜しくお願いします。
またライブご一緒したいです。
なんたって我ら、ヨコハマストリートロッカーズ(ノイジシャン)!

>川口さま

旧年中はホントありがとうございました。
特にキクチ・旧コウノのケコーンパーティーでの「時計を止めて」、しびれたっス(チカラ足りなくDUOにならなくてごめんなさい)。
あと忘年会。
良い機会つくっていただいて大感謝です。
今年も大いに遊びましょう!

あ、年末はずっとスライダース聴いてたです。
↑わざわざ書くことでもありませんが・・・・・・。

>皆さま

年越しと正月は久しぶりに家で過ごしました(父母来襲のため)。
今年はLaLaのレコーディング、地方公演が当面「見えている」予定です。

年初に当たっての意気込みは「間食禁止」「宵越しの金は持たない」「のむうつかう」以上3柱。

年末のメロドラマ、「レンタルDVD-R化」構想中(無期限貸与、「また貸し」大歓迎)です。
ライブ会場で直接お声掛けてください。

2006年も引き続きよろしくお願いします。




なかおちさと(中尾千里)

12月27日

月   餅

私、いま顔がふっくら月餅のよう。

そのふくよかさはデビュー当時の河合奈保子みたいなダイナマイト。
日頃の暮らしがいかに高貴かつ豊かであるかの証左であります。

22日(木)高円寺ペンギンハウス
LaLa、みみのこと、ピーフラン

17日、同会場でのメロドラマ公演を終えてすぐ。
体力的にも大変なんですが、集客努力が僅かの期間で二度の公演に注がれているために胃がぎすぎすしておりました。
ストレス過剰。

あ、今日のメインテーマは「出会い頭で<また太った><お腹の子、何ヶ月?>などの定番デブ・トークに入る前に、たまにはデブになったその理由に耳を傾けてくださらない?」ですわ。

今回、日頃より太めの「常態」にさらに肉を積んだのには「道筋」がきちんとありました。
ケラケラケラ、仰々しく「道筋」なんて、デブのくせに申し開きかよ! とあなたは言うかもしれない。
しかしそうはいっても病的、もしくは心配しそうなくらいにデブになってしまったひとにはデブに至るまでの過酷な「道筋」、「原因」があるんですよ。
読むだけならタダなんだからきいといた方がいいですわ。マジ。

というのもまず冒頭の月餅顔。
これはアゴから首にかけてのリンパ線の腫れが原因です。
顔もリンパ腺もパンパン!
さて、ぼくがリンパ線を腫らしているということは、いまぼくの体内にばっちい菌が入り込んでいるということであります。
このばっちい菌、ワインとあなた、今日の切ないほど素敵なムードに負けて、あなたにもおそろいの形した菌をプレゼントしてしまうかも! キャー、マジ素敵に危険!

また見事な月餅顔は糖尿病のサインであったりします(ムーンフェイスですね)。
「糖尿病のサインかも?」なんて少しでも気づいたら本人に「大丈夫かい? 糖尿の相がばっちしでているよ!」と声をかけるとか病院を紹介するのがひとの道ってもんです。
小泉純一郎政権誕生以来、なんでも「自己責任」「自己責任」と叫ばれるこの時世。
この治世は市民間のいたわりあいまでも切り捨てているようでね、いやだね。

あ、でもぼく血糖値は(意外にも)正常です。

今回異常に太った要因素は集客ストレスと「チキンラーメン 5袋パック 日清食品」、そして風邪くすり。

直前に風邪をひきまして(心配されたり、またかよなどと呆れられたりするので風邪ごときじゃあまり日記に書かなかくなってきましたが「風邪でした」)。
ひとりの時間が多く、食事はどうしても簡単に済ませたくなってしまい、ついつい「チキンラーメン 5袋パック 日清食品」を購入。

たまの「チキンラーメン」は、ま、目くじらたてるほどのことではないと思うのですが、「5袋入りパック」はちょっとOUTです。

「チキンラーメン、ひと袋購入は舌の事情」
「チキンラーメン 5袋入りは、そのパックで<しばらく暮らす財布の事情>」が覗ける。

ひと袋は趣味。5袋は生活といった感じでしょうか?

嗚呼、チキンラーメン。
調理法など「ほぼない」に等しいチキンラーメン。

ここにストレス(今回は集客ストレス)が相乗する。
ストレスのため深夜、早朝には目覚めてしまう。
目覚めは小腹が減っている「ような気がする」。
夢うつつを行き交いながら、ぼくは知らない内にどんぶりを握って、卵を割って、湯を注いでいました。

食べていてもあまり「食べ甲斐」がある食品ではありません。つい、

「あ、次は砕いて食べよう!」

しょっぱい。
やっぱお湯を入れよう。2杯目は途中までボリボリ食いだったので、3杯目は最初からお湯で食べ直そう・・・・・・これ公演当日の早朝4時半のコト。

↑、やばいべ?

自分でも「やばい」のは分かっているんだけれど、ストレス過、記録的な寒波で脳みそ凍傷。

こんなとき家人が「もうやめときなさい」と止めてくれると理性も戻るってもんですが、この家人がいきなり「あの青い空の下で!」って叫びだしたんですよ。
びっくりして、「え、あの青い空の下でどうしたの?」と聞き直したら、「あ、あたし寝言で舞台のセリフ言っちゃった」と簡単に釈明したきりまたぐうぐう寝るんだ。

びっくりした。

家人は確かに演劇経験者。
舞台のセリフを、舞台でのように抑揚つけて話す。

「あの青い空の下で!」

そんな寝言よ寝言!
私、33年間生きてきて寝言採集に関してはかなりのコレクションを抱えていると自負しているのですが、そんな私にとってもこの「舞台のセリフ演じ中寝言」は衝撃的でした!

あ、で、デブに話し戻しますが、この舞台のセリフ寝言をもっと聞けないかと家人がまた眠るのを許してしまったわけですよ。
そのため、「中尾さん、あなたチキンラーメン食べ過ぎ。チキンになっちゃうくらい食い過ぎ」と指摘してくれたかもしれない家人をまた夢の世界へ返してしまった。

で、こうした異常な食欲を生活に呼んだのは、第一にストレス。第二が風邪くすり。

メロドラマ公演直後、風邪を引く。
高熱がスッコーン! とあがり、不明の領域へと遊びに行ってしまう。

(ララのメンバーにはリハーサルなどで大変迷惑おかけいたしました。
人生、2回目くらいのスタジオ欠席。
本当にごめんなさい)

さて、風邪くすりには食欲増進機能があります。

<食っては、寝。食っては、寝>

これこそ風邪を治す王道なので、食うように「食欲増進効能」、眠るために「副作用:眠気」。
それが風邪くすり。

22日、ライブ当日も出発ぎりぎりまで鼻水やらリンパ節の腫れが続く。仕方ないので風邪くすり投下。










食欲増進でチキンラーメン、また食べちゃった。











もうだめである。
だめだめである。
ぽこんと膨らんだお腹。
お腹の上にギター乗っけられそうである。

以上、ダラダラ書いてしまった言い訳にはなんの感動もないかもしれない。
いや、こんな異常な生活に感動などしてはいけない。

ただ今回のデブを経て分かったのには、デブにはデブの事情、経緯、原因があるということの発見である。
失敗デブの事情、経緯、原因をきちんと身に染みて振り返られるいま、もうあのような失敗デブにはならないだろうなという希望的観測が残る。
兎に角もう、チキンラーメンは食べない。

デブは絶望にいない。
なぜってデブは常に自己変革の課題が突きつけられているからだ。
自己変革というのは将来にあって、いまの惨状に縛られていない自分がありうること、その挑戦だ。
基本的なベクトルは幸福という可能性領域に向かっているんだ。

次の公演は2月末!
今年、ヤフオクにて105円で落札したアブスライダー。
駆使してやる!
そうさ、オレはアブスライダーに乗ってマッハに近づくんだ。

12月18日

わらってほしい

17日(土)高円寺ペンギンハウス
ソニマージュ・レコーズ「サボテンだらけの部屋」
無事終わりました。
ご来場いただいた皆さん、本当にありがとうございます。

いま、始発待ちでまだ高円寺のネット・カフェです。
ネット・カフェまで来てやることが2ちゃんねるとmixiです。
家にいるのとネット生活ちっとも変わらないならネット・カフェの意味がないと思います。

昨夜のライブ、わたくし対バンの三方、JOJO広重さん、向井千恵さん、三上寛さん(出演順)の全員のステージで、それぞれ泣いてしまいました。
全バンド落涙制覇な経験は初めてでちょっとびっくりしてます。
メロドラマもよかったですヨ。

来年、2月くらいから暮らし向きもよくなるかと思います。
今年「まで」、ぼくはあまりにも貧乏すぎました。
もっとライブ会場に行かなくてわ。










三上さんのステージではわたくし「泣いて、笑って」状態でした。
「泣いて、笑って」って欽ちゃんか鶴瓶の番組サブタイトルのようです。
ウッと涙腺が緩んだ途端、指より先に顔でギターを弾いてしまう御代。
最高峰ブルースマンでありつつ、ビートニク詩人であり、いま至近でハウリン・ウルフが聴こえた気がしたのですが、疲れて寝ている同居人の寝息だったわけですが、詩人たることが歌うことであるというのはこれはつくづく偉人だなあと思う次第です。顔でギターを弾きます。実際、ギターも最高にいいです。それでいながら弦が切れたとこみたことない。不思議です。
青森にいたときは伝書鳩少年で、海の向こうの北海道のひとたちと交流していました。
終演後、「あんたとはいちどなんかつくりたいなあ」。嬉しいなあと、ま、少しは自慢なんぞもしたいものです。同じコトを5年位前から言ってくれてたような気もするので、それは5年くらいぼくが悪い意味でも変わってなかったということであり、わ、なんか横で動き出した。あ、また寝はじめました。ぼくらふたりとも風邪なんですよ。
三上さんの話ばかりが長くなり主催という立場としてはちょっと不適切とのご指摘をいただきそうです。しかし広重さん、向井さんのステージの感想も書くとこれもまた非常に長くなるんです。また書き口の中で「マテリアル化して記録として残したほうがいい」と添えそうです。ライブのすごさを伝えようとしても結果としてあまりライブじゃないくだりも挟んでしまいそうなんです、ごめんなさい。この事情はちょっと実際そうなるんじゃないかなとも思いますので、数ヶ月後くらいにまた伝えなおすかもしれません。メロドラマもよかったです。
一夜、美しく、美しく、美しかったです。

来週はララ。同じくペンギンハウス。みみのこと、ピーフランさんと競演。12月、年末の話ですが、「新 年」、どこか新年のコト。

ありがとうございました。







なかおちさと(メロドラマ)





12月13日

2005年

17日のメロドラマの歌詞、テクストを書いています。
或いは書き直しています。


12月17日(土)高円寺ペンギンハウス
ソニマージュ・レコーズ「サボテンだらけの部屋」
メロドラマ(なかおちさと、立島夕子DUO)、三上寛、向井千恵、JOJO広重
開場 19:00 開演 19:30
料金2200円(+ドリンク)


二ヶ月以上前から準備していたのですが、このところ連続する陰惨な事件によって内容を変更せざる得なくなりました。
所期のテーマは傍系になってしまいました。
傍系にあった某かが主題に成り変わりました。

去年、戦前の所謂「津山33人殺し」に関心を持った時期があります。
興味関心のきっかけは非常に曖昧で、松本清張の乱読の中、「ミステリーの系譜 松本清張 中公文庫」を手にしたからか、もしくは「八つ墓村 横溝正史 角川文庫」を読む際に小説のモデルとなった事件として意識して情報収集したからか、あるいは、「殺すに踏み込む脳」に関心を寄せていたからか、もしくは、うん、リピート、「殺すに踏み込む脳」 への関心。

相次ぐ子供を対象とした殺人事件にこころ暗くなります。
正直に書くと、ぼくは「いまのこの流れ」以上にこどもの犠牲について痛く思った時期は過去にないんです。
宮崎勤事件の頃は「殺される対象年齢」でした。
神戸児童連続殺傷事件のときは加害者の闇にこそ近くいるとさえ思いこんでしまうような、ろくでもなく自意識過剰な年頃でした。

去年、年初のぼくの「津山33人殺し」、そこにみた「殺すに踏み込む脳」への関心も「趣味」にさえ通じる余裕が前提。
2004年末、かのような2005年末を予期していなかったのだと振り返ります。

ジモヤンの元同級生。
彼にこどもが生まれました。
彼がこどもの頃を知っている。
パパに昇格したこの元同級生はそう遠くない日、こどもでした。
ぼくを置き去るようにパパ、ママになる。
暮らしは多分、余裕なく、それでもパパ、ママになる彼、彼女に、ギターいじっている姿を見せたくなく交際にとまどったりして、

ふむ、

ふたりめの死で痛みが痛いようになりました。
さんにんめの死では包丁がなびく音、ずん、ひとつふたつ聞こえました。

ふほうにぼうぜんとするパパ、ママ、カレ、カノジョのどうこく、に、どんなことばをたむけられる?


2005年末の殺戮に関していまだ一冊の書物も編まれていません。
ただ、いま記事が至る所から沸いています。

17日のメロドラマの歌詞、テクストを書いています。
或いは書き直しています。
いま記事が至る所から沸いています。

記事は全体として「コロサナイデ」と書かれています。



11月21日

観劇というwork:「偶然の音楽」

三軒茶屋の世田谷パブリック・ホールにて演出 白井晃・原作 ポール・オースター・主演 仲村トオル「偶然の音楽」を観ました。

http://www.setagaya-ac.or.jp/sept/jouhou/05-2-4-32.html

数あるオースター作品の中でも一番他メディアへの移植が難しいという印象があったのが、この「偶然の音楽」。


http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4102451064/250-3041003-1655439

石を積むことへの執着が物語の半分を占めるという小説としてもかなり破天荒な原作です。
「石を積むことへの執着」というとカミュの「シーシュポスの神話」を思い起こさずにはいられなく、また実際に「シーシュポス・モデル」の作品と思うのですが、オースター「偶然の音楽」においてはこの石がひたすらに「石たること」に独自性があります。

石が石の肌触りを持っていること、その執拗な描写。

↑、これを演劇というメディアでどう再現しうるのか?

「正直、無理じゃね?」

実際、白井晃演出「偶然の音楽」ではそこが気持ちいいくらいに<略>されていました。
むしろこの演出でなければ見えなかった主人公の命運にライトを当てます。

「主人公の命運」からのアプローチというのは劇たるものの王道であって、ああ、ぼくは今日、小説に接しにこの劇場に来たわけではなく、「観劇」するためにこのホールへきたのだと得心したから不思議です。

世田谷パブリックシアターというのは、本当に素晴らしい空間でした。

http://www.setagaya-ac.or.jp/sept/

足音ひとつがホール中に響き渡るその有り様は、ぼくが日頃使うライブ・ハウスよりも音響的な面で数百倍<ライブ>な空間です。
そこにおよそ2時間分の腰掛けに耐える心地よい椅子がある。

白井晃演出は演劇の空間性への上品な批判的演出、程よい前衛性を含みながらも、物語からひとときも離れることなく進行します。

2時間分の腰掛けに耐える心地よい椅子に身を委ねながら<主人公の命運>を観る。

それは想像以上に楽しい時間でした。

ああ、生活に観劇という習慣があるというのは何という幸せだろう。何という余裕だろう。

終演後、満足しながら三軒茶屋から渋谷へ向かいます。
週末の渋谷は恐ろしい人混み。
少量の爆薬。
僅かな半径での爆破。
しかし甚大な被害。
東京、テロルの恐怖を思い起こします。

観劇の時間にあった<主人公の命運>を観る空間とは明らかに違う空間で寒風に身を晒します。
寒風の中で、シアターの余裕と幸福を懐かしく思い返します。
<主人公の命運>を「生きる」時間だけが人生ならば、テロル固有の他者性(*私じゃない何者かが火薬を準備する*)に気づけずにいたことでしょう。

















【観劇というwork】未了

10月28日

みみ(だれ)のこと

そうかみみのことは今ボストンかあ、すごいなあ。
空気がきれいで街の造りが大きめでDamon&Naomiがいて盗賊が多いんだよね、ボストン。

さて、横浜自宅で「彼氏彼女の事情 津田雅美 白泉社」をせんべいボリボリいわせながら「面白くなるの9巻からって辛いな」と嘆く私。
中耳炎がひどいです。
ひどくなりすぎて右耳から透明な汁が出始めました。

透明な汁、これこそ世に名高い「耳だれ」!
おお、耳だれが出始めて数週間、初めて分かったことがあります。

「あ、こんなこと昔からあったわ!」

私、日記の最近の分のみ遡っていただいても分かる通り「今年から中耳炎になった」と思いこんでいました。
でも、「激痛」に呼応するように透明な汁が出始めてやっと分かりました。

「ああ、以前もしょっちゅうこんなことがあった」

逐一記憶してはいませんが最初は小学生の頃だと思います。
誰でも一度は通る初耳だれってヤツですね。
その後も耳だれは続きました。

ただ当時から最近まで中耳炎を疑わせる「激痛」、あ、いえ「劇劇痛」、あ、「劇劇劇痛」というか「痛痛痛痛痛」が無かったために中耳炎を疑わなかったんです。

しかし耳だれは慢性中耳炎の証と言うではあーりませんか!
ということはぼくは中耳炎を理由に小中高の水泳の授業を見学で済ませられたのかと思うと自分の不覚に痛恨の極みです。

耳だれというものについてあまりご存じない方に説明いたしましょう。
耳だれという語感から「なんかドロッとしたもの」とか「茶色いきっちゃないヤツ」とか、または「耳から出る虹色のシャワー」とか色んな想像をなさるかと思います。

ぼくの耳だれが他のミミダラーと必ずしも同じかどうか分かりませんが、基本的に透明(ひとによっては黄色)です(ということは上の例では虹色が近いですね)。
ただこいつ時間が経つと固まるんです。

耳だれは短時間で結晶化する。

耳だれの結晶は実にサラサラとしていて、耳あかとは明らかに違うのですが、「サラサラ」というのは触感で確認するものですよね?
ぼくの耳に指突っ込んで「あ、、サラサラしてる。これ耳あかとは違うのでは?」なんて指摘する人はあまりいません。
それどころか結晶が付着していることに気づいた途端に耳あか掃除を非常に遠回しに進めてくる親切な人もいます(その人なりに気を遣った表現なので分かりづらい)。

ま、見た目では耳だれ結晶、耳あか、両者の判断はしにくい。

しかーし! 飽くまでも厳密には耳あかと耳だれが凝固した結晶とは違うんですよ!
見た目、同じっぽいからといって一緒だと思うのは、みうらじゅんの東京ドーム公演に「灰野敬二もいよいよ東京ドームかあ」というくらい的外れです。

耳だれが「ちゅ」という感じで出始めて数週間、ようやく過去と現在の因果が繋がりました。
昔というか大昔から出ていたということは立派な慢性中耳炎です。
その証拠というのも変ですが、ぼくは子供の頃から右耳がえらく難聴でした。
ある周波数だけが極端に聞こえづらい。

ただねえ、今通っている耳鼻科にはアレルギーのちびっこがいっぱい。
繁盛しすぎで問診、診察は僅か。
ましてや検査などまったくない。

ちびっこに人気なくらいなので先生からは言葉にしづらい安心感が漂ってきていたため騙されていました。
病院変えなくちゃ。

以上、みみ(だれ)のことでした。






↑写真は「耳だれ不動」という磨崖仏↓。

http://www.city.otsu.shiga.jp/kankou/db/html/155012.html



10月18日

決まった

決まったあああああああああああああああ!








12月17日(土)
高円寺ペンギンハウス
ソニマージュ・レコーズ
「サボテンだらけの部屋」

↑、の出演者が確定いたしました!

三上寛
向井千恵
JOJO広重
メロドラマ(なかおちさと、立島夕子DUO)

毎度、年上、格上ばかりじゃん!

ええ、12月17日(土)というのは日和としてかなり恵まれているため同世代の方はちょっと出払っておりまして紆余曲折あり・・・・・・あ、それじゃあ、暇な方が揃ってしまったように思われるとかなり問題であるのですが・・・・・・事情、聞きたいですか? えっと、まず、、、、、、、なんて書ける訳ないじゃん!

(同世代、新世代企画は来年にご期待ください)

三上寛さんの連絡先がいまは使っていない回線だったらしく、中々、連絡が取れませんでした。
そんな折、近所のTUTAYAで映画「アイデン&ティティ」を借りて鑑賞していたところ、ご本人が中華料理店の厨房のオヤジで出演なさっていて、「映画出る前に電話でろや!」。
画面に登場する度に毒づいていたのですが、生きた回線は別の番号でした(2回線あるのか・・・・・・川○さん、ありがとうございました)。

ええ、この企画、出演者は決定いたしたのですが料金が決まりません。

100円、200円でも皆さんのご負担に影響します。
100円、200円でもぼくの今後の日雇い労働のシフトに影響いたします。
中々、決定できません。

よって、入札制度にいたします。
BBSに妥当と思われる金額をお書きください。

(注意事項として1drink=500円が別途掛かります)

ペンギンハウスの最低料金が1600円。
企画者としてこの大恐慌の折、是が非でも2300円以内に納めないといけない気がする。
さて、どうしよう・・・・・・。

今回のメロドラマは久々のDUO。
素案を立島に送ったのですが返事がないのはどういうコトだろう・・・・・・。

いずれにしても8月より日記が書けないほど悩んでいた企画。
ひとつクリアでホッ。







フライヤー原稿を完成させたら、あとの心配事は音楽だk・・・・・・あ、ダイエットしないとな、ふたりともデブのDUOって観てる方も辛いべ、音楽家か芸人かカテゴライズが訳分かんない感じというか・・・・・・あと、心肺機能も高めとかないと仙台では失神しそうになったし・・・・・・日雇い労働で喘息悪くしないかしら、発作で死んだらどうしよう・・・・・・この前、地震あったでしょ、あれで横浜は震度4だったんですよ、したら部屋の本棚がいやああああな感じにゆうらゆうら揺れるんですわ、殆どがハードカバーの本棚がゆうらゆうら、舞の海ふたり分くらいの本棚ですよ、そこにベッドがあるんですよ、これ睡眠中とか早朝とかに来たら怖いなと、地震対策しないといけないんですが、やり方が分からない、美観を損ねる、で、我が家の猫、地震前の予知行動らしきものは一切なく、地震が来た後に昼寝から目を醒ましたんですよ、よくナマズは地震を予知して暴れるとか言うじゃないですか、ところが地震がない国のナマズは特に予知行動をしないそうなんですよ、両生類好きで有名なTHE ALFEEの坂崎幸之助が言ってたんで間違いないと思うんですけどね、その理論で言ったら我が家の猫はひょっとしたら2匹とも外来種じゃないかと思うんですね、そう思ってみると、アラ、ギリシャ彫刻のような高貴な顔立ちに見えてきて不思議ですね、プ、ギリシャ彫刻って元野良猫ふぜいがよく出世したもんだ、夜中の3時にご飯ねだる猫パンチやめろや、いま開けたのはシーチキン、ネコ缶じゃないから料理の邪魔しないで頼むから地震予知してくれよ眠れないからよ、dondokodonってあとひとり居たはずなんだが、という訳でイベントよろしくお願いいたします。



映画「アイデン&ティティ」、面白かったです。正直、泣きました。
デキがよい映画とは思いませんけれど、泣かせてもらったら負けです。

映画「アイデン&ティティ」の冒頭にTHE NEWSというバンドのベーシスト(竹山)さんが登場しました。
原作者のみうらじゅんが「追っかけ」をしていたバンド(「青春ノイローゼ みうらじゅん」参照。
ほか、ロックンロール・スライダース初の渋谷公会堂公演の冒頭のバンド演奏に竹山さんがベース参加しています)。

彼女たちを観たのは高校生の頃、ヤマハのポプコンだったと思います。
当時の代表曲「もっと自由に」を演奏していました。

人気が全盛だった頃は赤旗まつりから社青同解放派のイベントまで出演
(狭いんだか広いんだか・・・・・・)。

実は第二期LaLaで対バンをお願いいたしました。
バンド・ブームなんてものがすでに遠い昔のお話になった時代のこと。
人気が絶頂にあったときよりも断然かっこいいので驚いたし、素直に嬉しかったです。

嬉しいというのはバンド・ブームが終わった後の「賞味期限切れ」をいぶかるひとが周囲に多かったんです。
でも、バンド・ブーム時代をまったく問題としないステージ。
呼んだ自分を褒めました(ま、実は事務所の方に直前のライブを観させて頂いたんだけどねえ)。

MCでギタリストの青木さんが「今日はどうして呼ばれたのか分からないのですが」と仰っていたのが非常に印象的です。
・・・・・・。

いずれにせよ「アイデン&ティティ」の主題ともぴったしな記憶だなと思い返しつつ映画を観ていた次第です。

(その日はブルームダスターズも出演ですよ)

THE NEWSは今でも活動しているはずです。
去年、対バンがDESSERT JUNKYS(かっこいいバンドですよ)というフライヤーを横浜ドルフィーで見かけました。

メロドラマの直後はLaLaの公演。
LaLaの次回のステージについて考えていたら「LOVE HUNTER」という最初期ホワイトスネイクの曲が頭から離れなくなりました。



9月28日

弱 虫

4年ぶりに39℃近い熱を帯び伏しています。
ただの風邪「だった」のでしょうが諸々の合併症が同時多発いたしました。

喘息。

いや、喘息は予想のうちのもの。
毎度の風邪の度に警戒しています。
警戒むなしく毎度の風邪の度にひどくしています(ダメじゃん)。

中耳炎。

これには驚かされました。
中耳炎というのは風邪の高熱が引金(←ひきがね 正しい字思い出したら訂正します)になるとはまったくクリビツテンギョー、ザギン、ポンギでシースでも食いたいです。
なおかつ風邪よりも辛い。

風邪は自分でも結構ベテランのつもりなのですが、喘息は去年から、中耳炎は今夏からとビギナー丸出しなもので、いまひとつ勘所が掴めていません。

時事通信社「家庭の医学」↓

急性中耳炎の多くは、かぜなどによる鼻やのどの炎症が耳管を伝わって起こります。ですから、かぜのとき鼻を強くかむのは危険です。また水泳中、正しい呼吸をしていないと口や鼻に入った水が耳管を通って中耳腔に達し、中耳炎になります。鼓膜に穿孔[せんこう]のある人では、入浴や水泳で水が外耳道から鼓室に入って起こります。まれに、はしか(麻疹)や流行性感冒、肺炎などで、中耳炎となることがあります

中耳炎でびっくりしたのがその痛み。
私、中耳炎をお持ちの方に対してそれ程、同情もせず、「あ、そう」てな感じでいささかの同情もせず、むしろ聞き流すくらいの勢いで接して参りました。
しかしいざ自分がその身になってみると痛いの痛くないの、クリビツテンギョー、ザギンかポンギでシースでも食いたいです。

中耳炎がどの程度痛いかを分かりやすく例えると「救急車を呼びたくなるほどの歯痛」(←この喩えが分からないって人とは話もしたくありません)。
アレと同じくらい痛いです。
まず眠れません。
安静にしなくてはいけないのに痛くて眠れない。
いまも誰に頼まれた訳でもないのにこんな日記書いています。

あと深刻なのが難聴。
ぼくは元々右耳の形がおかしく、聴力もかなり弱いんです。
今回、中耳炎がひどいのが左耳。
左耳、いま、元々難聴だった右耳よりも聞こえが悪くなっています。
ああ、書いてしまうとこころが暗くなりますね。

今回一連の痛みで思ったのは、死に至らない痛みの方が痛いというテーマ。

4年前の高熱では意識が朦朧として遂に脳内麻薬がドパーと噴出。
気持ちがよくなり、「あっち」へ連れて行かれそうになったことを思い出します。
あ、あれ風邪でなくてインフルエンザだった。
貧乏かつひとり暮らしのインフルエンザ。
孤独死しててもおかしくなかった。
今回は39℃ちょうどくらいが最高値。
インフルエンザではなくて風邪。
脳内麻薬は出ませんでした。
なので逐一意識があり、その痛みや不快さをすべて鮮明に体感しています。

冬の朝方、てんかん発作のため道ばたに倒れたとき出血。
あの際にもドーパミンが瞬時に身体を包み込み、外気はマイナス5℃くらいだというのに痛みどころか寒ささえ感じず、いや脳内麻薬のためむしろ身体がホカホカして「あっち」へ。
国家の犬、じゃないやお巡りさんが救急車呼んでなかったら今頃、オレ存在していられたかどうか分かりません。
出血死寸前もまたそれほど痛くなかったです。

意識不明というのは痛みに関しても不明みたい。

出血死寸前よりも耳だれがちょびちょびと出るいまの方が数十倍痛いです。

先週、血液検査を受けました。
採血の際の注射器のプツリ。
あれが年々怖くなっています。

思い出すのは小学生時代の同級生。

予防接種などの注射の度に泣きわめいていた男の子がいました。
毎度毎度、注射が嫌いで泣きわめく。
女子から「弱虫」とさえ呼ばれていた覚えがあります。

成人した彼はむしろ注射が好きになってしまいました。
いま、かつての同級生とともに彼のお勤め修了、出所を待っています。
注射で「入った」わけではなく、注射した勢いで「何か大きなお仕事をした」ためのようです。

いま、彼を「弱虫」と呼ぶ人はいません。

でわ、もう痛み止め飲んで寝ます。





9月14日

メロドラマ 12月17日(土)ペンギンハウス高円寺公演

年末、12月17日(土)ペンギンハウス高円寺にてメロドラマ(なかおちさと+立島夕子DUO)でライブを行います。



様々な事情でバンド「メロドラマ」は今回見送りです。
実はメンバーの個々の事情を尋ねる前にコヤを先に押さえてしまったため・・・・・・orz。

ただDUOでやりたいことがまた鳴り始めました。
鳴り始めたら、責任もってやります。

三上寛さんのCDを聴いていたら、メロドラマ(DUO)が鳴り始めました。

・・・・・・いいな、寛さんはいいなあ・・・・・・。

ただ友川かずきを聴いても鳴り始めたかなと思います。

今夜の三上寛さんからはやけにVoiceとロールが聴こえる。
あら鳴り始めた(、メロドラマなりのうたについても踏み込むかもしれません。分かりません)!

かような「○○を聴いて鳴り始める」というのは、いやいや浅薄な事柄ではなく、日頃の蓄積の突破口を与えてもらったということでして、ええ、日頃の蓄積の中でも鳴ってはいるんです。
ただどうにも自分というものはくだらない。
自分ほど自分にとって馴染みすぎてつまらないものはない。

埋蔵量というものは自分よりも<世界>の方が圧倒的に豊かなんだと思います。

昨夜、初期サンタナ聴いてみました。
SGIに入る前なので闊達です。

他人というのは面白いですね。

公演の詳細は追って報告いたします。






そういえばメロドラマ結成直前に立島も参加したグループ展でぼくと三上寛さんが演奏しました。
その会場で立島夕子がメロドラマのデビューライブの告知をしたとき、三上さんが「私も参加しますので!」と盛り上げてくださったこと思い出しました。

案外、洒落じゃなかったりしてと都合よく思ったものです。
というのはメロドラマの最初の構想では三上さんとご一緒する腹づもりがあったんです。
うたの他に、とりわけギターを存分に弾いてもらいたかったのですよ。
なので、三上さんの方から気遣いとはいえ「私も参加しますので!」ときたときにはシメタ! と思ったものです。





正にいま、思い出したんですけどね・・・・・・。

8月31日

夏休みはもう終わり

8月は色々在りすぎました。
処理すべき情報量が多すぎてアタマいかれました。
その割にサイトにその「色々」が反映されていません。
ま、更新できないほど忙しく、悩ましい日々でした。
ごめんなさい。

白眉は8月12日の仙台公演だったと思います。
以前よりもLaLaが好きになりました。
うむ、昔はね「ストレートすぎないかな?」とか躊躇したものです。
それがあなた!
いま各メンバーが「何考えているのか分からない」です。
これが面白い。
ぼくのストレートを歪ませる、他メンバーのストレート、ときに変化球あり。
いまLaLaが面白いです。

ま、当日のステージ写真見てください。





かっこいい!
家でアイスばかり食べている33歳ではないひとが写っている!
キクとノブは今年で36歳!
そうは見えない(いい意味でね)。

当夜は最近入手した「ELK」という昔の国産ギターメーカーのレスポールを使用しました。
レスポールは重くて嫌い(SGを多用するのは軽いから−これ、灰野さんと一緒の動機、アンガス・ヤング−「アンガス・ヤングは3曲目くらいまでは凄くいいな。次からマタソレエ? って思うけど by灰野敬二・・・・・・←ここが分れ道、ぼくはアルバム一枚「なら」続けて聴ける)。
更に「鳴るレスポール」は本家Gibsonだと30万以上費やさないとGETできません。
このELKのレスポールは軽い、鳴る、かつ安い。
ぼくの人生で初めて「欲しい」と思えたレスポール。
ま、軽い、安いのに鳴るというのは本家Gibsonのレスポールを基準とすると「レスポールではない」のかもしれません。

ステージもかように充実していましたが、公演までの道のり、公演後の足取りにて得たことが沢山ありました。
9月になる。
夏休みはもう終わり。
たまっていた日記の宿題を片づけようかなと思います。
しばらくお付き合いください。

Bomb The JAL

↑、少しだけブームアップしました。
ただ、先日、「仙台空港で」実際に日航機の爆破予告があり、この時期ちょっと不謹慎かと悩んでいます。
日航は安全こそ第一に立て直しを図ってください。
使用ギターは記事中にあるELKのレスポールです。

8月29日

話題の職質バトンを受けとりました

ああ、職質。

「名前は?」

やましい事情がある日々の薄暗がりの警官ほど怖いものはありませんね。
このご時世、思想犯はスッチャリ疑惑を掛けられてよく分からないうちに収監されてしまうと聞きます。

mixiの中でも公安の犬が仕掛けたデータベース採集プログラムが「バトン」の形で回ってきているようです。

『なんて呼ばれてる?バトン! 』

このプロジェクトうっかり答えてしまうとそのまま公安のデータベースに反映されると聞きます。

話それるようですが、只今、痔です。
すごい痛い。
27日のライブが失敗しまして(皆様、本当にごめんなさい。詳細は個々に事情説明します)、やけ酒くらっている午前3時渋谷で気付きました。

「痛い」

最近は人権問題に敏感なご時世。
ぼくが大学時代にある団体の謀略でぶちこまれたときよりは、留置所も大分居心地よくなったと聞きます(学生生活協同組合−COOP−に紛れ込んだ、学生公安が仕掛けた謀略事件です。ちょっとお釣りを多く渡す→ぼく、「ひひ!」→しめしめと財布にコジャリを入れた途端に「ご用だ!」。ま、かようにありもしない話を作るにはライブ翌日というのは、書く方も読まされる方もともに非常に辛いものです)。

あ、で、痔を治すには食生活の見直しから!
その点で留置所は案外入院より安くすむかなと財布を見つめて嘆息。
ぼくはすすんで公安に身柄を売ることにしました。



『なんて呼ばれてる?バトン! 』


■Q1■あなたは親になんて呼ばれてますか?


いまは「千里」です。
幼少の頃は「ちぃ」でした(漫画家集団「CLAMP」との出会いはコレが起因)。

■Q2■異性からは何と呼ばれてますか?

「なかおさん」「先生」「ちさプ」「あら、ちさプさん」「ちこ」「おぃ、ちこ、たまには部屋掃除しろや」「ちよ」「ちよ、愛してる」「先生、もう風邪ひかないでくださいよね」「なかおくん」「自分のコト可愛いとでも思ってるみたいだから、もうちさプとは呼ばない」

以上のうち、「なかお」は「中尾」かもしれません。
あだ名じゃないことにこの段になって気づきました。

■Q3■最近よく言われるあだ名

「ちよ」「ちよ、痩せたね」

この夏、5kg急激に減りました(栄養状態が悪く、へたれたライブをしてしまいました。かなり重症なので果物、そうですね梨とか食べたいのでお願いします。

■Q4■友達につけられたあだ名を教えて下さい

「ちぃくん」

同窓会ですと未だにコレです。

「自分のコト可愛いとでも思ってるみたいだから、もうちさプとは呼ばない」

いまや定番です。
長いあだ名なので、いっそのこと「ちさプ」と縮めればいいのにと思います。

■Q5■あなたが一番気に言ってるあだ名は?

「メグレ」

中学校の時に「ちぃくん」が恥ずかしく、その頃、「メグレ警視」シリーズにはまっていたため、ある日、教室で「今日からぼくのことはメグレと呼んで!」。
実際に定着したから大したものです。

■Q6■バトンを渡す5人

まゆ鈴(←すでにあだ名でミクシィに登録しているので・・・・・・)。

http://mixi.jp/view_diary.pl?id=34290266&owner_id=1184158

しかしここのQ6バトンを渡す5人=「なかおちさと1人で5人分」て・・・・・・。
連載でいいのか?
連載でもいいのか?
仕事帰りに毎晩書くって方向でいいのか?
てか、オレこの題材で本当に面白いもの書けるのか?
つまんなくてもいいのか?
「MAXIMUM AYAPONGさん、あと4人分!」って返してもいいのか? コレではお互い辛いばかりじゃないのか?


以上の回答は速やかに公安のデータベースに反映され、なかおちさとの身元割り出しに使用されるのではと懸念しています。
本名などが割れるとかは結構怖いですね。

選挙が近いのでこのあだ名で検索されてHIT!
翌日、数年来音沙汰のなかった同級生より「どの党に入れるか決まりましたか?」という電話がかかってくるのではとも怖れます。

「そんなに家は裕福じゃないのは周知なんだからお金をむしり取る宗教団体はもう辞めなよ。現世利益は名誉会長だけが独占してるじゃん」

そう言ったきりガチャ切りの予定です。





8月25日

「ロール、2005」

8月27日 土曜日。
青い部屋・渋谷「BLUE VELVET NIGHT」で歌います。
出番は最初(ぺーぺーだからね)、19:30からです。

深夜、この日の公演の組み立てでどうにも眠れません。

「弾き語り」と書きましたが、うたが冴えていたら楽器演奏は最小限に抑えようかと思いつつ、いや、会場にはピアノがあるので「ピアノ弾き語り」は絶対やりたい、いや、そうなると楽器いくつになるか分からない、シャンソンの小屋としての会場にリスペクトして、マジ、ばりばり歌い上げようかな、いや、

毎回、どの公演にも演目名をつけて臨んでいます。

今回の弾き語り公演の演目は「ロール、2005」です。

♪ロールする、ロールする、私たちは、ロールする♪

世界情勢も分からない日本にあって、国政の目茶苦茶ぶりが際立っています。
12月がどうなるか?
いまのぼくには分かりません。
それは世界そのものの姿、国政の姿だけでなく、至近の生活の姿もまたそうです。
動いている。
そのことだけが確信たる故、いま、ロールを歌おうと思います。

http://www.sonimage.ne.jp/sound/roll2004.mp3

http://www.sonimage.ne.jp/rollandswing.mp3

今、嵐を待つ日の午前3:40。

メモ帳を立ち上げて、千切れながら生まれる言葉を、千々に整列させています。

様々に生まれているかのような言葉たちは、実際はここ数週間の世界で鳴っている言葉たちです。

ぼくのうちから湧き出ていながら、源泉は世界です。

丹念な推敲、いわば制御の作業をして、ぼくはぼくの脳内に言葉を埋め直します。

血肉たる言葉。
案外にも分かりやすい言葉ばかりです。

うたもまた生まれます。
いま楽器を鳴らすことができない午前3:41。
繰り返し脳内で暗唱します。
声はぼくのものではありません。

重くしっとりとした女性の声。
「Gloomy Sunday (暗い日曜日、黒い日曜日)」を歌うダミアの声に似ています。

渋谷「青い部屋」。

シャンソンの老舗。
この会場の歴史は、「会場を未克服」である今、あまりに重くうたへの決意を返す返す問いかけてきます。

いい公演にします。
誰にとっても、いい公演にします。






8月22日

「叔父の死」

叔父が亡くなりました。
長く癌との闘い。
今日、息を引き取りました。

長く癌と闘っていることをよく知ってはいるものの、危篤状態は先週から続いていたものの、それでもひとの死は「急死」として訪れるようです。

少しく戸惑っています。

叔父の死というものが急であったというよりも、「死」というものは頑として急であるのかなとも思います。

僅か数秒のうちに怖ろしい不在へと雪崩れる。

叔父というのは少年時代よりいつもどこか「遊び仲間」のような存在です。
各家庭に普遍する事例かどうかは分かりませんが、少なくともぼくと叔父たちとはそうでした。

怖ろしい不在。

叔母がまたハイカラなひとです。
高校教師からアラビア語の翻訳家へと転職。
叔母の名前を呼べば、ぼくの悩みひとつふたつ解決するかのように思える不思議な人です。
今度はぼくが支える番なのかもしれません。
三上寛さんの熱烈なファン。
三上寛さんとライブでご一緒したとき、叔母が客席で感激していた姿、よく覚えています。

寛さん、なにか歌ってよ。









7月31日

20世紀のロックンロール

7月29日 CLUB24横浜でのイベント「ALTANATIVE≠否」に行きました。

VAVAKITORA、伽藍 with ASTRO、JOJO広重、灰野敬二、芥正彦 with Black Opera

出演者に「縁がないひと」がいないという絶妙なラインナップでして、行かないわけにはいかないという気持ちばかりが先に立ってしまっての会場入り。
生徒さんには仕事いう理由と講義の振り替えをお願いしました。
あながち方便でもないんです。

VAVAKITORA

しかし、義理だ何だ云々はVAVAKITORAが始まった瞬間にぶっ飛びました。
改めて神々しいなあ、sachikoさん・・・・・・。
福岡林嗣さん、格好いいお嫁さんいていいなあ。
鳥肌立った。
山安籠さんも素晴らしく、この二つの声、どちらが発しているのか懸命に追いました。
メロドラマでは他の楽器の音量と周波数の重なりでsachikoさんにはご迷惑お掛けしていると、今後の反省というか秋と年末にやるです>メロドラマ<なので緊急に対策課題です(各人、日程の問題があり、まだメンバー発表できないのですが、年末の回、立島夕子参加決定です)。

伽藍 with ASTRO

伽藍観たのは初めてです。
今回は長谷川洋(ASTRO)さんとの競演でのドローン・ミュージック。
長谷川さんは立ち姿がめっさ格好良く、オレみたいなデブと競演だなんてご迷惑お掛けしていると、今後の反省というか(上述VAVAKITORAの記事繰り返し)。
シンセの上に乗った瞬間はそこまでやるか!
ジミヘン、キースエマーソン(? すいませんぼくELPはアレルギー克服していないのでよく分からないです)、長谷川洋!
伽藍、バイオリンの方は音(の周波数帯)の関係からも嫌でも目が行きますが、一方のベースのヒロさんも中々、いい重低音奏でていました。
あの音は中々出ないと思います(出会いは音楽とはまったく関係ない場所で7年くらい前でしょうか? プレイを観たのは昨晩が初めてです)。

JOJO広重さん

「サルビアの花」で幕開け。
ステージかぶりつきで観ていました。
かぶりついてしまうとPA位置の関係でボーカルが聴き取れなくなるのですが、しかしそれでも歌がいい。
そう言えば非常階段などでの楽器演奏にも、核に歌があったような気がしてきて昔日を再発見しました。
今度は長時間観たいなあ。

灰野敬二

久しぶりにステージ拝見しました。
ヴォイスとZOOMのリズムマシン、DJ用テルミンを、何やらUSAメイドのミキサー(ケースは不失者の小沢靖さんが軽いモノを自作して、移し替えているので正体が分からない)。
マイク以外にロックに不可欠な機材など一切ないのに、ロックンロール。
ゴスペルやジャンプから沸き始めた頃のロールがあるロック。
しかしこんなロックは22世紀にならないと聴けないものではなかったか?
もし灰野敬二というひとがいなかったら・・・・・・。

発せられる歌、その歌詞が痛かったです。

「分かっているつもりでさえないお前」

かつての距離感のせいかぼくへの糾弾のようにグサリ来ましたが、一方で普遍的な挑発のようでもありました。

大音量の中、涙ボロボロ流しました。
ステージ中、かつてならステージを降りた後、楽屋へ続くドアを開けた瞬間からしか見せなかった疲労の表情が浮かんだように見えました(観たのが久しぶりだったせいかもしれません)。
それでも音楽そのものは「音楽が音楽として進化している」。

何をなすべきか?
ぼく自身に跳ね返ったモノは大きすぎます。

芥正彦 with BLACK OPERA

冬に死線を彷徨った方です。
肺、5分の3しかないです。

本番前

「ああ、今年はお前のことが心配で仕方なかったよ、元気か?」

いや、おおおい、あのさああああああああああああああ!
ぼくはこの芥さんの言葉で気づきました。
ぼくは幸せで元気です。
22世紀まで生き延びるには成人病にならないようこれ以上の内臓脂肪の蓄積を止め、しかしダイエットといえど不用意に痩せすぎず、年末恒例本部へのお布施のために今からバリバリ働いて功徳を積ん・・・・・・でゆく要領で地方公演行く足代を稼ごう(大変なんでしょ? 年末や選挙前に本部に渡す金の工面、創価学会の人。その苦労を思えば現世なんでも乗り越えられるかな)。

「今年は太平洋戦争終結60周年です」

ロルカを読みました。

次にアルトー。
「呪われた世界貿易センタービルの破壊。女の乳房が崩れる瞬間」
訳は芥さんによるものでした。

声の涸れは気になります。
健康状態とかそうしたことで。
前回のCLUB24での圧巻のパフォーマンスが印象強烈であったためかも知れません。

ただ戦争の肉感を知る人の証言を聴きます。
この国で、この証言を聞けるのはぼくらが最後ですし、最後の世代であるべきです。
イラクの自衛隊員は無事であるべきです。
いまサマワいる自衛隊員の「生き残り」の方々が、「当地での戦争がいかに過酷だったか」生々しく語る。
悪夢が現実になる岐路でいまぼくは選挙権なるものを持っています。

冬のご病気が嘘のように芥さんは陽気でした。

「ALTANATIVE≠否」

CLUB24は「分かる人」が店長になったお陰で、いまこそ活気づいています。
客席の盛り上がりも素晴らしいです。

圧巻のステージに考えたり反省しきり。
年上の方に圧倒されてばかりですからね。
ただ、思うのは22世紀を生きられるかも知れない人間は、21世紀初頭の表現に「完全に」屈服してはいけないんだというコト。
先人とのリレーションや、そこで誕生する敬意とは別に、もうちと燃やさないと(体脂肪みたいなの)。
勉強不足、運動不足、活動不足、言い訳がましい、うそつき、おこりんぼ。
明日はもう少しまともになりたい。
昨日よりも22世紀に一日近いので、明日はもう少しまともになりたい。






終演後、灰野さんの片づけの手伝い、どれくらい振りだろう?
「仕事」じゃない気構えなので気持ちいいものですね。

芥正彦さん、打ち上げの席で「105でまたなにかやりましょうよ!」とのこと。
酔った勢いでの発言かと先ほど確認していただきました。

「105は実験的な空間としておおいに利用してくれ。2時間くらいならある程度の音量はかまわない」

こちらは秋〜冬(11月以降)です。
只今の出演予定者
なかおちさと、みのる(芥正彦 with Black Opera、メロドラマ他)、林佑二(Dragon Tribe他)、コウモトユリナ
・・・・・・もう少し増えます。
実験的でないと次回から貸していただけないのではと不安なので実験的です。
実験の中身は告知段階で発表します。

メロドラマ年末公演、12月、現在仮押さえですが、デビューライブの場所だったペンギンハウス高円寺です。
各メンバーと日程調整の上、正式に発表いたします。

舞踏家・大森政秀さん(「天狼星堂」主宰)との競演(DUO?)の依頼を、芥さんから頂きました。
詳細などまだまだ発表できませんが、いずれ宜しくお願いいたします。






なかおちさと


7月17日

LaLa


お久しぶりです。
病気とか、入院とか、拉致監禁とか、逮捕とか、収容とか色々あった訳ではないですよ。

メインマシンの液晶ディスプレイが壊れてしまいました。
製造元のBUFFALOに問い合わせたら「77400円で直してあげるよ」。

我が家は貧乏なうえに8月には仙台でLaLaの公演があります。
77400円あったら仙台でゼロから人生をやり直すことを選んじゃいそうです。
まず路上で彫金類を売って東北大のバカップルどもから金を巻き上げ、ゆくゆくは講師が全員東北大生のみの学習塾を経営しようと夢は膨らむばかりです。

あ、、でオークションで値頃な中古ディスプレイをGETするまでweb休んでました。
ごめんなさい。

LaLa、仙台公演に向けてスタジオに入り始めました。
久しぶりのLaLaのスタジオ入り。

キクチアキラ
「あ、ベースのケースに埃が被ってる」

・・・・・・

深夜6時間パック。
午前0時から午前6時まで練習です。

練習模様を録音したMD。
更に自宅で編集を加えてファイルひとつ創りました。


Bomb The JAL
↑,click it !!

nakao chisato(Vo,G,Tapes,Effects)
kikuchi akira(B)
tsunoda nobuki(Dr)

mp3(128k)で12分あります・・・・・・。
ちなみに、この曲、仙台で演奏するかどうかはまだ決めてません。


8月12日(金)
enn
in 仙台

L a L a
深海魚
有⇔無
riverb
くらげ


LaLaの演奏は一番最後だそうです。
仙台市内の交通機関の終電時刻を前もってきちんと調べてから演奏に臨みたいです。
打ち上げあります(午前3時くらいまでやるかな)。


キクチアキラ、コウノアヤコ結婚パーティーのレポートを書く予定。
当日は川口雅巳、なかおちさとDUOで出演もしました。
リハでエフェクターのセッティッングをちんたらやってたら川口さんに激怒されました。

6/26 (SUN) PERSPECTIVE EMOTION WORKSHOP#60
音楽・身体表現・美術・詩・パフォーマンス・その他・あらゆる表現行為
新横浜・Gallery OM / 045-472-2323
神奈川県横浜市港北区新横浜3-22-6
JR横浜線 新横浜駅下車 北口 徒歩10分
市営地下鉄 新横浜駅下車 3,6バン出口 徒歩7分
第三京浜 港北I.C 5分

17:30〜21:00 / 参加費 ¥1500
企画:向井千惠、石川雷太、サエグサユキオ、万城目純
参加:なかおちさと、向井千恵、みのる他
予約・問合せ:然々堂 090-9108-7491 / sa-egusa@ba2.so-net.ne.jp
主催:PERSPECTIVE EMOTION 実行委員会
FLYER

6月24日
magical baton

はやっているそうである。
実際届いてみるとこのバトン、意外と無粋な感じだわ、騙された私!

それでもmagical batonである。
今年の社内体育大会・恒例400メートルリレーでは、我がソニマージュ・レコーズ社長室のぶっちぎりを期待したい。

思い入れの曲は「Do You Beleive In Magic? The Lovin' Spoonful」

http://www.lovinspoonful.com/

John Sebastianの中でもとりわけ退屈な曲で、この曲が脳内で鳴り始めると気も狂わんばかりにうっとうしくて仕方がない。

本日のメインの写真は現在もご健在の彼ら。


1、今PCに入っている音楽ファイルの容量

【102.6GB】

基地害沙汰ですが、「素材」、「オリジナル音源」「ハードディスク・レコーディング」が多いので、それらは基本的に圧縮しません。

2、最後に買ったCD

【the essential collection/louis jordan】

入門アイテムじゃん・・・・・・。

Amazonのショッピングカートには現在、120アイテムくらい入っています。

3、今聴いている曲(かかってる)

「blue light boogie / louis jordan」

質問2のせいです。

4、よく聞く、または特別な思い入れのある5曲

「椰子の実(♪名も知らぬ遠き島より 流れ寄す 椰子の実ひとつ♪)」

「荒城の月(♪春高楼の花の宴 めぐる盃かげさして♪)」

「くちなしの花 渡哲也」

http://www.webkoo.com/watari.html

着うたダウンロードできます。

「ギャランドゥ 西城秀樹」

「Season フィッシュマンズ」


以上、すべてふとした瞬間に脳内で鳴りだすので聴いてしまいます(思い入れもたっぷりありますが、「洗脳」と紙一重ではなかろうかと疑いもします)。

次点は「自転車に乗って 高田渡」となります(自転車に乗っているときか、お家に帰るときに鳴りだします)。

5、バトンを渡す相手

訊ねてみたい京さんと小野さんからバトン頂いちゃいまして・・・・・・

tabataぢゃさん、emiさん、なおっぺさん、 覆面さん、芝門さん

↑、面倒くさいかロム専門で絶対書いてくれないと思います。

後続の方のために訂正しておくと「magical baton」ではなくて、正しくは「musical baton」だそうです。


「musical baton」

1、今PCに入っている音楽ファイルの容量
2、最後に買ったCD
3、今聴いている曲(かかってる)
4、よく聞く、または特別な思い入れのある5曲
5、バトンを渡す相手(5人)





magical batonをお渡しできなくて残念です。

......戴いたおコメントなど......

2005年06月22日14:15

素でマジカル脳内変換してるのかと思ったよ…orz

2005年06月22日15:10

Re>

指図されたとおりに列挙する訳がないお年頃なの。
ごめんなさいね。

あと「マジカル脳内変換」と音楽に関しては↓の問題項目ね。

4、よく聞く、または特別な思い入れのある5曲

「危険なふたり 沢田研二」、「LONDON CALLING / The CLASH」が入れられなかったでつ。

普通に音楽を掛けるよりも、脳内で何かしらいつも勝手に鳴ってくれている時間が圧倒的に多いので、よく聴く曲はこういう結果になります(外れた2曲も同様です)。

2005年06月22日17:09


あ、ACDCとBlack Sabathもよく掛かる(脳内)!

でも「思い入れ」はどうかな・・・・・・あるか・・・・・・恥ずかしいな。

あと、

「こっち、おまえ 不失者」。

これも脳内・・・・・・。

2005年06月23日12:53

Re>

灰野さん関連では渋谷LAMAMAでの灰野敬二、三浦真樹、小杉淳での不失者
(この年、小沢さんは一年間程度脱退)。
一曲目、始まりが小杉さんのドラム・パターンだけで7分間くらいの激かっこいいハードロック
(小杉さんのドラムパートですが、そのパートを書いたのは灰野さん)。
あと、弾き語り哀秘謡の「アズティアーズゴーバイ」。
我が家に続く勾配きつめの坂道を行くときに流れ出します。

Re>

HDD内のファイル容量の確認できたこと、沢田研二のオリジナルアルバム21枚が数年振りにリイシューされたことなどの情報GET
(アルバム「TOKIO」までは全部買わないと・・・・・・
ただリサイタルもの−ライブ盤は今回もリイシューされないみたいですね)。有意義でした。

あえて順位などつけませんでしたが、列記通りの頻度で鳴ります。

「椰子の実」のべつまくなし。
「荒城の月」夕方から。
「くちなしの花」サビのみ、昼2時くらいと夜8時以降。
「ギャランドゥ」京急線に乗ると必ず(黄金町で鳴り始めます)。
「Season」デート中。

人間は黙して思考中でも、脳の中で言語というツールを使って考えの組み立てをしている
(ミハイル・バフチンの「内言」ですね)
ものですが、音楽もそうなんだなあと思っていました。

ところが、つい最近、内言のBGMで音楽がしつこく鳴り続けているのでうっとうしかったことがありました。

内言に使う脳の部位と脳内ラジオ局がある部位は近接していると推察してます。
これは「内言」に刺激されてBGMが鳴りだし、内言中は鳴りやまない点から推測。
近くの部位の活発な動きに触発されて活動が始まった?

けれど厳密な部位は微妙に位置が違うのかなとも推測します↓。

脳内を音楽だけにして内言の活動を取り下げることはできるんです。
作曲中とかは特に音楽に専念させます。
ここで音楽の再生を止めて、都度、内言の働きによって箇所箇所の構築を反省させたりします。
だがしかし内言中の邪魔なBGMを取り除く作業が難しいです。

面白いですね。

「(ミュージシャンに向く人間?)四六時中、頭の中で音楽が鳴っているようなひとだよ」by ジミー・ペイジ






セント・ジェームス病院


今宵、この病院に逃げ込んだすべての皆様にまず悲しいお報せをしなくてはなりません。
先ほどこの緊急病院の受け入れ先である、市内のレニングラード病院で大規模な爆発があったそうです。
申し訳ございません。私たちもまだ詳しい状況など分かりかねます。
皆様まず落ち着いて!
まず落ち着いて!
お願いします。子供たちまで不安にさせないように、どうか声を荒げないでいてください。
わたし以外のすべての家族もまたレニングラード病院にいるんです。
特に姉の娘ミーナは生まれたばかり赤ん坊です。
姉も、姉の夫もどちらかというと浅黒い肌。
なのにミーナは繭のように白く柔らかい肌。

はい、確かな情報です。およそ一時間前、市街戦の果てに大規模な爆発が起こり、続いて空からミサイルが発射されたと聞きました。実際にレニングラード病院からすべての連絡が途絶えました。

空からの市街への爆撃はいまもまだ続いているようです。市街戦に駆り立てられた兵士達がまだ地上に残っている可能性もあります。どうか皆さん、どなたもこのセント・ジェームス病院に留まっていてください。ここは貧しい病院ですが、この地下壕だけは誇れます。これまでもこの地下でわたしたちの両親や祖父たちが幾たびの災難、戦禍を逃れてきたじゃありませんか?

はい?
ええ・・・・・・。確かに昨夜、ここで一五の少女が亡くなりました。あの・・・・・・失礼ですが彼女のご家族の方ですか? 意識不明の状態で運び込まれてきたために、わたしたちも彼女の名前など分からないままでした。そうですか、確かに彼女のご家族の方ですね? はい、髪はそう丁度この辺りまでの長さ

(役者は自身の髪の長さに合わせて、少女の髪の長さを説明する)

身長はこのくらい。

(役者は自身と同じことを身振りで示す)

左手は爆発の際に折れ曲がったまま。

(ここで役者は自身の左腕を肩の位置に上げ、肘は地面に対して垂直、肘を直角に曲げてぶらんとさせる)

この病院に運ばれたときから爆発のために両足が損傷していました。

(役者はこのとき両膝を奇妙な形に曲げる)

ピアスをしていました。銀色のピアスです。

(役者は右耳に当てた銀色のピアスを観衆に見せる)

被災したのは多分、新宿エリアだと思います。
この病院から程近い場所で、昨夜爆撃があったのは新宿エリアだけですから。
東京メトロの線路を延々と歩いてここに辿り着いたのでしょう。
怪我した体を引き摺って、負傷者にとっては決して短くない距離を歩いてきたのだと思います。

(役者、上述の体型そのままに重い体を引き摺るように前方へ一歩、二歩と歩を進める)

この病院の門の前で彼女は意識を失ったようです。

ご家族の方ですか? 彼女のご家族の方ですか? ミーナは無事ですか? あの可愛いミーナは無事ですか? わたし新宿エリアを歩いていたんです。そのときとても大きな爆発がありました。その後、わたし、地下に逃げ込みました。左手と両足を怪我していました。地上では水と食糧を求めるひとたちが飲食店を破壊していました。わたしは地下に逃げました。地下鉄が機能しなくなってもう二年も経つというのに線路だけは地下の闇の中に整然と続いていて、希望をもって北へ向いました。レニングラード病院には可愛い姪のミーナがいるんです。家族もまたレニングラード病院にいるんです。
特に姉の娘ミーナは生まれたばかり赤ん坊です。
姉も、姉の夫もどちらかというと浅黒い肌。
なのにミーナは繭のように白く柔らかい肌。

わたしの焼け焦げた肌とは違って、繭のように白くて、わたしの焼け焦げた肌とは違って、繭のように白くて、わたしとは違ってレニングラード病院で息を引き取ったの。家族もみんな死んでしまったと思う。ご家族の方ですか? 彼女のご家族の方ですか? 確かに昨夜、ここで一五の少女が亡くなりました。失礼ですが彼女のご親族の方ですか? 意識不明の状態で運び込まれてきたために、わたしたちも彼女の名前など分からないままでした。そうですか、確かに彼女のご家族の方ですね? 髪はそう丁度この辺りまでの長さ

(役者は自身の髪の長さに合わせて、少女の髪の長さを説明する)

身長はこのくらい。

(役者は自身と同じことを身振りで示す)

左手は爆発の際に折れ曲がったまま。

(左腕を肩の位置に上げ、肘は地面に対して垂直、肘を直角に曲げてぶらんとさせる)

この病院に運ばれたときから爆発のために両足が損傷していました。

(役者はこのとき両膝を奇妙な形に曲げる)

ピアスをしていました。銀色のピアスです。

(役者は右耳に当てた銀色のピアスを観衆に見せる)

ご家族の方ならば見覚えありませんか、このピアス? 一五歳の誕生日に貰ったばかりのピアス。このピアス似合ってる? わたし、このピアス、気に入っているの。ミーナ、あなたひかるものが好きで、このピアス、私に頂戴ってねだったわよね。ミーナも一五歳の誕生日まで生き延びてね。そしてらミーナのために素敵なピアスをあげるからね。わたし、ここセント・ジャームス病院で世界からアウトしたから、この世界からアウトしたから、闇深い地下壕のある病院。ここのひとたちは怪我したわたしを最後まで親切に介抱してくれたのよ。ミーナ、たまにはあなたの方からこの病院を訪ねてきてね。そうだわ、このピアス、ミーナあなたに使って貰いたいわ。だからわたしに会いに来てくれる、ミーナ?

(役者ひしゃげた身体をゆっくりと床におろし、息絶えたように臥せながら)

ひどく眠くなったの。ごめんね。











text by nakao chisato Apr.2005

ST.
http://www.sonimage.ne.jp/sound/drop_tsubasa.mp3



5月28日

私の「遠野物語」
準備編


家庭教師で浪人生に古文を教えています。

まあ、とにかく古文が嫌いらしく、だから古文の勉強をする。
こうした「嫌いだから、勉強しなくてはいけない」という勉強の有り様としてねじ曲がっているところが受験生ブルース。

私「いかがですか古文の勉強は?」
浪「ってか古文ってナニ?」

いきなり逆ギレかよ、プ。

大学受験「まで」の学校教育での古文勉強は確かにぼくも苦手でした。
件の受験生ブルースな浪人生が逆ギレしたくなる気持ちもよく分かります。

ぼくと古文との接し方での転機は「今昔物語」への興味が、読書人生のあるとき、それもここ数年のうちに起きたことを思い返すものです。

そこに書かれている内容、情報、情緒、思考と志向、文学世界、魑魅魍魎、世俗、文化など「中身が欲しい」から読んだんだよなあと振り返る次第です。

なので、授業ではまず教材の話の骨格をドラマチックに謳いあげます。

「大和の国にをとこ女ありけり。年月かぎりなく思ひてすみけるを、いかがしけむ、女を得てけり(大和物語)・・・・・・どうよこれ? マジこんな恋愛ありえなくない? いや、でもさこれに似たケースでさあ・・・・・・(以下、嘘、脚色、噂話)、マジ<いかがしけむ>だよねえ」

古語と超現代語をフルに駆使して盛り立てます。
内容を欲しくなってください。
ぼくも絶妙な間合いで、ひょう! とか、ウソ、信じらんね! ああ、でもラストいいっすねえ泣ける! とか頑張って奇声発してますから・・・・・・。

いや、いつまでも奇声頼りではこちらも無理すぎて持たないの。
日々、授業方針どうしようかと悩む中、目に入ったのが去年、調べ物用で手にした「遠野物語 柳田国男」。

ネットで注文したため、我が家に届いた日には調べ物としては用済み。積んだまま放置。

放置していたのには因縁があります。

我が兄がまだ家族と思えていた頃のことです(もう前に会った日が何年前のことだったのかも忘れてしまいました)。
高校3年生の兄、枕元にハードカバーの柳田国男全集を「要塞かよ!」ってくらいに高く積み上げ読みふけっていました。
やがて兄の目はいつの間にか、普段からどこかよその国(邦)を眺めているような目つきに変わり果ててしまいました。

「こんなのぼくのお兄ちゃんじゃない!」

当時まだ小学生だったぼくは思ったものです。

ただまあそこは兄を憎まず柳田国男を憎めです。

「お兄ちゃんを、ぼくのお兄ちゃんを返せ!」

可愛い弟の祈りは届かず、柳田国男はいつまでも兄を引きずり回し、現在、可哀相な兄は大学で教鞭を取るまでに至りました。

可愛い弟は柳田国男を忌避して生きてきました。

ま、可哀相な兄が帰ってこないことが憎らしいから柳田国男を忌避したのではなく、「兄のお下がり」だから可愛い弟としては忌避、抵抗してきたというのが正しいです。

でもね、実用(調べ物)で手にせざるをえなかった「遠野物語 柳田国男」。
調べ物としての用は済んだのですが、ちょっと読んでみると、おおおおおおお、古語(Not古文)の教材として使える!

現代の私たちにとっては充分に古語に属する文体。
更に読み進んでゆくと記述された内容、その面白さ、興味深さに目眩! 

神隠しという名の「誘拐」、殺人事件、東北以南でもあった「間引き」に近いものなのか、いまはまだ勉強不足ですが赤子殺し、人肉食などなどの因習が価値を即断することなく記述されているからこその、「読み手の自由度、思考力への訴えかけ」のチカラ。

内容を欲しくなってください。
古語文法の習得は内容を得るために確認しておく準備道具が詰まった旅行鞄。
旅行先は、当面、遠野郷にしましょう。
ぼくはそこで兄の姿を捜してみるよ。







(準備編了。本編に続きます)


「遠野物語」の不思議な魅力で件の生徒さんに教えている中で、我知らず「今もこういうこと、あるよね」と呟いてしまいました。

「遠野物語」の序文で<わが九百年前の先輩「今昔物語」のごときはその当時にありてすでに今は昔の話なりしに反しこれ(*遠野物語およびその記述)は目前の出来事なり>と柳田自身が書いていますね。

様々な事件、その固有の事情もまた様々具体的経緯があることを忘れてはいけないと自戒するうえで、ああ、でもその相似の局面の強固さは何だろう。経済の逼迫、困窮は生けるいのち、死に向かわせられるいのちの「値札」の安さに比例するなあ。

↑、このような「判断」が「遠野物語」自体では慎重に避けられ、容易に断じないことに徹底していて、いや、それが逆に様々な回想を湧かし沸かせていまぼくは熱の中です。

>此れを機に 兄さまと交信されるのも良かろうか と。

ふたり兄弟、かつ歳が離れている(我が家の場合は六歳)と、
男性は共通してこうした作業が下手くそなんです。

ただいま兄の名前でGoogle検索しました。

「日本史教科書」執筆・・・・・・フ、弟なのに露知らず・・・・・・。




5月21日

無精する音楽家、或いはインディペンデントの可能、不可能


皆さまこの記事の↑のスケジュールをご覧ください。
増えてますでしょ?

いや、しかしまだまだ増やすかもです。
そう、この「増やす」←コレな!
オレ、この「増やす」が足りなかったんだよ。
でも、これからは「増やす」よ。
自分から問い合わせて「出させていただくにはどうしたらいいんですか?」と連絡すれば、スケジュールって増えるのな!

以下はそんな単純なことにも気づかなかったつい一昨日の書き物です。




公演予定がぱたりと無くなった4月終わり。
私の目は死んだ魚のようであったと思い返します。

この間、小説家への転身も真剣に考えました。
また、戯曲だけは書けるので劇団をひとりで旗揚げして、芸人の方の劇団ひとりを困惑させようかとも思いました。
家庭教師、生徒さんの評判がよく、個別学習塾でも作ろうかと思い立ち、銀行でお金借りられないかふらりと立ち寄ったところ、投資信託新規募集銘柄3口買ってしまいました。

向井千恵さんのワークショップ。
横浜での主催を任されているのですが、公共施設は予約でいっぱい。
また横浜市の施設使用の手続きは無駄なIT化を施しまして、ネット予約のために「はまっこカード」なるものの発行申請をしなくてはなりません。
申請から発行までに1ヶ月掛かります。
発行された「はっまこカード」のIDを入力して予約抽選結果を待つのに更に1ヶ月ほど掛かります。
アホか!
3月、朗読会「溶鉱炉」でのDUO競演の勢いが、中田横浜市政のせいで削がれてしまいました(6月下旬、民間のアトリエスペースでやるかもしれません)。

ここのところ依頼をこなすだけで精一杯なスケジュールでした。
スケジュールすべて消化したときに、次なる依頼はありませんでした。
依頼頼りの不精者。

ああ、インディペンデント、遙か遠く。

舞踏家の芥正彦さんに依頼が来ました。
「受けるかどうか分からないし、まだ先の話なんだけれど、受けるのならなかおくんとやりたい」
光栄なお話ですが「受けるかどうか分からないし」「まだ先の話」というのは依頼にはカウントできません。

また、変なロケーションばかりに慣れてしまったせいで、ライブハウスにはまったく興味が無くなってしまいました。
ライブハウスというのは「予め音楽を聴きに行く」場所なので、どうも音楽をやるのにはしっくり来なくなってしまったんです。
まるでバンド「GHOST」のような心境です。
「実際にGHOSTの面々なら様になるのにねえ」とため息をつきます。

このまま家庭教師の仕事を続けながら今年一年終わるのか?

忘れかけていた言葉が蘇りました!

「オーディション」

おおおおおおおおおおおおおおおおおお、8年前くらいにLAMAMAで受けたっきり! 

合格はしましたが高いノルマで搾取された挙げ句に捨てられました。
LAMAMAは火事で燃えて鯨屋の支店になってしまえばいいと思います。

今回は中断している弾き語りワークを再開したく、ソロにて青○○屋のオーディションを受けようかなと思っているのですが、オーディションにも10枚のノルマがあり、ぼくの友達はさて何人いるのかと指を折ってみると、ああ、なんてことだ! これj










(未了)









↑の記事執筆後にアドバイスのメールを戴きました。
曰く、鳥井賀句さん主催の「BLUE VELVET NIGHT」@青い部屋ならば、オーディションなしの直訴型ですよ!

半信半疑ながらメールで問い合わせました。
10分後に返信。
「あんた名前だけは知ってますからテープ審査なしでいいです。よくみるアニメージュとかいうひとでしょ? 出してもいいです。どの日にするか選んでください」

・・・・・・出られるんだ・・・・・・問い合わせたら出られるんだ・・・・・・悩んでいた月日は何だったんだろう・・・・・・。

次は赤旗まつり辺りに問い合わせてみようかと思います。
(いや、まずハローワークに問い合わせろよときみは言うかもしれないけれど)

LaLa
8月12日(金)
at enn 仙台
仙台公演
NEW!!

なかおちさと <弾き語りexpanded> ソロ
8月27日(土)
渋谷・青い部屋
「BLUE VELVET NIGHT」

NEW!!


LaLa
10月1日(土)
東京池尻某スタジオ
TUAA
NEW!!

3月27日

メロドラマ
「ドレスデン」
初演


2005年3月26日
中野PlanB

テクスト なかおちさと/nakao chisato
主演 洸本ユリナ
演奏 なかおちさと 向井千恵
詩テクスト <絶対><その胸のうち><造花>ほか なかおちさと/nakao chisato



メロドラマ
「ドレスデン」

第一幕

入り口ドアを乱暴に開けフロア中央まで息切らす勢いで駆け込む。
中央にてしゃがみ込み、頭、耳を両手で抱え、上下左右に激しく振る。

「わたしがやったんじゃない! わたしがやったの? わたしがやったんじゃない! いや、わたしがやったの? わたしがやったんじゃない(以下、繰り返しフェード・アウト)」

フェード・アウトとともに放心した表情、やがて自分の身が灯りに照らされていることに気づきに陰を求める。
フロア、向かって右奥へとゆっくり移行しつつ、陰へ身を潜める(このとき入り口からフロア、右隅奥までのラインを直線として意識する)。

ニュース音声 1(録音 操作 なかお?)

「誰の声? 誰かいるの? 誰? 誰?」

ニュース音声 1#(録音 女性アナウンサーの元音源に予め洸本ユリナの声での復唱、多重録音)

「誰の声? 誰がいるの? 誰? 誰? 何を言っているの? 何があったの? 私じゃないわ!」

ニュース音声 「刺された女性とその子供、○○ ××さんと××さんの長女6歳 ☆ちゃんは、病院の運ばれた後、死亡。警察では所在が不明になっている夫の行方を捜査中」

「××? ☆?」

PlanBのフロア、壁面をなぞる仕草。

「××? ☆? 何でここに名前が書いてあるの? ××? ☆? ねえ、何でここに名前が書いてあるの? ああ、☆、あなたはいつも道ばたの小石を拾って(壁づたいに置いてあるビー玉をいくつか拾う)、壁にこうして自分の名前と家族の名前を漢字で書く練習をしていたから、ほら、☆、☆、☆(ビー玉で壁面をなぞり、削る仕草。途中、いくつかビー玉がフロアに落ちてゆく)。お母さんの名前もある××、××、お父さんの名前もある、ラ、ラ、ラ・・・・・・ラ、ラ、ラ・・・・・・あなた、逃げて! また捕まるために、逃げて! あなた、逃げて! また捕まるために、逃げて! ☆、××、ラ、ラ、ラ、☆、××、ラ、ラ、ラ・・・・・・」

このセリフの間に右壁側面を縦断。そこに設置したカセットデッキを抱きあげて、次に☆をあやすように客席最前列ギリギリを辿り始める。

「☆、☆、☆、覚えている? 忘れちゃった? ほら、あなたが小さかった頃、わたしこうしてあなたを抱いていたの? ☆、☆、☆? 覚えている? もう、忘れちゃった?」

カセットデッキ操作で最大音量のラジヲノイズを出す。
その音に自身で驚いてカセットデッキに尋ねる。

「ねえ、痛かった? 痛いの? 痛いの? ごめんね! ごめんね! おかあさんが悪かったの、痛いわよね、ごめんね? ラ、ラ、ラ! 早く来て、ラ、ラ、ラ! 早くここに来て! ☆が泣いてる! 痛いみたいなの! すごく痛いみたいなの! ラ、ラ、ラ、早くここに来て、早くここに来て、」

ラジヲノイズ消す。

「早く、早く、早くここに来て、また捕まるために逃げて! ラ、ラ、ラ! ラ、ラ、ラ、また捕まるために逃げて! そしたら☆、ねえ、もう泣かないでいいわよね? ☆、ねえ、もう泣かないでいいわよね?」

もういちどラジヲノイズ、そして止める。

「☆、痛い? 大丈夫、難民救助のボートが岸辺でわたしたちを待っているわ。さあ、行きましょう。スーダン、サウス・アフリカ、ナイジェリア、ベツレヘム、ボスニア、ヘルチェゴビナ、カザ、パレスチナ、エルサレム、サラエヴォ、トウキョウ」

PlanBの左壁面に目をやる。

「ラ、ラ、ラ、あなたの名前が書いてあるわ! ラ、ラ、ラ! ラ、ラ、ラ! 早く逃げて! この壁にあなたの名前が書いてあるの! ラ、ラ、ラ! この壁に殺人者の名前ばかりがいっぱいっぱい書いてあるの、ラ、ラ、ラ! あなたの名前もあるわ! ほら、ここ!」

壁から振り返る仕草を大袈裟に展開。客席を凝視。

「殺人者の名前が書いてあるの。ラ、ラ、ラ! あなたの名前もある。ほら、ここに! ☆、☆、☆、難民救助のためのボートが岸辺でわたしたちを待っているわ。さあ、行きましょう。スーダン、サウス・アフリカ、ナイジェリア、ベツレヘム、ボスニア、ヘルチェゴビナ、ガザ、パレスチナ、エルサレム、サラエヴォ、ファルージャ、ワシントン、トウキョウ。すべてのスーダン、ガザ、ファルージャ、ワシントン、トウキョウから、早く逃げて! また捕まるために」



すべてのワシントン、トウキョウから、早く逃げて! また捕まるために












(第一幕終了)



第二幕

紙媒体にて予めフロアになかおちさと詩代表作を4、5編用意。
そのうちの一編を<任意に≠作品選別から、行の行き帰り、つまり、飛ばすなど>朗読。

途中よりなかおちさと演奏本格開始、向井千恵合流、紙(テクスト)を持ち朗唱しつつ客席の一番上の段まで登る。

(第一部終了)









初演のこの日、第二幕において実際に選ばれた詩編は<絶 対>。
2001年作。

From nakao chisato( HP ) To rottenlily@moon at 2001 11/06 16:30

<絶 対>

道があり/行き進んだ/まだ/そこは/アスファルトにて/舗装されていた/足取りはまだ/軽かった
路傍の/木々が/徐々に/濃厚な生を/芳しい薫で/辺り一面に/発散し始めた/アスファルトに積もる/砂/埃が/深くなった
木漏れ日/斑に続く/その点を/線に変える/足取りはまだ/確かだった

共働きの両親は幼いぼくの面倒を向かいの家の住人に頼み家にしっかりと鍵を掛けて仕事へ向かった

道は/まだ/在った/アスファルトの上に/大粒の/石が/転がっていた/足取りが/覚束なくなった

向かいの家の住人はぼくにチヨコレイトを買い与え満足していたぼくには欲しいものなどチヨコレイトの他にはなにもなかった

道は/まだ/在った/砂利道が続いていた/所々に/水たまり/水/溜まり

ベゲタミン錠-A/vegetamin-A/117精神神経用剤/組成/錠A/赤色/1錠中塩酸クロルプロマジン25 mg/塩酸プロメタジン12.5 mg/フェノバルビタ−ル40 mg/適応/次の疾患における鎮静催眠/精神分裂病/老年精神病/燥病/うつ病又はうつ状態/神経症/用法/1日3〜4錠分服

道があり/行き進んだ/足取りが/泥濘に/すくわれた/このまま/すくわれた/救われた/魂に/近づくこと/限りなく/近づくこと/其処という其処に/近づいている/その証拠に/道は道であっても/すでに道ではない

vegetamin-A精神科医はぼくにチヨコレイトを与えて満足している赤色のチヨコレイト今日はチヨコレイトを食べたんだvegetamin-A赤色

道があり/しかし/道は道であっても/すでに/道ではない/立ち込める/濃霧に/視界が/効かない/それは/とても/深い眠りを/歩いた/夜のこと/道はベッドの上にあり/しかし/ベッドの上にはない/道は/回想という/回路/路/みち/道があり/迷ってはいない
道があり/魂に/近づくこと/限りなく/近づくこと/其処という其処に/近づいている/その証拠に/道は道であっても/すでに道ではない

それでも迷ってはいない

絶対

道があり/魂が/まだ/無垢である/絶対/という/地点/其処/立ち込める/濃霧に/視界が/効かない

それでも迷ってはいない





絶対

深い眠りから醒めた朝に水を飲もうとベッドから這い上がり蛇口へ向かうその道には生きることにおいて変容不可能な意義がある

それを<絶対>と呼ぶ












1)過去記事 ぴかぴかの方舟に雨、
2)過去記事 三日後の太陽に期するもの、
3)過去記事 残り少ない刹那を胸に、

4)過去記事 ロンドン・コーリング! ロンドン・コーリング!
5)過去記事 セピアにしてはいけないものを、
6)過去記事 我ら、砂漠の生き物、

7)過去記事 晩鐘、種を蒔くひと、
8)過去記事 ザ・モンキーズ・フィルム・コンサート!
9)過去記事 新雑誌「新しい天使」創刊のおしらせ