見送りの日


ロンドンコーリング! ロンドンコーリング!編

ひまな日更新
(「じゃあ、毎日ってことね?」カノジョはぼくにそう訊ねた。「ちがうよサリー・・・・・・」)

このページは皆さまの投稿記事も随時募集しております。
また、ご意見、ご感想、出演交渉など、以下のメール・アドレスへお願いいたします。

sonimage@v005.vaio.ne.jp





the sonimage ep collection

待望の更新です。
2002年10月27日「サボテンだらけの部屋」で披露したL a L aの新曲をUPします。
遅刻して聴けなかった方、冒頭で演奏しました。
直接のアクセス↓。

ロール、そしてスウィング。







12月27日

ははは、米が尽きた。
替わりにそうめん食べてるよ、オレ!
ぺペロンチーノ風に仕上げたりしてね、乙だね。
ペンギンハウスで風邪を拾ったようで、壊れてしまった一日よ、なんてな毎日です。
クリスマスプレゼントに「パブロンS 160錠」戴きました。

...God Blles You...

レポートやメールが溜まっています。
しかし鼻孔からは鼻水が無情に溢れかえり、小泉政権は恐慌に対して相変わらず無策です。
それにしてもペンギンハウスは「温かなイベント」でした。
都心は冷たい雨というのに、会場にはちょうどいい温度の熱気があって。
ご来場いただいた皆様、本当にありがとうございます。
様々な事情でご来場いただけなかった方、レポート書きます。
お待ちください。
鼻孔からは鼻水が無情に溢れかえり、小泉政権は恐慌に対して相変わらず無策で、予め壊れてしまった一日が続きます。

...God Blles You...

↑click it!!



今日
鳥を見た
から
あなた

2002-2003










12月21日


もう、なんなら自殺してお詫びしたいくらい余裕がないです。
ライブ前、余裕ないぜランキング、ぶっちぎりで1位!
なぜかはステージを観ていただければきっと分かっていただけます。
あ、自殺なんてしません。
(オレ、痛いのイヤです)
過去記事再録で許してください。
本当に本当によろしくお願いいたします。








12月3日
(急を要して簡単に書きます。後日、きちんと書き直します)

12月21日(土)ペンギンハウスでのソロイスト4人競演企画が迫ってきました。
今年の初め、ぼくの誕生日2月9日、早稲田ジェリージェフ以来、念願のソロですね。
バンド活動とは明らかに違う高揚感が自分の中にあって、俗に言う「遠足の前の日のように楽しい状態」です。
しかしぼくにとって幼い頃から遠足のような団体行動は少しも楽しいものではなく、むしろ苦痛。
遠足に限ったら前日も駄菓子屋さんでの買い物くらいが楽しかっただけ。
「遠足の前の日のように楽しい」なんて常套句はまったく理解できないよお。
ああ、↑、しかしなんて「ちびまるこちゃん」もしくは「さくらももこ印」な書き物なんだろう、おげげげええええええげげげええ。
スキー旅行の前の日くらいのワクワク(←ははは、おい、「ワクワク」だってよ、「ワクワク」。もう、なんかきつくない?)感です。

さて、ここで当日の出演者、孤高のソロイスト4人を振り返りましょう!

三上寛(vajra)
JOJO広重(灰野さんとのながーく、坂道に満ちたお付き合い&モダーン・ミュージックのすぐそばでカード・ショップ経営)
川口雅巳(哀秘謡)
なかおちさと(ときに灰野敬二のボランティア・スタッフ)

なんてな面子なのに同日に、不失者at法政大学学生会館大ホール公演だぜ!
観たいぜ!
っていうかぼくも川口さんも例年はお手伝いで無料で楽しんでいるぜ(働いているけれど)!
ははは、でも今年は同じ日に重なっちゃったぜ!
ついでに書くと実は去年も不失者at法政大学学生会館大ホールと同日にアートランド小金井で高橋幾郎(元・不失者 哀秘謡)さんの久しぶりの東京ライブだったんだぜ!
なんだかどっち行ったらいいのか、今年も去年もぼくも一音楽ファンなら絶対に悩むぜ!

普通、こんな至近距離でバッティングしません。
しかし実際、バッティングしてしまいました。
実はコレ、去年の高橋幾郎さんのコトは分からないのですが、今年に限っては去年の不失者at法政大学学生会館大ホールの日程から、ぼくが勝手に前週の12月14日(土)が今年の公演と思い込んでいたというおバカにして単純な判断ミスが原因です。
ちなみに前週の14日はあなた! 向井千恵さんの毎年末恒例の「透視的情動」です。
え、14日は「透視的情動」かあ、そう来たかあ!
ゴール直前、コース大外からぶっちぎりで穴馬がゴールイン! って感じ?
↑、向井さんに対して「穴 馬」って表現は非常に問題ないか?
あと、改めて書きますが、灰野さんは高橋幾郎さんのシーンへの復帰をこころから歓迎しているぜ! です。
え、でも、そうすると不失者は?
今年は皆さんご存知の通り、公式発表がはっきり申して異例の「直 前」です。
「ある」派、「ない」派、「どっちなのか自分で確かめないと分からない」派などと、オカルト現象、もしくは質問「あなたはUFOの存在を信じますか?」のような具合でしたよね・・・・・・ねえ・・・・・・。
ちなみにぼくは「
灰野さんご自身に電話一本入れればすぐに分かるのに、その話題以外に特に緊急な要件はないので電話しませんでした派」という非常に特殊かつ少数な一派でした。
これは川口さんも一緒!
直前での発表を聞いて、ふたりで交わした言葉は「痛いよね。はっきりいってこれでお客さん10人以上吸われたよね。ついでにこの日、リザードの久しぶりのライブも重なってて、はは、なんかもう重なりすぎだよねえ」でした・・・・・・。
ええ、繰り返しますと、ぼくと川口さんはともに「
灰野さんご自身に電話一本入れればすぐに分かるのに、その話題以外に特に緊急な要件はないので電話しませんでした派」でした。

実際、メールなどで「どちらに行ったらいいのか困っているところです」というようなご意見を頂きます。
ああ、出演者当人でなかったらぼくも悩んでいたでしょう。
ごめんなさい。
いや、申し訳ないです。
ただ上述をもう一度繰り返します。
今年は皆さんご存知の通り、不失者at 法政大学学生会館大ホール公演の公式発表が、はっきり申して異例の「直 前」です。
今年に限っては特殊な事情もあって、開催自体の発表が遅れたのも仕方がないコトとは思うのですが。

あのう、まあ「急を要して簡単に書く」と以上のような非常に歯切れの悪い文章になります。
なので、この記事は期間限定での掲載とさせてくださいな。
ある意味において、どこか「不 要」な書き物をしている自覚があるんですよね。
どのような事情にあっても当事者は、当日にいいプレイをすること、そのことのみに専念するのが普通ですし、実際、いまも同じ心境です。
いい演奏をします。
開演時間を僅か数十分程度、告知よりも遅らせる。
主催者としてできる措置もそのくらいです。
臆することなく、
なにも臆することなく、
いい演奏をします。
終演後のあの独特の高揚を伴った充実した気持ち。
出演者も聴いていただく皆さんにも、あの充実を約束したいです。
如何なる状況下でも。

だからなにも臆することなく、
「よろしくお願いいたします」
この一語しか書けないというのが本心です。






12月21日(土) ペンギンハウス高円寺
主催 ソニマージュ・レコーズ 協力 Purifiva
「見送りの日 vol.1」
開場19:00 開演19:30
出演(以下、出演順)

なかおちさと
川口雅巳
三上寛
JOJO広重

料金2300円
(補足:入場者の皆様には、当日特製CD-Rを無料配布いたします)








文責

なかおちさと ソニマージュ・レコーズ代表








12月18日

↓、更新です 。


↑click it!!



顛 倒



顛倒には独特の快楽がある

東京都品川から川崎市横浜市横須賀市の貧民窟を貫く真っ赤な電鉄 、京浜急行線の速度からは独特の快楽を得られる 。




電鉄の中では一歩も動かず 、目的地の捕捉はすべて電鉄任せ 、
弘明寺駅で下車 。
高架式改札へ向かって階段を昇り終えたら 、
顛倒した 。

顛倒には独特の快楽がある

東京都品川から川崎市横浜市横須賀市の貧民窟を貫く真っ赤な電鉄 、京浜急行線の速度からは独特の快楽を得られる 。


快楽だった 、
得がたい快楽だった 、そいつの
闇 。
黒い
深い
唇と 、


交接

隙間 。

何処なんだろう 、あそこは


色んな女が駆け寄って揺り起こされた 。
上体を女たちに支えられて 、
色々の女 、女の香気の視線を睨み返して 、
想うんだよ



引き摺り込まれる
その僅か一瞬前 、

オレの視線を捕捉した 、お前 、
女 。
お前(
あの女)の眼差し
侮蔑してただろう

お前 。オレを侮蔑陵辱して 、裁ち去っただろう


だから
オレは 、


帰った 。
お前( 
あの女 )の 、
眼差し

捕捉した
オレは 、
青褪めて
失調した


恥辱

看て
逃げ
帰った 。

そうなんだろう


あたたかかった
あたたかかった


何処なんだろう あそこは


オレ

この
頭蓋




お前
あの女と 、
オレ

交接

濡れる





何処なんだろう 、あそこは 



顛倒には独特の快楽がある
そいつは
顛倒によってしか
得られない





侮蔑してただろう

お前 。オレを侮蔑陵辱して 、裁ち去っただろう






去らないで 、
教えて欲しい 
まだ 、裁ち去らないで 、
最後まで 、
捺しえて欲しい 。
オレ 、お前 、
ひと 、そいつ

未明

在り処

教え 、
捺しえて 、
欲しい 。









欲しい 。
まだ 、裁ち去らないで 、
欲しい 。















特別な感謝を



 















12月13日

猫のみふねは、生後9ヶ月にして4kg台後半。
成猫並の体躯なんだけれど、甘えん坊な奴で。
殊に冬は寒いのだろうか、ぼくが眠るとき、奴は必ずぼくにぴったりと身体をくっつけて一緒に眠る。
みふねの心音がぼくの耳朶を揺らす。
ごとごとごとごと。
それが心地よい夜と、そうでない夜があって、その違いはぼくの日々の揺れ、そのままだ。
ソロ公演が迫る。
壮大なフィナーレを頭に描いてわくわくする。
しかし、その実、ぼくを待つステージ、その狭さを知っている。
大きく駈けたいのだけれどなどとオモウ。
弓の毛を撫でてみる。
一本、二本、三本。
公演当日、何本の弓を使うのか?
本人、いまだ不明。
公演日が近づく。
眠剤を飲んだというのに眠れない。
ごとごとごとごと。
みふねの心音が煩い。
ふと起きてこのページに手を入れてみる。
みふねはふらりとぼくの足下まで泳いで、そこに座り、目を閉じる。
ぼくの爪先がみふねの心音を拾う。
ごとごとごとごと。
今夜は、みふねの心音が煩い。
早く午前六時になればいい。
あたらしいURLを取得した。
ネットのどこかに浮かんであるはずだよ。
端的にお金が必要で、これまでの在宅仕事だけでは無理があって。
「そと」に仕事に出た。
「うち」でも「そと」でも扱うのはPCなのだけれど、「そと」の仕事はちょっとした肉体労働。
大き目のLANシステムを設置する作業で、こうした現場でのPCのケーブルってさ、その一本一本がなにか有意思の生き物みたく太くて逞しいんだね。
驚くよ。
現場は殆どが官公庁だから、この生意気なケーブルがどんな機密情報を呑み込んでいるのやらってオモウ。
有意思のバケモノ。
力仕事に身体が悲鳴する。
整体に通っている。
先生はぼくの背中を触って、間もなくこう言ったんだよ。
「ギターか何か、演奏していますか?」
驚いたよ。
やはり背中を軸にぼくは左右のバランスが崩れていて、
眠剤を飲んだというのに眠れない。
ごとごとごとごと。
みふねの心音が煩い。
早く午前六時になればいい。
昼間の生き物になりたい。

















12月3日
(急を要して簡単に書きます。後日、きちんと書き直します)

12月21日(土)ペンギンハウスでのソロイスト4人競演企画が迫ってきました。
今年の初め、ぼくの誕生日2月9日、早稲田ジェリージェフ以来、念願のソロですね。
バンド活動とは明らかに違う高揚感が自分の中にあって、俗に言う「遠足の前の日のように楽しい状態」です。
しかしぼくにとって幼い頃から遠足のような団体行動は少しも楽しいものではなく、むしろ苦痛。
遠足に限ったら前日も駄菓子屋さんでの買い物くらいが楽しかっただけ。
「遠足の前の日のように楽しい」なんて常套句はまったく理解できないよお。
ああ、↑、しかしなんて「ちびまるこちゃん」もしくは「さくらももこ印」な書き物なんだろう、おげげげええええええげげげええ。
スキー旅行の前の日くらいのワクワク(←ははは、おい、「ワクワク」だってよ、「ワクワク」。もう、なんかきつくない?)感です。

さて、ここで当日の出演者、孤高のソロイスト4人を振り返りましょう!

三上寛(vajra)
JOJO広重(灰野さんとのながーく、坂道に満ちたお付き合い&モダーン・ミュージックのすぐそばでカード・ショップ経営)
川口雅巳(哀秘謡)
なかおちさと(ときに灰野敬二のボランティア・スタッフ)

なんてな面子なのに同日に、不失者at法政大学学生会館大ホール公演だぜ!
観たいぜ!
っていうかぼくも川口さんも例年はお手伝いで無料で楽しんでいるぜ(働いているけれど)!
ははは、でも今年は同じ日に重なっちゃったぜ!
ついでに書くと実は去年も不失者at法政大学学生会館大ホールと同日にアートランド小金井で高橋幾郎(元・不失者 哀秘謡)さんの久しぶりの東京ライブだったんだぜ!
なんだかどっち行ったらいいのか、今年も去年もぼくも一音楽ファンなら絶対に悩むぜ!

普通、こんな至近距離でバッティングしません。
しかし実際、バッティングしてしまいました。
実はコレ、去年の高橋幾郎さんのコトは分からないのですが、今年に限っては去年の不失者at法政大学学生会館大ホールの日程から、ぼくが勝手に前週の12月14日(土)が今年の公演と思い込んでいたというおバカにして単純な判断ミスが原因です。
ちなみに前週の14日はあなた! 向井千恵さんの毎年末恒例の「透視的情動」です。
え、14日は「透視的情動」かあ、そう来たかあ!
ゴール直前、コース大外からぶっちぎりで穴馬がゴールイン! って感じ?
↑、向井さんに対して「穴 馬」って表現は非常に問題ないか?
あと、改めて書きますが、灰野さんは高橋幾郎さんのシーンへの復帰をこころから歓迎しているぜ! です。
え、でも、そうすると不失者は?
今年は皆さんご存知の通り、公式発表がはっきり申して異例の「直 前」です。
「ある」派、「ない」派、「どっちなのか自分で確かめないと分からない」派などと、オカルト現象、もしくは質問「あなたはUFOの存在を信じますか?」のような具合でしたよね・・・・・・ねえ・・・・・・。
ちなみにぼくは「
灰野さんご自身に電話一本入れればすぐに分かるのに、その話題以外に特に緊急な要件はないので電話しませんでした派」という非常に特殊かつ少数な一派でした。
これは川口さんも一緒!
直前での発表を聞いて、ふたりで交わした言葉は「痛いよね。はっきりいってこれでお客さん10人以上吸われたよね。ついでにこの日、リザードの久しぶりのライブも重なってて、はは、なんかもう重なりすぎだよねえ」でした・・・・・・。
ええ、繰り返しますと、ぼくと川口さんはともに「
灰野さんご自身に電話一本入れればすぐに分かるのに、その話題以外に特に緊急な要件はないので電話しませんでした派」でした。

実際、メールなどで「どちらに行ったらいいのか困っているところです」というようなご意見を頂きます。
ああ、出演者当人でなかったらぼくも悩んでいたでしょう。
ごめんなさい。
いや、申し訳ないです。
ただ上述をもう一度繰り返します。
今年は皆さんご存知の通り、不失者at 法政大学学生会館大ホール公演の公式発表が、はっきり申して異例の「直 前」です。
今年に限っては特殊な事情もあって、開催自体の発表が遅れたのも仕方がないコトとは思うのですが。

あのう、まあ「急を要して簡単に書く」と以上のような非常に歯切れの悪い文章になります。
なので、この記事は期間限定での掲載とさせてくださいな。
ある意味において、どこか「不 要」な書き物をしている自覚があるんですよね。
どのような事情にあっても当事者は、当日にいいプレイをすること、そのことのみに専念するのが普通ですし、実際、いまも同じ心境です。
いい演奏をします。
開演時間を僅か数十分程度、告知よりも遅らせる。
主催者としてできる措置もそのくらいです。
臆することなく、
なにも臆することなく、
いい演奏をします。
終演後のあの独特の高揚を伴った充実した気持ち。
出演者も聴いていただく皆さんにも、あの充実を約束したいです。
如何なる状況下でも。

だからなにも臆することなく、
「よろしくお願いいたします」
この一語しか書けないというのが本心です。






12月21日(土) ペンギンハウス高円寺
主催 ソニマージュ・レコーズ 協力 Purifiva
「見送りの日 vol.1」
開場19:00 開演19:30
出演(以下、出演順)

なかおちさと
川口雅巳
JOJO広重
三上寛

料金2300円

(補足:入場者の皆様には、当日特製CD-Rを無料配布いたします)








文責

なかおちさと ソニマージュ・レコーズ代表









11月28日

日々雑感

困った。
ネタがない。
風邪をひいていたので、アクティブな生活から程遠かったせいもある。
もしくは風邪の最中にネタが思い浮かんで、さて、キーボードに向かう。
オートマチック、無意識に垂直に落ちる鼻水がキーボードの隙間に染み込んでゆく。
その様を見て、「無理はいけないな」と想い更新をやめたら、肝心のネタを忘れてしまったこともある。
ああ、青春。
先ほどまで我が家の猫みふねと寝ていた。
この季節は猫にも寒いのだろうなあ。
少しでも暖かくと、ぼくの顔を枕にして眠る。
可愛い!
なんて呑気ではいられない。
みふねのいびきがうるさくて眠れないんだよ、おい!
人騒がせなことにこのいびきが止まる瞬間がある。
いびきどころか寝息も止まるのだ。
おい、生きているのかみふね!
心配で眠れたものではない。
さて、↑くらいではネタにはならない。
困った。
困ったぼくは取材を決行した。
取材先はYOKOHAMA WAKERSに紹介されていた「タイ古式マッサージ」である。
タイ古式マッサージとは、名前そのまんまでタイの伝統あるマッサージ法のコト。
これがギャル(←死語?)の間でいまひそかなブームなのだよ。
横浜伊勢佐木町に件の雑誌記事で紹介されていたお店があり、近場ということで寄ってみた。
実はぼくは右側の肩甲骨をひどく痛めているんだ。
原因はギターを弾くせいだと整体の先生が仰っていた。
ホントか?
でも音楽家は身体の左右のバランスが崩れて、ズレが身体のどこか一点に集中することがあるそうな。
まあ、で、寒くなると特に痛むのだなあ。
横浜伊勢佐木町は柳美里の「ゴールド・ラッシュ」の舞台になっている。
あの描写はまったく的を得ていて、一歩道を違えるととんでもないヤクザな通りになっていたりでね、怖いんだ。
ただ今回のお店はYOKOHAMA WAKERSに紹介されていたこともあり、若干の安心がある。
ただちょっとだけ不安だったのは、確か2,3カ月前は、ここ中国式マッサージのお店だったことだけ・・・・・・・。
お店の中に入る。
ご年配のタイの女性が店長のよう。
まずはメニューみたいなものを渡されて説明を受ける。
メニューには各コースが並んでいる。
但し書きには「男性歓迎」の文字。
この文句は重要で、普通、この近辺のマッサージ店は「女性歓迎」の但し書きが着いているのだよ。
この違いというのは・・・・・・うぶなぼくには書けないな。想像してくれ、キャ!
男性も歓迎ということは、通常は女性が通うという意味だね。
女性も歓迎ということは、その反対で、通常は男性が通うという意味。
この差はサービスの「向き」の違いなんだ。
この「向き」の違いは大きいんだなあ。
さて、90分のコースがお奨めだそうで、素直に従う。
フット・マッサージと全身マッサージが組み合わさったもの。
さて、施術室に入る。
畳が敷いてある。
タイって畳文化だったっけ、おい?
施術の前に着替えてくれと薄手の着衣を渡される。
その着衣ときたら、私生活では絶対に着たくないパパ・パジャマ・・・・・・・。
うん、この時点までで、タイを思い起こさせるものは何ひとつないのだよ。
いささかの疑問を抱きつつ、さて施術。
まずはフット・マッサージ。
なにやら芳しい香りの粉末を溶いた温かいお湯。
そこに足を浸す。
ああ、極楽!
フット・マッサージというよりは「フット・ケア」という感じで、古い角質をブラシで丹念に落としてくれる。
ああ、極楽!
ギャル人気はこの辺かななんて思う。
さて、全身のマッサージ。
痛いところを訊かれる。
「肩と首とあと右側の肩甲骨です」
はい、分かりましたあの合図とともに、施術士さんがすごい勢いでぼくの筋肉を握りつぶしてきた。
ああああああああああああああああああああああああああ!
痛いですかあ?
このくらい普通ですよ、でもあなたは痛いですかって、この施術士さんは密かな挑発を込めて尋ねやがる。
男の意地だ、痛いとはいえない。
「うん、気持ちいいです」
嘘だ。痛いよ。
でも突付かれているのは確かにツボなんだな、見事だ。
中には「え、こんなところにもツボがあったんだ!」なんてところを小憎く突いてくれる。
慣れると気持ちがいいねえ。
なあんて呑気に構えていたら、「全身マッサージ」と形容できる段階は終了。
次に待っていたのは「全身ストレッチ」。
これ、ストレッチを他人(施術士さん)の力を借りて、強引にやるというもの。
これが「タイ古式マッサージ」の極意なのだ。
が、
ここでちょっとよおく考えて欲しい。
「ストレッチは筋肉に痛みを感じるくらいまでやらないといけない」でしょ?
ね?
この全身ストレッチなるものも同じ。
痛いところまでやる。
端的に書くと誠に「痛い」。
ぼくの手や足はもはや施術士さんのもの。
施術士さんの思うがままに勝手にストレッチさせられる。
「ストレッチは筋肉に痛みを感じるくらいまでやらないといけない」
痛い。
ああ、なんだかいまボボボボボボキって身体が音を立てたよ。
ダイジョウブか?
なんか変な関節が離れたのか、くっついたのか、とっても怖い音がする。
施術士さんはなおもぼくの身体を勝手にストレッチしてくれる。
この間、基本的にぼくは寝たまんまの姿勢なのだ。
おお、こんなに足を上げたのは生まれて初めてではなかろうか?
コレ、寝ている姿勢だからできることだけれど、立ったまま、これだけ足があがったらぼくはプリ・マドンナさ!
お、今度はなんだかシェー!のポーズのヴァリエーションではないか!
ああ、デジカメもって来るんだった。
こんなポーズはこの先一生しないぜ、バカバカしくて!
しかも身に着けているのは変なパパ・パジャマだぜ!
シェー!のポーズのヴァリエーションでもしっかりと痛いところまで筋肉が伸ばされるってところがいいね。
これでストレッチ特有の痛みがなかったら、無理やりやらされたシェー!のポーズってだけだもんな!
それはきっと屈辱的だよな!
尋ねると、この施術士さん、本国タイにいたときはムエタイをやっていたそうな。
なるほどね、痛いはずだよ、怪力だよ。
ちなみにこの施術士さんはご年配の女性である。
タイでは女性でもムエタイやるのかい? ホント?
最後に前屈をさせられた。
背中を押されて指をつま先に。
「あはは、柔らかい!」
施術士さんの笑顔。
ぼくは運動一般は駄目だけれど前屈だけには自信があるんだぜ!
施術が終わると温かいタイのお茶を用意してくれた。
美味しい。
一度も飲んだことがないお茶だった。
一度も味わったことがない美味しさだ。
施術後、6時間経ったいま、身体がなんだか柔らかくなっているのを実感する。
施術中の恐るべき痛みも報われたってところか。
身体全体がリセットされたようだよ。
実は筋肉が硬直しやすい冬にこそいいマッサージ法なのかもしれないね。
マッサージというよりは「他人の力を借りてやるストレッチ」だけれどね。
さあ、あなたも一緒にシェー! さ。

日々雑感










11月17日

15日の未明からサーバーが何らかの障害でダウンしてしまったようです。
その間に、このサイトにアクセスできなかった方々、大変申し訳ござませんでした(これはまったく管理会社のミスなので、ぼくも被害者のひとりなのですが)。
さて、ぼくの音楽履歴を支え続けてくれた、しかしいまは亡きNYのESPという稀有な音楽レーベルをご存知でしょうか?
貴重かつ驚異的な刺激を与えてくれていた様々な作品群たち。この人類遺産たちはまったく不当なことにここ数年間、廃盤状態が続いていました。
ところが最近になってオランダのレーベルより、このESPレーベルのカタログの再発が始まったのを大手輸入盤ショップにて確認しました。
以前、買いそびれたものや、誰かに貸したきり戻ってこない愛しい作品を再び手に入れられたこと、大感激です。
まずは主要な作品だけなのが残念ですが、それでも喜ばしいことです。
記念に、以前ページ「ソニマージュ・レコーズ」に書いた、
エリカ・ポメランスという女性シンガーの作品についての書き物に付記を加えて、「続・ソニマージュ・レコーズ」に再録いたしました。
クリック!









11月12日

ギャンブル狂ちよこ伝説 第一弾!
「オレとパチンコ」

オレの名前はちよこである。
ひとはオレのことをはぐれ雲の一匹狼ギャンブラーちよこと呼んで恐れる。
河端一さんの文化芸術の東京集権主義についてのレポートはどうしたの?
ひとはオレにそう訊くかもしれない。
オレはこう答える。
「風邪で鼻汁が止まらないときに難しいことは書けないの」
とってもごめんなさい。
なにはともあれ新連載・ギャンブル狂ちよこ伝説の記念すべき第一回だ。
テーマは「オレとパチンコ」である。
思い返すことガキの頃。
オレは週末、好んで父方の姉、伯母さんの家に泊りに出かけた。
この伯母さん、工場の寮の賄いをしていて、工場の若い衆はみんなこの伯母さんを頼りにしていた。
家に行くと工場の若い衆がいつも出入りしていて、坊主のオレに優しくしてくれたものだ。
この伯母さん、真面目な創価学会員にしてギャンブル狂。
パチンコ、競馬、日蓮なんでも来い! である。
土曜日曜になると工場の若い衆とともに朝から競馬に昂じる。
ただ思い返すと不思議なことに伯母さんは馬券を買いに馬券売り場へと赴くようなというようなことはせずに、なにやらどこかに電話をかけて馬券を頼んでいたな。
「あ、うん10レースは2−5,2−8.5−8の三点買い3000円。メインは・・・・・・」
あれってひょっとするとノミ屋ってやつじゃない?
大好きな伯母さんは、しかし競馬はノミ屋を通して楽しんでいた。
大人になると分かるというのはときに辛い事実を教えるものだ。
さて、パチンコである。
さすがにパチンコにはノミ屋というのは存在しないので、きちんとパチンコ屋で楽しむ。
小学生のオレは伯母のパチンコについて行く。
パチンコは18歳から。
しかしオレは床に転がるパチンコ玉ひとつを見つけて台に打ち込む。
まるでちばてつやの「あしたのジョー」である。
しかし、オレがジョーと違うところは「当たらない、入らない」である。
このとき、ガキのオレは思った。
パチンコはちょっといけない遊びだな。
さて、大人になったオレは一度だけこのいけない遊びに昂じたことがある。
なにせオレは根っからのギャンブラーだからな。
大学4年の頃、集英社のBART編集部で働いていた。
大学の講義にも出られないハード・ワーク。
その分、給料は学生アルバイトなのに社会人課長クラスくらいだった。
ああ、あの頃は金があった。
ご飯をあんぱんで済ますいまのようなことは考えもつかなかったな。
さて、BART編集部。
雑誌メディアに限らず、マス・メディア業界は毎年、年末になるとお世話になったひとたちを招いて豪華な忘年会を開くという儀礼がある。
自分たちの慰労ではなくて、飽くまでもお世話になった業界の皆様ために開くのだ。
赤坂にある豪華な会場。
「うん、いまいるところから5分くらいだよ。でも忘年会まであと2時間くらいあるから、そこらで時間つぶしていなよ」
オレの上司からの指令だ。
ああ、適当に2時間も時間をつぶしていろなんて、上司の命令はどうしていつもこうまで過酷なのか?
しかし、どうやって2時間も時間つぶそうかしらん?
そう思案するオレの目に飛び込んで来たのがキラキラピカピカ輝くパチンコ屋の電飾である。
時代はいまだバブル時代の余韻に浸っていた頃だった。
世に言うパチンコ・ブームの頃だ。
100円アイスを昼食にするいまと違って、当時はオレのポケットには小銭があふれていた。
「ちょっとやってみようかしら?」
オレは適当に店を選び、適当に台の前に座り、適当に打ち始めた。
買った玉は3000円分だった。
ガキの頃、伯母に連れて行かれたパチンコ店では玉はあの「指で弾く」というレバー式の懐かしい奴だ。
それがどうだい、なんか丸っこいダイヤルに変わっているぜ?
オレは大いに戸惑いつつ右方向にダイアルをまわした。
玉は花びらに届く前に最下方の穴に吸い込まれてゆく。
隣で打っていた紳士が見かねたように「あ、もう少し強めに打ったほうがいいよ」。
オレは紳士に言われたようにちょこっと右にダイアルを回してみる。
「おお、いいね、そんな感じ」
いま思うとこのときの紳士は、サラリーマンの格好をした、しかし実はパチンコの神様だった。
オレが弾く玉はあらゆる花びらに吸い込まれ、いたるところパカパカ開いたものさ。
開いた花びらに銀色の玉がどんどん吸い込まれてゆく。
おお、なにやらジャラジャラと玉が出てくるぜ!
店員が駆けつけて、出玉を箱に詰めてくれる。
しかしいくら箱を用意しても玉があふれる。
箱はさらに増えてゆく。
ギャンブラーのオレはこのとき思った。
「なんだか大変なコトになっちゃったのかしら?」
怖くなった。
震えている間もオレが弾く玉は何度も花びらを直撃する。
「なんだか大変なことになっちゃったのかしら?」
怖くなった。
もういいよ、暇つぶすために入っただけだもの帰ろう。
席を立つ。
すると席を立とうとするオレの肩を店員がふたりがかりで押さえつけながらなにやら大声で叫ぶのである。
「お客さん、あと2回まわりますから!」
え?
帰っちゃいけないの?
そもそも「まわる」ってナニ?
椅子かい?
この椅子が回転するのかい?
がたいのいい男がふたりがかりでオレの肩を押さえつける。
「まだ打ち続けてください! あと、2回はまわりますから!」
だからぁ、なにがまわるんだよ〜?
パニックになりながらオレは半ば強制的にダイアルを回し続ける。
「あ、まわりましたよ」
その途端、パチンコ台の電飾がピカピカピカピカ輝くのだ。
玉はさらに勢い良くでまくるではないか。
そうかまわるとはなんとなく電飾が派手になって、出玉どかどかのことなのかあ。
はあ、もういいよね。
オレ、もう帰る。
「お客さん、あともう一回まわりますから」
席を立とうとするオレの肩をまたも男ふたりがかりで押さえつけるのだ。
怖い。
なるほどしばらくするとまた電飾がピカピカ光り、出玉じゃらじゃら。
でも、でももう帰りたいよお。
帰しておくれよお〜!
「はい、終わりました」
すっかり灰になったオレに店員は厳かに告げる。
やっと肩から手を下ろす。
オレの足元にはパチンコ玉が詰まった箱が山積みにされている。
勝った! オレはやっぱりギャンブルの鬼だ。
でも、パチンコってなんだかとっても怖いな。
大男ふたりに羽交い絞めにされたのは初めてのことだよ。
さて、出玉を換金する。
3000円がいつの間にかケタが増えて、まあ札束がどっさり。
儲かったのは嬉しいのだけれど、あの店員ふたりがかりで肩を押さえつけられて、帰るに帰れなかった恐怖こそが忘れられない。
儲かった金でなにを買ったのかも覚えていない。
アレ以来、パチンコ屋はよけて通るように気をつけている。
だって怖いもん。
ギャンブルの鬼ちよこ様が断言する。
パチンコはなんだかちょっと怖いから小心者は手を出すな。
ギャンブル狂ちよこ伝説、第二回は「オレとお馬ちゃん」だ。
また会おうぜ、楽しみにな!










11月7日
お母さん、あたらしい靴下送ってくれてありがとう!
(なかおちさと独身生活30年目の秋のことである)。










11月6日

相変わらずのしつこい風邪に困ってます。
更新遅れてごめんなさい。








10月30日

未了のテクストをアップします。
元々はこのサイトのBBSで交わされたものです。
このサイトのBBSは流れが早い(繁盛してます、皆さまありがとうございます!)。
この点で、ときに大切に語り遺したい事柄も早く流れてしまうようです。

今回はそうはできないと判断する問題をAMTの河端一さんが書き込んでくださいました。
このサイトには毎日、全国より沢山のアクセスをいただいております。
ぼくが空気のように感じている東京シーン。
その「空気」の汚染。
ぼく自身の反省の不在。

この国のあらゆる文化の東京集権について。

河端さんの書き込みは、本来、音楽についてのものですが、この問題を考えると、美術にしても、出版にしても、多くの文化が東京集権であると気付かされます。
ひとり音楽家だけの問題ではないはずです。

どのような立場からでも、どのような方式でも結構です。
E-メール

sonimage@v005.vaio.ne.jp

内容を公開してもよいか、もしくは非公開か、明記していただけると助かります。
また、BBS↓への書き込みなども大歓迎です。
よろしくお願い致します。
クリック!

http://hpmboard2.nifty.com/cgi-bin/bbs_by_date.cgi?user_id=ZUA01266

このテクストは未了です。
この大きな問題には真剣にありたく、しかしいまはまだ時間が足りません。
ぼくは横浜という東京のベッドタウンで生まれ、今日までこの街に住んでいます。
何よりぼくには「経 験」に裏づけされた言葉がないのです。
東京への「視 差」こそが、問題を浮かび上がらせてくれると確信しつつも、東京への「視 差」をいまだ「経 験」としていない。

また、議論への直接の参加だけが「参 加」ではありません。
読んでいただくだけでも大切な「参 加」です。
また他のメディア、日常の会話でも、それこそ「参 加」です。
よろしくお願い致します。

この国の至るところに表現者と、またその支持者がいます。
音はいたるところで鳴り、色はいたるところを彩り、意志を持った活字はあらゆる印刷所を回転させる。
この国の遠い豊穣のために。





河端さんの活動および連絡先。

http://www.acidmothers.com/


以下、資料。

 Re: ACID MOTHERS TEMPLE 管理人ちよこ。 [URL]  2002/10/18 (金) 15:48

> 告知失礼します。
> ACID MOTHERS TEMPLEが、今年国内で唯一のライヴを行います。
>
> 「Finally ACID MOTHERS TEMPLE has come back to home!!」
> 2002年12月7日(土) 名古屋TOKUZO
> 前売¥2300/当日¥2500
> 開場:午後6時/開演:午後7時
> チケットは、Tokuzo店頭、チケットぴあにて発売中
>
> 1年ぶりとなるAMTの国内ライヴが決定!
> 今や海外では大ブレイク中のAMT、ロンドンのクイーン・エリザベス・ホールでのワンマンをはじめ、殆どの公演がソールドアウトとなる中、現在行われているワールド・ツアーの千秋楽として、名古屋トクゾウにてワンマンライヴを行う。
> この日は、COTTON、津山篤、東洋之、河端一に加えて、オリジナルドラマー小泉一を迎えた特別編成で、2部構成のステージを行う予定。
> またメンバーによるオークション、フリーマーケット等、千秋楽らしい企画も盛り沢山。
> AMTは、来年はライヴ活動を休止する予定なので、是非この機会をお見逃しなく。
>
> 前売チケットを購入された方への特典として、前売チケット半券と、AMT未発表音源CDR1枚を、当日会場入り口にて交換いたします。(CDRは数種類用意されます。)
> 尚、トクゾウへの電話予約は、この特典の対象外となりますので御注意下さい。
>
> ※現在ツアー中につきメールの返信ができません。お問い合わせはトクゾウまでお願い致します。

>AMTと皆さま

東京公演ができないその事情を主体的に考えているところです。
興行的な側面が障害で誰も呼べない。誰もの中にはソニマージュ・レコーズも含まれていると感じ入ります。

この名古屋公演をご覧いただけた方、よろしかったらご報告お待ち申し上げます。

ソニマージュ・レコーズ代表 なかおちさと



1599. 一時帰国中 河端 [URL]  2002/10/27 (日) 18:20
>なかおちさと様。
AMTのUSツアーが終了し、ヨーロッパへ行くまでの3日間、日本に帰国しております。

東京公演を行わない理由は、勿論私個人が抱く「東京に対する印象の悪さ」も起因しますが、メディア・会場側の傲慢さ、在京ミュージシャンの危機意識の低さ、観客の東京集権意識の3者によって長年育まれてきた悪しき因習によるものです。勿論それに対抗し打破しようとする方々が居られる事は重々承知しておりますし、そういった機会にはなるべく出演させて頂いているつもりですし、今後もそうしていきたいと思っています。
しかし海外のクラブ(ライブハウス)とは圧倒的に異なる悪しきシステムが蔓延る限り、状況が好転する事もないであろうし、何かを変えようとしても結局は蟷螂の斧でしかありません。もっと根本的な事から根を絶っていかないと状況は変わらないでしょう。
私は70年代末に大阪で活動を始めた時から、常にシーンと言うものから抹殺されるようなポジションで活動してきました。出来上がった状況の中で活動する事が許されなかった音楽性のせいもありましたが、故に何処にも属さないやり方で活動を続ける事ができるようになりました。自分の音楽を本当の意味で求めている人達の前で演奏する、その事が私にとっては最も重要な事であり、矢鱈と集客のみを優先すると言う事とは、また異なる事なのです。集客数とは結果であって、その前に自分の音楽を求めている人達を探す行為こそが、ライヴ活動を行うということではないかと考えます。
私の国内でのライヴ本数は決して多い訳ではありませんが、海外においても、各都市から思えば、やはり年1〜2回程度のものです。しかしわざわざ片道4〜6時間も車で飛ばして観に来て下さる方々が多い事からも、例えば名古屋でやったからとといって、それがさほど大きな問題ではないようにも思えます。地方在住であれば、遥々東京まで観に行くことは当然であるのに、東京に住んでいれば全てがそこで賄えると感じてしまうことこそ、大きな問題ではないでしょうか。
CDを出したいと言う人がいてくれるから作品を出せるのであり、ライヴをやって欲しいと言う人がいるからそこへ出向くのであり、私はそういう熱意に対しては、なるべくyesと答えて活動してるつもりです。

また是非機会がありましたら…。


1600. Re: 一時帰国中 管理人ちよこ。 [URL]  2002/10/28 (月) 07:19

>河端さま

ぼくはいま正に自身のバンドL a L aとよいお付き合いをさせていただいているみみのこと、割礼とのイヴェントを終えて帰宅したところです。
真摯な書き込みに心打たれ、早急にレスをいたします。

ソニマージュ・レコーズ「サボテンだらけの部屋」は、東京のシーンでも恒常的に良心的なパッケージでお届けしている随一のイヴェントと信じていますし、何より非常に良心的なお客様に支えられているという実感が大です。しかし。その経営の実情を正直に申告いたしますと毎回の赤字決算です。
スペースをいただいているヘブンズドアからの良心的なアドヴァイスを受けながらも、しかし、そこにもまた基本的に演奏家への収奪の仕組みがあります。東京であのスペースを維持するライブハウスは皆、同じです。黒字採算を望むとなると機材、スペースに無理が生じたり、様々です。
ぼくは自身のシーンが予め東京シーンでした。観て育ったということで。
ただ、今年の夏に青森で三上寛さんの計らいでソロ・パフォーマンスをした際、辺境ともいえるその土地にもまた音楽が根付いていて、待ち望んでいるひとびとがいることを強く実感したばかりです。
音楽を待ち望んでいるひとばかりではなく、そこには音楽の具在になるものが沢山ありました。パーカッションには青リンゴを用いました。その土地、青森の特産物ですね。

また昨夜のライブ後に、次回のバンドL a L aの予定を訊ねてくれた女性がいらっしゃいました。初めて観て気に入ってくれたようです。しかし、来年の予定は白紙というのが現実です。
年末の東京高円寺のソロ公演に地方からいらしてくれるとの便りをいただきます。

嬉しい限りではあるのですが、得意になってはいけませんね。ぼくこそが彼、彼女の土地に赴くのが音楽家のあるべき姿だと思います。

非在東京というのは非常にラディカルなあり方です。東京シーンで育ってしまうと特異に捩れたこの国の音楽事情に鈍くなってしまうようで、河端さんの書き込みから得られる反省は非常に深いものです。

この論考への皆さんの参加をぜひともお願いします。
白紙の来年、地方公演というのをまず念頭に置こうと決意いたすまでです。それより先、ぼくを育んだという点では実際に大なる東京シーン。できれば収奪によらないスペースを維持している学生の方たちと考えて行きたいです。

このスペースを皆さんに開放いたします。

なかおちさと(ソニマージュ・レコーズ)

なかお様。

メールわざわざありがとうございます。
今、ツアーに出る為に大阪に宿泊していますので、取急ぎお返事させて頂きます。

なかおさんが、私の言葉をとても深く受け取って下さった事、またそればかりか他のbbsなども含めて、「問題提起」という形でその後に繋げて下さった事、とても感謝いたします。

私の書き込み及びその他一切の文章に関しましては、誰がどのように使って頂いても構いません。
もし私の書き込みが、何か少しでも変革への「種まき」の手助けになってくれれば幸いです。

帰国したらまたメールします。

ありがとうございました。

河端一













10月23日

ウィルスがぼくの体内にてその生を謳歌している。
この奇妙な生き物を抱えながら過ごす日々はひどく辛い。
そもそもの免疫機能が低下しているのだろうなあ、回復がどうにも遅い。
ウィルスはますますその権勢を謳歌する。
熱発を繰り返す毎日。
在宅の仕事が切りがよく一段落していることもあって、治療に専念できる環境ではあるのだけれど、熱の興す感性の貪欲。
一冊の本と向かい合っている。
それはできることならば20歳までに読んでおきたかった、しかし不思議とぼくの鈍感がその機会を逃し続けた著作。

「文学とは何か ジャン・ポール・サルトル 人文書院」

終章を半分以上、読み、読了まではあと僅か。
マスターピースと呼べる書物との対峙にあって、この時間はまさに至福の時間。
読了後の虚脱に似た疲れにはいま少し遠い。
文字列は盛大なフィナーレを鳴らしているその最中。
うん、いい感じだよ。
しかしサルトルとはどうしていつもこんなに厳しいのだろう。
この著作では過去のフランス文学の様々な潮流を具体例に挙げて、そこに潜む生半可な階級意識を白昼のもとに晒す。
あらゆる先人がサルトルの槍に刺される。
フローベールが八つ裂きにされる。
ブルトンの飛翔は見事に挫かれて、サルトルの筆によって地の底に叩きつけられる。
しかもサルトルは、ブルトンの墜落原因はサルトル自身の筆の力ではなく、実際には歴史の審判によるものだと懇切丁寧かつ執拗に開示してみせる。
そのうえで現在、何を書くべきか? いま、ぼくに話しかけているその最中。
この著作の持ち主は父親だった。
先日、ジャン・ジュネについての見解を父親に訊ねたとき、話はジュネを論じたサルトルの話題へといつの間にかすり替わった。
いま父親とは離れて暮らしている。
いまぼくの住む家を引っ越す際に、実は父親はこの著作を「あえてこの家に置いていった」と電話口で告白した。
あらゆる息子たちは父親の手垢がついた書物に反抗する。
露骨な反抗心に煮えていたローティーン、ミドルティーンの頃、ぼくはラブクラフト、ブラッドベリ、ディック、キングと父親が発見したことのない作家たちに耽溺した。
ぼくの思春期は大量の恐怖小説、SF小説の世界にあった。
いまなお吉行淳之介に触手が伸びないのは、明らかにそうした古い習慣の延長だろう。
しかし、それでも、
「文学とは何か」
息子が道に迷った際の導きを遺したつもりなのだろうか、父よ。
父親の悪い予想は的中した。
道に迷った息子は手がかりを本棚に求めて、父親が遺していった著作に本当に手を伸ばした。
原作者はサルトル、演出は父。
もしくは原作者は父、演出はサルトル。
素敵でありながら、しかし厳しい今回のドラマは、いま最終章を演じているよ。

長引く風邪のためだろうか?
飽くまでも熱い。
仕方なく熱い。

















後記

風邪ひいて弱っちいのにいっぱい脳みそ使ったので、なんだか黒砂糖舐めたいです。














10月17日

およそ2ヶ月ぶりに更新です↓、クリック!
急げ、最下段!













特別な感謝を
















10月16日

日々雑感

先週末、12日(土)ペンギンハウス高円寺。
「鳥を見た」デビューライブは反省点もありながら、しかし気持ちよく終えられた。
国民注視の中、拉致事件被害生存者の会見。
バリ島での新たなテロ。
世界は相変わらずの喧騒の中にあって、無事でいられるコト、それ自体、奇跡なのかもしれないとも思う。
ただ脳みそが奇妙な軋み声を上げている、そのことに悩んでいる。
バランス。
なにかのバランスが崩れている。
均衡を失っている。
それが世界のことなのか、ぼくの体内のことなのか、どこか判然としないんだよ。
今週は灰野さんの横浜ドルフィー公演がある。
平素なら進んでお手伝いするところなのだけれど、これにもバランスの不具合。
今月は12日(土)鳥を見た、27日(日)LaLaと自身のバンドでそれぞれ大事な公演がある。
アーティストたるときに、他のアーティストのサポート。
力の加減がうまくいかないのではと頭が悩むね。
うん、頭で悩む。
身体を動かせば造作ないことなのかもとも思うのだけれど。
平衡感覚が欠落するその恐怖。
深呼吸しよう。
今日一日、風が強い。
呼吸を塞ぐ。
ユーモアが大切だよと囁く声。
ひどく単純に、
そう、ひどく単純に、かのジョン・レノンに頼もうか?
そう、

そうしよう。
ひどく単純に理屈を越えてくれる声の訴求力。
スピーカのコーンを、本当に久しぶりにあの声で揺らしてみよう。
国民注視の中、拉致事件被害生存者の会見。
バリ島での新たなテロ。

鎮魂、

鎮まれ、

恐怖。

「ダブル・ファンタジー」

ぼくは、

あなたと無事でありたい。




「ダブル・ファンタジー」
「ダブル・ファンタジー」









日々雑感










10月16日

翌日早朝の追記

平衡感覚の欠落。
ああ、それは
イソジン・ガーグルを欠いた暮らし。
先週末にその貴重な残り一本を使い切ってしまった。
ああ
あれこそが欠落の兆候であったのかと。





そう
わたし風邪でした。


くしゃみ散発。
猫さんのみふねがにゃあと応える。
独身男性の侘び住まい。

リピートされない
「ダブル・ファンタジー」






人間精神とは悩める身体。





















10月13日

松屋の牛めしを食べてからなんだか頭が痛いデツ。




















10月9日


見送りの日

テクストライブ
vol.1

「ハリウッド48時間ミラクルダイエットに挑戦!」


今週末、12日(土)に脅威のスーパーバンドのデビューライブが、ペンギンハウス高円寺で行われる。

「鳥を見た」
なかおちさと(g./vo.)
菊池明(b.)
山崎巌(dr.)


もう各方面で話題もちきりである。
その音楽を先行発表された1st.CD-Rにて既に触れた方は多大な期待を寄せている。
しかし、だ。
ここにきてこの新しいバンドに非常な懸案事項が持ち上がったのである。
フロントマンのなかおちさとが、いま人生最高潮にデブなのである!
ああ、眼を閉じて耳を澄ませば華麗なトーンを紡ぐそのギタリスト。
眼を開けたら・・・・・・「なんだか、お腹はドラムみたいだね」・・・・・・。

なかおちさとはいま痛切に困っている。
デビューライブは今週末だ!
しかし、どうやったら痩せられるの?

彼には秘策があった。
その名も「ハリウッド48時間ミラクルダイエット」。
夜中まで眠れない。テレビはくだらねえ通販番組。
アメリカ人がなんか日本の家事情にはとても不似合いなでっかいストレッチマシーンを紹介しているよ、バカじゃねえの!
なんてな、番組の中で、最近とみに紹介されているのが、この「ハリウッド48時間ミラクルダイエット」なるダイエット食品だ。
実は丁寧に画像をアップしようかどうか悩んだのだけれど、いまは止めておこう。
効果がなかったときにはそれこそボロクソに書いてしまいそうだ。
そうなったら立派な営業妨害である。
要はダイエット食品の一種。
一日に必要な栄養素プラス、新陳代謝を促進する成分が含まれているジュース。
このジュースだけを48時間ひたすら飲み続ける。
その他の食べ物、飲み物は禁止。
その代わりに水をがぶがぶと飲みましょう。
そうすればあなたも48時間で必ず3Kg痩せたボディを手に入れられます!

↑、つまり一種の「半断食」なのだよ。
それは確かに痩せるだろうなあと思ったなかおちさとは、実際にこの商品をGETした。
フロントマンのお腹がドラムみたいでは困るからである。
しかし、この商品には難点があった。
単価がべらぼうに高いのである。
¥8800
ウォー、アホかあ!
このデフレの折に、なんでそんなに高価なのかい!
いやはやダイエット食品市場はデフレ知らずなりなあ。
ところが、ネットでよくよく調べてみると、安価で手に入れることが可能であることが分かった。
市価の4分の1の値段。
それは本国アメリカから直接空輸するという方法。
ネット・オークションでこのやり方を採用しているところがあり、つい手を出してしまった。
手配した直後に思った。
要するに青汁でコト足りるのではないのか?
青汁も一日に必要な栄養素が十分含まれているのだものねえ。
ねえ?
まあ、もう届いちゃったしなあ。
ライブは間近だし。
「ハリウッド48時間ミラクルダイエット」
いよいよ10月8日午前9時、テクストLIVE決行。

8日 午前9時

始めに体重測定。
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!
こりゃ、大変な数値だ。
2年前よりも10Kg増。
今年の8月から7Kg増。
やはり「半断食」決行だ。
「ハリウッド48時間ミラクルダイエット」さまの登場なり。
さて、このお品、見た目はほぼオレンジジュース。
まずはコップ一杯分作る。
原液を水で2倍に希釈する。
食す。
うううん、清涼感のあるフルーツジュース。
説明書きによると、このコップ一杯を、なんと4時間も掛けてゆっくり飲むのだそうな。
いいかい、コップ1杯のジュースを4時間も掛けて飲むのだよ。
ナマケモノかああああああああ!
まあ、ちょびちょびね。
ああホント、この「ちょびちょび」が非常に難しいし、面倒くさいことこの上ない。
せっかちななかおちさとは思わず「ガバッ!」と飲み込んでしまう。
いかんいかん。
「ちょびちょび」だ、「ちょびちょび」ね。
ああ難しい。
もう止めようかなこの企画・・・・・・。





8日 午後7時

スマン、みんな。
さっきコンビニでアンパン買って食ってしまった。
よってこの企画終了〜〜〜!





な、訳はないのである。
↑、ではまるで狙いは面白いのに1さんがズボラなためになんだか中途半端な2ちゃんねるの生活板みたいである。
断じて、そうあってはならないのである。
あと、ついでなので早めに裏レスしておくけれど灰野敬二のスタッフは皆、良識ある人ばかり、あの書き込みはスタッフではないので安心してくださいな、である。
実は仕事が入ってしまいそちらに追われていたのだ。
そもそもこの「ハリウッド48時間ミラクルダイエット」なるものは、普通にお勤めの方には「ストレスがたまらないように休日を使ってゆっくりやってください」と指定されている。
在宅でPC仕事のぼくにとって、休日とは週末のことではなくて「ちょっと仕事が一段落」のときを言う。
実際、昨日仕事が一段落、あとは派遣会社からの新たな指示待ちという具合で今日に至った。
もっと細かくLIVEレポートするつもりだったのだけれど、「新たな指示」が予想より早く降りてきた。
ごめんね。
加えてこの企画は先週に行おうと思ったのだけれど、風邪ひいちゃった、エヘ!
ごめんね。
さあ、レポート!
端的に書こう。
現在開始から10時間。

気になる体重は開始時よりマイナス1.2Kgである。


この数字は実に微妙だ。
なんか、普通に暮らしていても、その位減らないか?
そんな疑念がわいてくる数値だ。
この「ハリウッド48時間ミラクルダイエット」は48時間で、マイナス3Kgと謳っている。
開始から10時間、約5分の1の時間でそのうちの3分の1に当たる1.2Kgの減少。
うううん・・・・・・どう?
あ、「ちょびちょび」には慣れたよ。

体調の方はね、なんだかとっても悪いよ。

体重は減ったのに身体が重いよ。
ただ、不思議なのは食欲がないということ。
お腹が減らないんだ。
コレ、ちょっと不思議。
ぼくは目覚めてからこのダイエット・ジュース以外には水しか飲んでいない。
それでもお腹が減らない。
そもそも♪どうしてお腹が減るのかな?♪だ。
このまま行けば♪母さん、母さん、お腹と背中がくっつくぞ!♪も夢ではないような気がしてきたぞ!
ただ、なんだか元気というものがない。
ひとはなにかを得るときは、替わりに他のものを引き換える悲しい性分のようである。





8日 午後11時半

ああ、お腹いっぱい。
もうお肉は食べられないよ。
え、デザートあんの?
あ、それはいただく!
別腹、バツバラ!





別腹などどこにあろうか!
しかし昨夜は新宿のホルモン焼き屋さんでたらふく食べた。
今日になって昨夜、新宿歌舞伎町で異臭騒ぎ(懐かしいね)があったと知ってびっくり。
ま、それはともかく豚だか牛だかわかんないけれど、胃の部分。
「ガツ」っていうの?
あそこが特に美味かったなあ。
仕上げは舌にとろけるような杏仁豆腐でね。
え、いま?
うん、相変わらずジュースと水だけだよ。
特に苦はない。
↑、と書きたいところだけれどさあ。
やっぱり難しいよコップ一杯のジュースを4時間掛けて「ちょびちょび」飲むのって!
今回は時間が掛かりすぎたのだ。
4時間の予定が5時間半掛かった。
もう眠いというのにまだグラスに半分くらいある。
もう寝たいの。
でもグラスには一日分のノルマがまだしっかりあるの・・・・・・。

気になる体重はマイナス2Kg!

↑、キャー! あなた! なんだかお腹のまわりが軽く感じられるわ!
この「ハリウッド48時間ミラクルダイエット」の類似品に「マリブビーチ48時間ミラクルダイエット」という商品が出回っているよう。
どっちが本家なんだか分からないけれど、「ハリウッド48時間ミラクルダイエット」というのは、ハリウッド女優が役作りのために使っていたところからその名前がついたとか・・・・・・。
絶対にうそだ。
冒頭にも書いたが本国アメリカでは非常に安価なダイエット食品である。
ハリウッド女優といってもピンキリだろうしな。
しかし「マリブビーチ」というのは何処から出てきたのかね?
砂浜で水着になるのに恥ずかしくないようにってこと?
日本で言うと「江ノ島48時間ミラクルダイエット」って感じ?
だっせー!
相変わらず食欲はうまく抑制できているのが不思議です。
今日はダイエット中はヒマだろうと、なので本を読もうと思っていましたが、ジュース「ちょびちょび」飲みに気をとられて、それどころではありませんでした。
明日はどっちだ?
確認する。
我々はあしたのジョーである。





9日 午前5時半

朝食はいつもどおりにクロワッサンとナメコおろし。
温かいコーンポタージュにひじきのおひたしである。





↑、な訳はないのである。
もうこのパターンは考えるのも書くのも辛い。
さて、しかしあしたのジョーとは永遠に過去に封印されたままの若さである。
あしたのジョーの明日とはやがて昨日になってしまうことを免れない。
旅客機よど号をハイジャックし、彼らの見た理想郷、朝鮮人民共和国へと赴いた青年たちはかつてこう叫んだ。
「確認する。我々はあしたのジョーである」
しかし、彼の地で彼らは国家の犬に成り下がってしまった。
今では若き日にあれほど憎んだ資本家に成り果てている。
あしたのジョーは永遠に封印された若さであり、白鳥陽子を抱きしめられない不器用さであり、しかし一方で我々の老いは必然的に無様である。
あしたのジョーが国家の犬に成り下がってしまう。
お腹がドラムのようになってしまう。
嗚呼、かの日のあしたのジョーよ。
なかおちさとの朝は早い。
めざましテレビは欠かさずに観る。
軽部アナウンサーは、いつ観ても早朝に相応しいキャラクターとは思えない何かがある。
それはきっと彼がほんのりとデブだからだ。
先ほどまで本を読んでいたが、空腹感を覚えた。
なんとなく予想していたのだけれど、読書が呼び覚ます理性の鋭敏さは食欲までも刺激する。
なんというか、脳みそ全体の活性化で、お腹が減るのである。
だから、ぼくたちは読書のおともに亀田のサラダせんべいを傍らに置いて、無自覚に口に運んでしまうのである。
怖いね。
でも、オレ、サラダせんべい大好き!
少し時間的に早いのだけれどジュースを作って口に運ぶ。
独特の甘さがぼくを安心させる。
気になる体重は眠る前と変わらない。
これは意外だった。
睡眠中に体重が減るという経験はしょっちゅうだったから。
あれって、なんだか非常に得した気分になるじゃん?
それが今朝はないのだよ。
うううん。
ま、とにかく2日目のスタートであり。
今日のぼくは昨日のあしたのジョーである。






9日 午後6時

ルンルンルン♪
今日のお夕食は子供たちが好きなハンバーグ!
真ん中をへこませてっと。
あ、里芋をすって、中に練りこんでみようかしら?
それとも納豆をお肉に混ぜてみる?
ルンルンルン♪
楽しいな、主夫生活!





↑、もう無理が見えすぎである。
今日一日は在宅の仕事はお休み。
相変わらずの指示待ちなんだ。
早朝の分に読書は食欲を刺激すると書いたけれど、没入ってくらいにのめり込むと案外に食欲を気にしないで済むことを発見。
難しい本だけれど、かなりのペースで読み込めた。
はあ、相変わらず食欲というものはない。
ない、のだけれど、もうジュースの味に辟易してしまう。
単調なんだもの、なんだかさあ。

さて、気になる体重はマイナス2.4Kg!

ううん、なんだかペースがノロマに感じるなあ。
昨日だけでマイナス2kgだった訳で、今日はいまのところ400gしか減らない。
思うにこれは併用して飲む水を多く取り過ぎたためじゃないかな?
体調には問題を感じない。
お昼間には洗濯と掃除。
いまの時期、ひとも半袖から長袖に着替えるように、我が家の猫のみふねくんの毛が、夏用の短いものから、冬に備えた長い毛に生えかわるその時期。
夏の毛が抜け落ちている。
その分、ふさふさのあたらしい毛で、みふね本人はなんだか真ん丸い。
家中、みふねの抜け毛だらけなので、掃除は必須になってくる。
掃除も気合を入れると、結構な体力を使うものだ。
掃除のために窓を開け放っているとみふねは窓の外の風景を食いつくように見入っている。
綺麗な女の子でも捜しているのかい?
外ばかり見てないで部屋の中をご覧よ!
ほら、主人のお腹はまだドラムみたいだぜ!





10日 午前9時

夢の中でホタテマンが♪ホタテをなめんなよ♪と歌っていた。
ああ、今年もホタテの美味しい季節が巡ってきたんだね。
夢の中でホタテマンに睨まれながらホタテをそれこそちゅうちゅうなめるように食べ尽くしたよ。
うん、↑、もうこんな無理無理な書き物もこれでお終いかと思うと嬉しくて堪らないよ。





ああ、爽やかな陽射しだ。
秋。
一番好きな季節なのだよ。
おまけに今朝は身体が軽い。
「ハリウッド48時間ミラクルダイエット」
のべ3日に渡るこの苦行が終わった。
苦行。
うん、やはりねこれは「半断食」なんだ。
断食とは違う。
一日に必要な栄養素は得られる。
ただ、固形物を口に出来ない、それは断食と等しい。
断食という行為にはどこか非日常の感が強くする。
その通り、開始からいままではどこか「普通の日々」とは違う感覚に包まれていた。
そんな日があってもいいかもしれない。
「普通の日々」への反省を得られる。
否応なしにね。
なんというか「静かな日々」だった。
大げさなくらい厳かな気分で体重計に乗る。

キャー!

気になる体重はなんとマイナス3.2kg!

そう!
謳い文句の「48時間で3kg減」というのは本当だったよ!
JAROにも国民生活センターにも苦情を出すような事態にはならなかった。
たいしたモンだよ、ミラクルだよ。
でもね・・・・・・。
でも、素直に喜べないところがあるんだ。
実は体脂肪率の方がかなり上がってしまったんだよ。
どうも感動のフィナーレって感じにはいま一歩遠いなあ・・・・・・。
これは「断食」特有の活発に動けない生活に原因があるのだと思うなあ。
リバウンドは確実だろうなあ。
でもね、48時間なにかやったという達成感は確実にあるんだよ。
だって、48時間といえば(日本テレビ24時間テレビ)西村知美24時間マラソンの2倍の時間だ。
ぼくは西村知美の2倍は偉いのだ!
繰り返そう。
ぼくは西村知美の2倍は偉いんだよ!
だって、あっちは24時間で、こっちは48時間だもん!
な? な?
48時間の方が偉いだろ?
それもちょうど2倍だろ?
あ、そうそう、この苦行の最中に「ホントはドーナッツなんか食べちゃってるんでしょ?」なんてなメールをくれたあなた!
失礼なことを書くなあああああああああ!
ドーナッツはこれから買いに行く。
それもあんドーナッツな。
オレ、あんドーナッツ大好き!
繰り返そう。
オレはあんドーナッツが大好き!





12日、ペンギンハウス高円寺
鳥を見た
出番は一番最初です。
皆さま、お早目のご来場をお願い致します。

本当のミラクルはステージにて起きる。





↑、さて、感動の3.2kg減の割には淡白な記述になってしまったのは、今日これからL a L aのスタジオ練習があるため、そっちのことで頭がいっぱいだからです。
ごめんなさい。
後日、ゆっくり振り返ります。

それとも、ひょっとしてこの話題もう飽きちゃいましたか?











9月27日

オサレな用語に「フライヤー」という言葉があります。
ぼくはソニマージュ・レコーズ主催で「友部正人&灰野敬二」を企画したときに、友部正人おふぃさるホーム・ページ管理人のはなおさんから、初めて聞きました。
チラシの原稿をEメールの添付ファイルで送ったのです。
返信メールに「素敵なフライヤーですね」と書いてありました。
フライヤーとはね、つまり「チ ラ シ」の原稿のことなんだってよ!
チラシつっても北島のさぶちゃんが宣伝していたあのチラシのことではないのだよ。
あのちらしは正確には「ちらし寿司」。
具が散らしてあるからだろうねえええええ!
あったかごはんにまぜるだけえええええ、ちょいとすしたろおおおおおおおおおおおう!
すし太郎はいま多分、35歳くらいだ。
最近はあまり見ないね。
きっと、「あったかご飯に混ぜるだけ」な生活態度、そんな何事に対しても面倒くさがりなところが祟ったのだと思う。
で、宣伝用に撒くあのチラシの原稿のコトを、昨今のおされな方々は「フライヤー」というのである。

10月27日(日)
ヘブンスドア 三軒茶屋
ソニマージュ・レコーズ
「サボテンだらけの部屋」
18:30

割 礼
みみのこと
(川口雅巳 西村卓也 志村浩二)
L a L a
(なかおちさと 菊池明 角田信樹)

前売り¥2100 当日\2400

Eメール前売り予約受付中
(お名前、枚数のみ明記の上↓、送信ください)

sonimage@v005.vaio.ne.jp


こいつがもうあと一カ月ナリ!
慌ててフライヤーというのを作りました。
レコード、CDショップ、ライブハウスなどで見かけたら手にとってみてください。
裏は白紙なのでちょっとしたメモや落書きができるようになっています。
鼻水をかむにはちょっと紙が硬いです。
↑、というか、鼻水をかんだら死刑です。
内閣総辞職です。
東海大地震が明日起こります。
↓、ここにも画像を貼りました。クリック!

news2002

慌てて作ったので写真素材が自分のものしかありません!

ご注意!
知名度が一番ペケな奴が写真に使われています!


件の写真は今年の夏、三上寛さんの故郷、青森県小泊村でのソロ・パフォーマンスのときのもの。
写真家の河野慎さんの撮影です。
美麗ですな。
いまより7Kg痩せてた頃のオレって・・・・・・。
ひょっとして割 礼の宍戸幸司さんと勘違いしてくれるひとがいたら嬉しいなあ!
正直、いま食欲がMAXで、無限大です。
原因は情緒不安定なためです。
仕事の行き詰まりからブクブク太ってます。
ただ、いま我が家には心強い味方「ハリウッド・48時間ミラクル・ダイエット」なるものがあるので、ステージ本番の頃には痩せているはずです。
これはこのページで48時間、テクストLive中継をいたす予定なり。
さて、48時間で何Kg痩せられるでしょうか!?
宣伝文句の「たった48時間でマイナス3kg!」というのは本当でしょうか?
ウソだったらJAROに訴えます。
JAROってなんじゃろ?
↑、そんな駄洒落は許しません!
請うご期待。

さらに上記リンクを下の方にスクロールしてください。

12月27日(土)
ペンギンハウス 高円寺
ソニマージュ・レコーズ&Purifiva
「見送りの日 vol.1」
19:00

三上寛
JOJO広重
川口雅巳
なかおちさと

¥2300

こちらも一番、知名度が低い奴が写真素材です。
ギターには砕けた青森産青リンゴの果肉がベッチョリと滴っています。
しかし美麗ですな。
いまより7Kg痩せていたわたくし・・・・・・。
そんな訳で、↓。

いよいよ来週、「ハリウッド48時間ミラクル・ダイエット」テクストLive決行!

でね、チラシっていわないで、いまは「フライヤー」っていうんだってさ。








9月26日

日々雑感
(改稿 9月25日 18:40)

正直なところ「9月11日の署名」というテクストを書き上げてから、奇妙なアパシー、燃え尽きの中にいて、その燃え尽きた様は正直なところ、非情に無様だ。
こうしたことは最近度々ある。
過去記事を遡っていただければ分かると思うけれども、ぼくはこのページ「見送りの日」をそれこそ日記のように毎日書き綴っていた。
このページだけではなくて、サイト公開時のページ「ソニマージュ・レコーズ」も毎日、書き続けていた。
その筆の運びがノロマになった。
BBSの夏夜さんの書き込みを読んで、フムと。
「9月11日の署名」の伏線で、今回の日朝国交正常化の一歩、「平壌宣言」について何事か書けたかもしれない。
ただ、ぼくはタイピングせずに黙想するばかりだった。
あれとか、これ。
黙想は次なるテクスト、あるいは表現に結晶することもあり、しかし霧散することもある。
「9月11日の署名」には副次的な文脈がたくさん絡んでいるのが読める。
WTCへのテロの蛮行と、アントナン・アルトーには直接的な絡みというものがない。
しかしテクストを「編む」、この「編む」という言葉はすごいね。
正にその言葉どおりだ。
あの事象と、この事象を編む。
ただときに単一のトーンを編むことが多い「アナロジーへの誘惑」はぼくは大嫌いで、それはぼく自身、大学時代に法社会学という学問を中心に据えて、まあそこそこ熱心に勉強したせい、性癖。
一生のうちの幾時間かを社会科学という「場」に身をおいた人間として、ぼくは人文科学で使われる安易なアナロジーにはまったく辟易する。
ジャック・デリダのように徐々に限りなくフェイズしてゆく、そうしたアナロジーの限りない連続は好き。
限りのないフェイズは行き着く先に個人の個々たる思考の独創性を勇気付ける。
ただ行き着く先を予めひとつに定めてよしとする還元論の暴力は嫌い。
なんて書く一方で、ぼく自身が最新のテクスト「9月11日の署名」において同質の力を行使した。
恥を持って告白するよ。




そういえばアントナン・アルトーの講演として記録されているものに「運命に抗する人間」というテクストがある。

「文化を体現するということは、運命を食らうということであり、認識によって運命を同化吸収することだ。それはまた、本が神を語り、自然や人間や死や運命を語るとき、そんなご託は嘘八百だと見抜くことでもある(「革命のメッセージ アントナン・アルトー 白水社」)」

粘り強い努力を続ける詩人はここで「認識によって運命を同化吸収すること」を誓う。
認識だ。




この講演テクストの全文を実際に読んだことのある方は殊に疑問に感じただろうなと、びくびくする。
実際のところ、ここでアルトーが述べている「認 識」というものは、実にアルトー的なんだ。
アントナン・アルトーは「認 識」というもの自体に厳しく定義づけをしている。
当たり前だよ。
相手は「認 識」だ。
世界の事象に虫ピンを刺して了解する精緻な作業だ。
この精緻な作業に厳しい条件をつける前段階を踏まえて、次にアルトーは「認 識によって運命を同化吸収すること」と謳う。
ぼくのテクスト「9月11日の署名」での、ここの部分のアルトー発言の引用には、そうした注釈を省いて、ぼくはぼくのテクストに有利なように「認識」という言葉を提示した。
思うにアントナン・アルトーという偉人があの時代の西欧文化の異人として、従来の認識への定義に疑問符を投げかけ、あたらしい「認 識」の作法を前もって告知する。
そのあたらしい「認 識」はね・・・・・・。
ヨーロッパの伝統、正統に背こうとするがために、しかし皮肉にも極めてヨーロッパ的なんだよ。
ヨーロッパでしか生まれ得ないという点においてね。
アルトーだもの「王 道」「正 統」ではなくて、そうしたヨーロッパ社会では隔離された人間、アントナン・アルトーに結晶する概念らしすぎる嫌いがあるんだ。
それは歴史的な背景を持った「事 件」だ。
さて、こうしたアルトーの特殊な「認 識」理解に対して、日本社会で流通された「認 識」という言葉や態度は、曖昧ながらして端的。
ぼくはアントナン・アルトーの言葉を借りながら、彼の意には完全に一致できないトリックを使った。
以上は「9月11日の署名」というテクストで確信犯的な我田引水の事例。
アナロジーの乱用と同様の粗忽さがあるね。


朝鮮人民共和国の特殊機関による(?)、日本人拉致事件。
ただいま、日々の夕刊紙、ワイドショーは拉致事件の真相というものが日々揺れ続け、書き直されている。
いま書くことが明日のワイドショーで覆される可能性はあまりに大きい。
せめて揺れないことを書こう。
ただ、非常に大雑把で具体的な問題の核心に突きつけるものではない。
ぼくが法学部という退屈な学舎で得たこと。
「両国間で正常な国交が樹立されている、機能しているということが、相手国の国際法上の不法行為を指弾する際、大切な根拠、正当性を与える」
会談のフタを開けてみたら、耳を塞ぐような惨状。
しかしそれでもテーブルを、椅子を離れない。
正式な国交が機能することで、拉致という不法行為の不当性を訴ええる。
ぼくが頭で描けるのはそうした極めて大雑把なお話。
ぼくはね、実は気になっていることがあるんだよ。
日朝首脳会談の直後、チマ・チョゴリを着て、朝鮮学校に向かう女生徒が暴行された。
それも様々な地域で、しかしすべてこの国の中で。
日本人拉致事件は北朝鮮の国家機関によって遂行された。
だから許せない。
朝鮮学校に通う女生徒への暴行は、日本の市民によってなされた。
だから許せない。





この国の野蛮と蒙昧もまた醜い姿であり、そのことは断じて恥ずかしい。




相手国の不当性を訴える機会をこの国の市民自身が潰しているような気持ちの悪さがある。
そう、気持ち悪い。




異質な野蛮が、それぞれの野蛮を剥き出しにして、蒙昧たる只中。
ぼくのタイプは何事かを掴み、そして掴み損ねる。
もうすぐ午前6時だよ。
アパシーに悩んで眠れなかった。
告白というものの機能をひどく有り難く思う。
それでも告白のあとの救済がもたらす、幸福なトーンをいまここで醸し出すにはもう遅すぎるな。
日々の雑感は、そう、なにかを引き摺っている暗さがどうしてもあるのだよ。
否応なしに。
世界の日々、そのあるがままに。

日々雑感








9月22日

なんというかひとには事情というものがあり、
というか、
仕事がはかどらず、
↑、なんて書くと、
「え、仕事してたの?」
なんて失礼極まりない反応も多く、
しかし、
仕事してんだよ!

髪の毛がボサボサなので切りたいのですが、
あ、200円くらいしか財布にない!
と。
で、コンビニのATMに行くと、いまのメインバンクジャパン・ネット・バンクは1万円単位でしか預金を降ろせないのだと言う。
ATMの前でジーッと焼け付くわたし。
預金は1万円を割っているのであり、ああ、人生サバイバル!
などととぼとぼ家路を辿る。
世知辛い世の中になったものだ。
吹く風も冷たい。
風邪かと思っていたら気管支炎でやんのびっくり。
髪の毛がぼさぼさなので切りたいのですが、あのジャニーズのアイドルで妙にウシロ毛が長い奴がいるよな、あれと同じだなと、10代、20代のアイドルと30歳である自分を無理やり重ねて、
ああ、皆さん、ONLYONESのBBCセッション買いました?
吹く風も冷たい。















9月11日

9月11日の署名

ふらりと近くのお店に買い物に出かけた。
自宅マンションに戻り、ドアを開けると猫のみふねがにゃあとぼくに抗議する。
ああ、そうか。
買い物に出かけたのはみふねの飲み水を買うためだったのに、手にして帰ったのは週刊朝日だった。
今週9月20日号の表紙はNYのグラウンド・ゼロ地点の写真にキャプション。
「米国はなぜ嫌われるのか?」
思わず手に取り、レジに向かう。
代金を払い、家路に着くとみふねが異議を唱えた。
「ボクの水は?」

慌てて店に引き返す。
今度はしっかりとみふねのための水を買いに出かけるんだ。
陽射しは今日も熱く、しかし空を見つめる。
高く、青い。
薄濁る真夏のそれとは明らかに違う。
9月11日。
無事にヴォルビックを携えて再び家に向かう。
頭上を旅客機が掠めた。
轟音が鳴る。
この閑静な住宅街の午後、ノイズは旅客機が放つその音。
リンク先のサイト「そして朽ち逝けゆりの花」には、ぼく自身のこのサイトの何処にも掲載されていない、しかしぼく自身による詩篇がアップされている。
初めてここに転載させてもらうよ。




From nakao chisato  at 2001 09/14 01:40

石を叩く

言葉を叩く
わたしたちの
てのひらに
乗る
その大きさに
なるまで
言葉を叩く

世界中を汚染された言説が行き交い不能の欺瞞に満ちた自由と民主主義の理念は最高の地位に持ち上げられ第二第三の道は絶たれあらゆる建設的な秩序の復興は道を閉ざされ迷彩色の兵士が自由と民主主義の守り手として英雄に称えられる十字軍として聖地を占領ししかしそのために必要のない憤りがしかし必然として沸騰し急進勢力の一味がボーイングを乗っ取りグローバリズムのシンボルに特攻する第一の殺戮の悪夢を世界は目撃し世界中に理性に根付かない感情論の嵐が吹きすさぶ最中あたらしい第二の殺戮が始まろうと

言葉を叩く
わたしたちの
てのひらに
乗る
その大きさに
なるまで
言葉を叩く

かって
世界こそ
狂っていると
宣言した
狂人

して
演劇人
詩人

いた
パリ
アントナン・アルトー

晩年の
アントナン・アルトーは
詩を書く営為として
石を叩いていたという

石を叩く
わたしたちの
てのひらに
乗る
その大きさに
なるまで
石を叩く

世界中を汚染された言説が行き交い不能の欺瞞に満ちた自由と民主主義の理念は最高の地位に持ち上げられ第二第三の道は絶たれあらゆる建設的な秩序の復興は道を閉ざされ迷彩色の兵士が自由と民主主義の守り手として英雄に称えられる十字軍として聖地を占領ししかしそのために必要のない憤りがしかし必然として沸騰し急進勢力の一味がボーイングを乗っ取りグローバリズムのシンボルに特攻する第一の殺戮の悪夢を世界は目撃し世界中に理性に根付かない感情論の嵐が吹きすさぶ最中あたらしい第二の殺戮が始まろうと/
その只中
根気強く
言葉を叩く
詩人の営為を
真似なさい

わたしたちのてのひらに乗るその大きさになるまでわたしたちのてのひらに見合うそれほどの理性を確実にてのひらに乗せるために根気強く言葉を叩きなさいいまこの世界でただひとつ血塗れない手をわたしにむかって差し出してください叩き鍛え上げられたその言葉とともに

石を叩く
わたしたちの
てのひらに
乗る
その大きさに
なるまで
石を叩く

最良の
答えは
いつも
てのひらに
乗る







二〇歳のレッスン


この詩作がなされたのは、どうやら去年の9月14日、日本時間の午前2時近く。
WTC(世界貿易センター)への旅客機激突から、まだ程ない時期だ。
ぼくはこの詩篇について少しも記憶が無いときに、「そして朽ち逝けゆりの花」に採録されているのを読んで驚いた記憶がある。
それは9月11日ではない。
ぼくは9月11日ではない日にも、9月11日のことを考えることになる。
アフガニスタンでの米軍の空爆による死者は3000人以上にのぼり、今日現在もアフガニスタン国土に駐留する米兵の数は7000人。
さらに予測されるイラク空爆のシナリオについて週刊朝日は告げる。
「イラク攻撃があるとすれば、来年の1、2月、遅くとも4、5月の可能性が高い」
なにをいまさら。
ここ横浜市に隣接する横須賀の米軍は臨戦態勢をとっくに整えているじゃないか。
2001年9月11日から世界が変わった訳ではない。
WTCへのテロの蛮行はその日付以前から準備されていた。
9月11日は特別な日付でありながら、普遍的な意義をも持つ世界時間の一日だ。
昨日の延長の9月11日。
延長線は明日までも伸びる。
識者の誰しもが背景にイスラエル、パレスチナ問題を指摘する。
他者への暴力の誘惑を人間に普遍するものと、俗流心理学と浅薄な仏教思想を混ぜて、だから戦争は起きるとこのサイトのBBSに書いたあなた。
あのときは儀礼で簡単な返答しか書かなかったけれど、近現代の国家、もしくはそれに準ずる排他的な組織的暴力を人間一般、もしくは個人が他者へと振るう暴力といとも簡単に混同するあなたの視点から、最良のこたえは決して生まれないよ。
殺傷行為の始まりは、そのまま戦争行為の始まりを意味するわけではない。
まず人類が戦争をするようになってからまだ間もないと考古学が教える。
続いて近代、現代の様変わりする戦争のあり方は中世のそれとはまるで違うと歴史家が解く。
戦争には変化に富んだ歴史があり、だからこそ「始まり」の発見と、「終わり」という理論値を知恵が教える。
繰り返す。
戦争というものの「始まり」が幾多の学問によって発見されることで、戦争行為の「終わり」という希望的な理論値の存在を想起する知恵を発明できる。
「恒久平和のために」
それはカントによる発明だ。
ぼくはあなた個人を殴るのに、軍隊もテロ組織も動かせない。
仕組みが違うんだ。
仕組みがまるで違うんだ。
質の微細な変化は量における変化を促し、量における変化が質の変化をさらに動かす。
組織的暴力の歴史を人間一般の暴力へと還元する一元論は、本当に一元化された未来しか教えない。
人間がいる限り暴力は絶えないという一元化された未来。
彼はこともなげにこう言っている等しい。
ぼくが彼を殴ることと、アメリカがいまこの時期にイラク・フセイン政権の転覆のために軍事作戦を練り、同時に現にイラクへの空爆を続行していることは、本質において同じだと。
決定的な決定論。
神という観念の変わりに「人間の暴力への誘惑」という言葉を挿げ替えて、世界はこれにより運命付けられていると謳う。
そんな戯言には「運命への挑戦」という言葉を借りよう。

再録。


From nakao chisato at 2001 11/03 06:31

伝導師という人生。

「こんなに散らばってしまった正義 こんなに散らばってしまった正義 それをひとつにしようなんて この形のままで」

灰野敬二、ハーディガ−ディを動かす手をしばし止めて、言葉こそが届くように歌い上げる、東京新宿の外れ、今夜の客席はまばら、

「正義を宇宙に解き放つ詩を歌っているのに、客席は20人だよ、自分のコト、伝道師だとでも思わないとやってゆけないな」

素晴らしい言葉が開かれるとき、受け手の認識は豊かに羽ばたき、あらたな生を生きる、それは歴史の一瞬だ、しかしその実態は伝説の中で語り騙られるものではなくて、さあ、いまチケットを手に会場に向かえば手に入れられる、そんな生活の上の歴史で、

「こんなに散らばってしまった正義 こんなに散らばってしまった正義 それをひとつにしようなんて この形のままで」

アフガン空爆による死者1500人。

終演後
なかおくん、お香立てもうひとつどこにあるか知らないかな?
あ、いまぼくの手の中にあります。




買い物途中、見上げた空は、真夏のそれとは違う青でした。
日々、大気の質が変り行くのを肌が教えます。
微細な変化に世界を読む詩人の粘り強い努力。
言葉を追い続けたその先に、石を叩き始めた詩人。
そういえばアントナン・アルトーの講演として記録されているものに「運命に抗する人間」というテクストがある。

「文化を体現するということは、運命を食らうということであり、認識によって運命を同化吸収することだ。それはまた、本が神を語り、自然や人間や死や運命を語るとき、そんなご託は嘘八百だと見抜くことでもある(「革命のメッセージ アントナン・アルトー 白水社」)」

粘り強い努力を続ける詩人はここで「認識によって運命を同化吸収すること」を誓う。
認識だ。
この粘り強い認識にとっては、9月11日だけが特別に関心の持てる日付ではない。
アフガニスタン空爆の際に起きた「誤爆」の悲劇に、結婚式場への爆撃という事例がある。
結婚式に命中したミサイルは50人もの民間人を殺傷した。
この世界のあるひとにとっては、9月11日よりも重い意義を持つ日付だろう。
毎年、その日付には深く切実な祈りが捧げられるというのに、ぼくの無知はその日付までは記憶できていない。
根気強く言葉を叩く詩人の営為を真似なさい。
ボーイング旅客機ではなく、米軍機が、WTCではなくて、アフガニスタンのとある結婚式場を、祝福の最中に爆撃。
その日付もまた署名された言葉を必要とする。
アフガニスタンへの空爆は逃れられない運命だったのか?
運命への挑戦。
認識により「運命に抗する人間」の必要。

具体的に認識していることを書こう。
有事法制は先の国会では見送られたが、今秋の国会に再び提出される。
提出された法案の署名には自民党、公明党、保守党の三党の国会議員の名前が並ぶ。
この法案の欠陥として指摘されるのは、米軍への後方支援の際に自衛隊が被る危害も、他国からの日本国への戦闘行為として認識される点だ。
戦闘行為と認識された際に、この有事法制は戒厳令発動をはじめあらゆる施策を政府の統治の下に委譲することを個人と自治体に要求する。
この法案が、いまアメリカへイラク空爆への準備と時期が重なるのは決して偶然ではない。
繰り返し。
この法案は自民党、公明党、保守党の署名により提出される。
日本国には「終戦記念日」という日がある。
先の世界大戦の「敗戦の日」だ。
その日付が「敗戦」ではなく「終戦」と謳われているのは、この国が最高法規の憲法で戦争の放棄を謳っているためだ。
日本国憲法の署名は日本国。
いまその日本国の与党三党が新たな戦争へと日本国を導こうと必死。
仕組みはまたも生活者の理解を超えて複雑化する。
それでも、
「認識によって運命を同化吸収すること」
粘り強くある詩人の営為を真似る。

ぼくは、この不出来なテクスト「9月11日の署名」を、本名の中尾千里において寄稿する。
認識はいつもまた不出来である可能性から免れない。
だから、日付を刻み署名する。
新しい日付は新しい認識によって署名される日をいつでも可能性として孕み続けてくれている。



2002年9月11日
中尾千里




lm


\\\\\\\\\\\\\\
ds-0
vc 、bvvぉいk、

2002年9月11日
みふね




↑、猫なりの精一杯の表現だと信じてやるよ、みふね!
 
peace!








補足

執筆中にデーモン&ナオミが主催するボストンの反戦団体musicians4peaceのMLが届きました。
「peaceful tomorrows」
http://www.peacefultomorrows.org/
9月11日テロ事件の犠牲者の遺族による団体の声明文の転送です。
奇しくもこの「9月11日」という日付に関する叙述がありました。
必要と感じますので一部引用転載させていただきます(転載の転載です。全文は「peaceful tomorrows」のサイトにもアップされています)。

"Our families came together out of a shared feeling that our grief was not a cry for war. We need your help to make sure that the anniversary of September 11 is not used to promote more war and violence. Instead, we envision September 11, 2002 as a time for communities around the world to unite in the shared honoring of those who lost their lives and in the exploration of what it will take to create peaceful tomorrows."


続いてmusicins4peaceより会員向け(?)メッセージ。

Thank you to everyone who has joined Musicians for Peace over this last year. Let's all work in whatever ways we can to try and stop the next war.

M4P

http://www.musiciansforpeace.org

尚、本サイトのページ「Library」には、奇しくもかつて「アルトーへのアプローチ」という著作で劇作家としてのアントナン・アルトーを解題したスーザン・ソンタグ(ぼくにとってはアルトー理解の端緒です)が昨日、NYタイムズ紙に発表した文章が転載されています。








特別な感謝を











9月11日

<自動書記の試み>


トンネルを抜けると我が家は猫町であった。
ここには掃いて捨てるほどの巨木があり、樹齢7000年の屋久杉はこの町のちょっとした名物になっている。
ヤンバルクイナは意外と食いつきが悪いので不評である。
時代に沿うように町は猫灰だらけで結構毛だらけだ。
一昨日、眠るように孫が死んだはてなのおじさんはもう100日ミイラ。
驚くほど元気で、貫禄。
日体大からは徒歩で5分程である。
花屋の花ちゃんは花が好きで、五分咲きといったところだろうか?
それにしてもメロンがうまいな。
夏だというのにパパイヤはもういやね。
8月を過ぎたらもう終戦。
天皇陛下がお百度参りで安産祈願。
合格するといいね学習院大学。
寝ぼけているとサンダルが泣くよ。
ユースケ・サンタマリアは一発変換に応えてくれないしね。
辞書を出せ。
できれば小銭貸してくれない?

と、最後のラインを書いたら思い出したのだけれど、先日、京浜急行線横浜駅のきっぷ売り場で外人男性に話しかけられたときのコト。
彼は終点駅の三浦海岸駅を指差して、「ahh,miurakakakakakaigaggan,my home」とぼくに話しかける。
切符の買い方が分からないのかと、「ミウラカイガン? オオ! ファイブハンドレッドフィフティ」などと親切に値段を教えてあげたら、そいつ手のひらの中身をぱっと見せる。
全部で280円くらい?
小銭を示して、お金はこれしかないとしきりにアピール。
なのに「マイホーム、アアアアア」
「ドュウユウハブノオマニイ?」
「イエス」
・・・・・・。
負けた。これは、ただのたかりだ。逃げるか? しかし、万が一本当だったらなあ? 気の毒だなあ。ああ、どうしよう面倒くせえ!
観念した私は財布の中から500円硬貨を出して彼の手に渡した。
無言で、しかし「きみにはいっぱい食わされたよ」ってな表情を顔いっぱいに浮かべてハイヨ!
こうして日本はまた戦争に負けた。

昼下がり、あたりは真っ暗。
雷様が猫町にやってきてお茶を飲むのだもの仕方ないさ。
一雨ごとに秋が近づく。
一雨ごとに空が高くなる。
雨がやんだよ、遊びに行こうぜ、屋久杉までダッシュさ。
杉田かおるが季節外れの海岸で猛スピードで今日の朝刊を配っているよ。
こういう痛い更新を続けていると確実に読者が減るんだぜ、きっと。
世界は猫町の存在にいまだ気付いていないのだ。

一雨ごとに秋が近づく。
せめて誰よりも高く飛びたい。













9月5日

日本の皆さん、おはこんばんちは。
BBSにも書きましたが、今週、9月2日放送の「smap×smap」を録画し損ねてしまいました。
なんだかとってもガックシです。
裏の「探偵 濱マイク」なんてクソ・ドラマはきちんと録画できているのですが(我が家にはビデオデッキ2台)、肝心の「smap×smap」が見当たりません。
今回、こんなに落ち込んでいるのは、ビストロスマップのゲストが田中邦衛と吉岡秀隆だからです。
スマップが観たいわけじゃないんだよ!
田中邦衛と吉岡秀隆。
そうです、テレビではラスト(今後は劇場でってことかい?)と盛んに喧伝される「北の国から2002 遺言」の番組宣伝のためでしょう。
ああ、「北の国から」。
思えば、ぼくがオモチャの戦車で戦争ごっこしてた頃、遠く北の空の下で、ゴロー役の邦衛は丸太小屋を建てていた。
・・・・・・。
実は、↑そうは言っても、「北の国から」、そんなに好きなわけないじゃん!
今回は「ラスト」なんて言うもんだから、つい気になるだけだよ。
気になって気になって夜も眠れないよ!
特にゴローの「遺言」の中身な!
遺産らしき財産がまるでないのに、「遺言」だぜ!
ちょっとびっくりだよね。
でも、何というかさあ、注目は吉岡秀隆なんだよね。
いいよね。
だって、あの世代の子役って皆、どこかに消えちゃうじゃん?
子役時代以上のステータスを保てているひと、吉岡秀隆とは、そう考えるとかなり稀有な存在なわけだ。
山田洋次監督の「学校U」。
永瀬正敏との共演のあの作品が特に好印象でね。
山田洋次は「成城の共産党シンパ(金持ち左翼の蔑称)」なんて煙たがれるけれど、永瀬正敏主演の「息子」のラストシーンなんかホント見事だよ。
山田洋次作品は脚本段階で台詞でその映画の主題を説明しちゃったり、キャプションで説明しちゃったり(野間芳太郎監督 橋本忍、山田洋次脚本「砂の器」松竹など)、色々疑問は多いけれど、「息子」のあのシーンに限っては映画の文法の骨頂だ。
イギー・ポップが山田洋次の大ファンなんだよ。
そう言えば、三上寛さんの娘さんも「幸福の黄色いハンカチ」を観て、映画監督を志しているそうな。
「将来は寅さんみたいな映画が撮りたい」
む?
彼女は17歳くらいだそうなんだけれど・・・・・・。
あ、で、吉岡秀隆ね。
晩年の黒澤映画にも抜擢されていたものなあ。
観ているとホントにいい顔しているんですよ。
大先輩たる田中邦衛って、実は演じているキャラクターはひとつだけってことを冷静に考えると、吉岡秀隆の毎度の進化ってホントにいいなって思うのだな。
ああ、その吉岡秀隆が草なぎ剛の微妙な料理にどんなリアクションをしたことやら!
きっと、ちょっとコメントに困ったりして、微妙な間を置いたりして、「あ、でも美味しいですよ」なんて気遣ったりしちゃったりして!
きゃっ!

実際はいかがでしたか、今週の「smap×smap」?
なお、今回のこの記事だけで、ぼくの人格を判断するのは控えてください。
ああああああああああああ、るるるるるるるうる、あああああああああああああああby さだ。
(↑、こんなに無内容な歌詞、他に知りません)








9月4日

クーラーを消せない。
もう、止められない止まらない。
地球温暖化がますます進み、「ああ、コレはいけない」・・・・・・そうは思っても消せないんだよ。
もう、プチ「わが亡きあとに洪水はきたれ!」である。
いまひとつ分からないボケなので、説明すると・・・・・・。
昔遡ること、フランス王朝のルイ15世治世の社交界の女王様、ポンパドゥール候夫人の言葉。
無駄遣いで国債を増やし続けていることを批判されたときに、こう言って居直ったらしいんだな。
で、カール・マルクスが資本論の中で「わが亡きあとに洪水はきたれ! これが、すべての資本家、すべての資本家国の標語なのである」と再定義してみせて、有名になった章句。
自己の利益、目先の利益の追求こそ第一。そのために災いが来ようともいますぐお金が欲しい、ああ、お金が欲しい。
そんな意味である。
連日、南アフリカで開かれている環境サミットの行方をasahi.comでちぃと横目で見ながら、ああ、クーラーいかんな・・・・・・とは思えど、暑いよ。オレには消せないよ・・・・・・クーラー。
あまり話題になっていないようだけれども、公立の小中学校の教室にクーラーを設置することが決まったそうだ。
暑くて授業中に倒れたりする生徒続出でそのために緊急に対策をということ。
では、その影響で地球温暖化が進むことへの懸念は?
なんて、ぼくにはとても言えたものではない。
教室の環境はいい方が良かろう。
なんというか、この際、日本の技術力をもって、温暖化に影響させないようなクーラーを開発できないものかね?
ノーベル賞あげるからさあ、なんとかしてよ電気屋さん!

長野県知事選で田中康夫候補が再選された。
TVで当確の速報を聞いてガッツポーズ&雄叫び!
選挙中に彼はこんなことを言っていた。
「百年先には、コンクリートによるダムよりも、自然そのままの川の方が貴重なものとなる」
この言葉には「わが亡きあと」への責任感が滲んでいる。
こうした思考こそが大事なんだ。
また思考だけに終わらせずに、彼はその理念を実行するポストに就く。
対立する政財界お墨付きの女性候補にダブル・スコアでの圧勝。
長野県のひとの力なくてはできなかった歴史的な勝利。
ちょっと気分がいい。

今回の環境サミットをブッシュ大統領は欠席。
先立つ「京都議定書」に関しても地球温暖化に一番責任ある国の首領、ブッシュは「自国の経済を失速しかねない」として批准を拒否する。
新一国主義と呼ばれ始めたその態度は、第二次世界大戦を引き起こした日本、ドイツの姿を思い起こさせる。
「わが亡きあとに洪水はきたれ!」
その洪水はかつて人類が遭遇したことのない、未曾有の規模のものだろう。

見送りの日







8月25日

続・ソニマージュ・レコーズ
更新です。






寄せる波もまた漆黒。
遠くで稲光が瞬いてぼくを驚かせる。
雷鳴はしない。
よほど遠くの雷なのだろう。
寄せる波もまた漆黒。
一年ぶりに青森県小泊村に「帰ってきた」。
昼間には北海道が覗けた。
しかしこの夜、海の闇は底深い。
ぼくは北海道には渡れないでいる。
去年の今頃は、そう徹夜で若者たちが戦争論で口角飛ばしていた。
激論したカノジョとはいま手を繋いでいて、午前2時の小泊村の夜。
2,3メートル先も漆黒の闇の中で、夜目さえ効かない。
ときおりの稲光が半島の影を闇に浮かべる。
ぼくは空気をいただく。
潮の香りが鼻腔を楽しませる。
豊かな空気だ。
ぼくは、ぼくは先ほどまでとあるヒートの最中にあって、その熱たるや実はいまも醒めてはいない。
前夜、ここ小泊村の公民館でソロ・パフォーマンスを行った。
そのステージは本人にとってはまるで馬鹿馬鹿しいほどの混乱で、詩を紡ぎ損ねたときのような苦い笑いを噛むばかりだ。
寄せる波にジャックスの「マリアンヌ」を口ずさんでひとり悦に入る。
嵐が叫ぶ、稲妻が走る!
寄せる波は漆黒。

テラヤマ新聞・青森バスツアー。
今年は参加者の年齢層の多くが、寺山修司にダイレクトに影響された方たちなのだろう、歳を経ても目の前に拓かれるものには寛容な世代にあり、そのことが旅の雰囲気を決めた。
静かにあり、深い。
青森へと向かうバスの車内では、去年と同様に寺山修司監督作品「田園に死す」を上映していた。
この作品を観たのは3度目だが、不思議なことに飽きるどころか、東北という土地の呪詛をより痛く感じた。
旅のしおりには寺山修司の言葉からの抜粋がある。
「東京、東京、東京、東京、東京、東京、東京、書けば書くほど恋しくなる」
東京、しかし東北という土地の呪縛。
ぼくは自分がこの男を愛しく思い始めたことに気付くんだ。
シュウちゃんって呼んであげるよ!
バスは青森市内に入る。
寺山修司のゆかりの土地を回る。
青森駅前の市場で青りんごを買う。
袋にたくさん詰まったその青りんごは200円という破格なのにしっかりと甘い。
酸味が芯になって、しかしさっぱりと甘い。
青森だ。
さて、この旅にはお供がいて、それは小さなカナダ製のアコースティック・ギター。
以前に立島夕子展で使ったことがあるのを覚えている人はいるだろうか?
赤い可愛いギターで、音もまた「可愛い」。
この場合の「可愛い」というのはステージなどの実用には不向きだということにもなる。
気軽に弾きたい。旅先でさ、なにかこころに浮かぶ音があったら、手近に楽器を欲しく思うだろう。
そんなときのためにこの可愛いギターを道連れに選んだ。
それが今回の不思議な事件のカギになった。
小泊の基幹センターという宿舎に辿り着く。
三上寛さんがぼくを呼んで言う。
「ああ、音出しは4時半からだから!」
はい?
何の音出し?
「何ってお前、ギター持ってきたんだろう?」
それはそうなんだけれど、繰り返し「気軽に弾きたい。旅先でさ、なにかこころに浮かぶ音があったら、手近に楽器を欲しく思うだろう」、そんなおセンチな目的で持ってきたのであって、そもそもこの「可愛い」ギターは人前で弾かせられるほど繊細な楽器ではないんだよ。
そうは言っても断れないのは三上さんからの依頼だからだ。
しかし、当日に依頼されてもなあ・・・・・・第一、何をするの? 三上さんのサポート?
よく分からないが、こうした時はあせっても仕方のないもの。
なるようにしかならないものなんですよ、演奏者の心境としてはね。
だって「当日に突然頼む方が断じてオカシイ」のであって、失敗も怖くないよという気分になる。
とりあえずという感じで弦を張り替えて、砂浜にでも行ってインスピレーションをいただこう。
今年の小泊は去年よりもやや熱い。
それでも寄せる波は去年と同じくらい透明で、小さな飛沫が泡になる。
波に足を洗う。
声帯を伸ばすために声を出す。
腹式呼吸で小泊の浜の空気をいただく。
体中が洗われる。
気分よくいられそうだ。
ステージに向かう。
依頼はサポートではなくて、ソロ・パフォーマンスだと開演1時間前に知らされる。
悩んでいる暇はない。
あわてて紙にペンを走らせて今夜の構成を書きなぐる。

set
1.リンゴ
2.大鳥の来る日
3.学校
4.約束の地
5.セントジェームス病院
6.東京
7.大鳥の来る日

持ち歌から選んで一連のなにか有機的な繋がりになるように構成を書きなぐる。
据えるものは寺山修司と青森。
天井桟敷の「大鳥の来る日」をメイン・テーマに据える。
そして寺山修司の東京への憧憬。
セットリストに書きなぐった「東京」。実はこの時点では曲などなにもない。ステージで作ればいいと思った。
準備が整わないうちに三上さんがステージでぼくの名前をコールする。
与えられた時間は10分。

朝、青森駅前の市場で買ったリンゴをステージの四方に配置する。
ステージに青く浮かぶリンゴは綺麗だろう。
ぼくはパーカッションが欲しかった。叩けるものは手持ちでは青リンゴしかないんだ。
青リンゴでのパーカッション。
ぼくはのこり数ミリで舞踏と形容される表現領域のギリギリで音を出す。
いずれ書きたい。
果たして踊ることが先で音楽はあとから鳴ったのか? それともひとは音楽があったからこそ踊ったのか?
それはどこまでも推察の域を出ない。それでもこの着想はある理想的な瞬間の存在を許す。
音楽と舞踏がギリギリにおいて一体であっただろうそんな瞬間の存在。
音楽家と舞踏家はそれぞれに役割が決定的に違う。
ぼくは舞踏家ではなくて音楽家だ。
ただ、音楽には舞踏へのチャンスが絶えず潜んでいる。
そこを狙いリンゴを打ち鳴らす。
この際の動きは音楽だ。
音を鳴らすための動きであって、それが舞踏のようであったとしても音楽だ。
無心でギターのボディに青リンゴを叩きつけた。
音が鳴るように!
果肉は砕け、ギターに青リンゴの果汁がしたたっている。
綺麗だと思った。
ギターのボディにつぶれた青リンゴが果肉を剥き出している。
しかし砕けた青リンゴに申し訳なく思うんだ。
砕くためにきみを叩いた訳ではないんだ、信じて欲しいよ、あの夜の青リンゴ。
「大鳥の来る日」を歌う。
去年8月のアートランドでのライブ以来になる。
♪大鳥の来る日、世界は終わる♪
この単純ながら鮮烈な歌詞はわたくしを乗せやすい。
チューニングがぼろぼろのギターを引きずって、弾き語りをする。
客席が見えない。
暗黒がどこまでも続くようだ。
ぼくはいつもその会場のいちばん奥を睨みつけて歌うのだが、そのいちばん奥が見えない。
こんな経験は初めてだ。
時間を経るごとに弱気になる。
「約束の地」はコーラン詠唱を模したヴォイスを聴かせる曲なのだが、緊張で低域が出ない。
出てきた声は中域の声。
結果はコーランではなくてホーミーだ。自分でも可笑しくなってくる。
ホーミーでは「約束の地」も「セントジェームス病院」もまったく似合わない。結局、2曲は断念せざるを得ない。
残るは「東京」。
ステージ上で作った。
メロディもなにも問題ではなくて、この場所で「東京、東京、東京、書けば書くほど恋しくなる」と歌ってみたかった。
ラストもまた即興で弾き語り。この曲にかんしては記憶がない。
ギターを殴るように弾いたら、弦が切れた。
弦が切れたことが合図になった。
なにか満足するものを感じて、ステージを終えた。
しかしこれほどやりにくいステージもないな。
依頼は1時間前だ。
ぼくの出番は終わり、アメリカからやってきたエライジャさんというブルース研究家兼ミュージシャンが、カントリー(なぜ?)を気持ちよく歌いだす。
舞台袖でステージから拾ってきた、生き残りの青リンゴをしゃくりと噛む。
しゃくりと噛んだその青リンゴもまた甘いながら芯がある。
気分は悪くない。

しかし自分で、当夜の内容を由とも駄目とも思えない。
ツアーに参加されているご年配の方にご意見をお伺いしたら、ホーミーになってしまったヴォイスを、「恐山のイタコの口利き」と解釈されて、笑った。
テラヤマツアーらしい素晴らしい解釈だよね。

8月14日、Vajraのライブで三上寛さんがあの日のぼくのパフォーマンスを評してこう言ってくれた。
「あんなの初めて観たって村の人たちが驚いていたよ。おお、あれは東京じゃないと観られないって言ってやったんだ」
この言葉で、あの夜がきちんと終わった。
来年もまた時間をもらおう。今度はジェントルに、それでいてあらゆるひとたちが初めて観るものをプレゼンスしたいよ。

寄せる波もまた漆黒。
深夜2時の小泊村の砂浜。
北海道は近く、しかしいま彼の地に渡ることなどぼくには叶わない。
嵐が叫ぶ、稲妻が走る!
このヒートよ!
いい感じだよ。
とてもいい感じだよ。
東京に帰ったら、一編の散文を書こう。
そんなことをぼんやりと思うんだ。
ファイル名。
「ひらく夢などあるじゃなし」
青森という呪詛。

寄せる波もまた漆黒。









次回、なかおちさとソロ

12月21日(土)ペンギンハウス高円寺
19:00

「見送りの日 Vol.1」

三上寛
JOJO広重
川口雅巳
なかおちさと

¥2300

企画 ソニマージュ 協力 Purifiva




8月15日

昨夜はスターパインズ・カフェでVajra(三上寛、灰野敬二、石塚俊明)公演。
ご来場いただいた皆さん! 大満足な内容でしたね。
さて、当夜のぼくはステージ・スタッフ(ローディ)。
使命は主に灰野さんの弦を交換すること。
第一部が終わって、一弦(ギターのいちばん細い弦)を交換します。
最近、この一弦が切れやすくなっていて、困っているのだとか。
演奏中に切れるよりは、早め早めの交換を!
という訳で待機していたのだな。
まあ、そんな仕事はソツなく終えて、一安心していたところに突然の「指令」。
びっくりした。
「三上さんのギターのトーンをいい感じに調整して」
・・・・・・。
うううん、第一部でも、またリハーサルの段階でも三上さんのギターのトーンはあまり良くなかったんですよ、実際!
三上さんはトーンにあまり頓着しない方でして、ギター本体のトーン・コントロールなんて効かないようにわざわざ「修理」したほど。
で、まあ言われたようにステージに上がって、三上さんのギターを抱えて、アンプのトーンをいじったわけですよ。
びっくりしたのは、その際につい三上さんのAmのフレーズを弾いていたこと。
あれ、狙いでもジョークでもなんでもないんです。
楽器って怖いね。
三上さんのギターは、三上さんのフレーズを「弾かせる」ちからがあるのだよ、ホントに。
で、出来上がったトーンで演奏再開、第二部スタート!
普段の三上さんとは一味違ったハード・ドライヴィングしたギター・トーンに会場大絶賛!
・・・・・・。
ドライブした途端に青ざめたわたしのこころを誰が知ろう?
しまった、ドライブさせちゃった!
無意識に「ぼくの音」を作ってしまってたんだなあ・・・・・・。
注文はあくまでも三上さんの音を作ることなんだよ。
このトーン調整にこめかみピクピクいわしてんのが非常によく分かるんだよ、ステージの三上さん・・・・・・。
「ああ、これは後でドヤされるな」
終演後、腹をくくって楽屋に行く。
「おまえはなあ」×2!
三上さんと灰野さんがステレオでぼくをドヤすっす。
ああ、日本広しといえど、この両巨頭に同時にステレオでドヤされるのはオレだけだろうなあ・・・・・・。
まったく名誉なことだ、はっはっは!
ポジティブ・シンキング!
できるわけない。
「ああ、急に言われもので、思わず自分の音作っちゃった」
などとついつぶやくと、またもや「おまえはなあ」×2!
ステレオだよ、度外れた大声ふたりのさあ!
ああ、日本広しといえど・・・・・・(以下、略)。
そんな夜でしたが、三上さんから小泊村でのなかおちさとソロ・パフォーマンスについて素敵な言葉をいただきました。
きっと素敵な記事が書けるはずです。
稿を改めてね。
あと、灰野さんに我が家のネコ、みふねのビデオを見てもらいました。
「わあ、可愛い」
そう言いながらディスプレイに映るみふねを優しく撫でていました。
なにかに「勝った」。
そんな気がします。
みふね、偉い!
お留守番、ご苦労。
さあ、お水を飲みたまえ。






ちさとさんはマンガさん
第26回
「笑う吸血鬼 丸尾末広 秋田書店」

いやあ、こんな快作を生んでいたなんてびっくりして、ニャア!
丸尾末広は誰しもが通る道であって、ちさとさんもそのひとりだったんだけれど・・・・・・。
正直、食傷してしまったんだなあ。
「少女椿」なんて、衝撃は感じたけれど、いまはもう内容覚えてないもんな。
そんなマルオですが、1998年に連載されていたこの「笑う吸血鬼」を読んだのだよ。
快作っていうのは底知れないね。
形容できねえ。
さて、形容できないなら記事にすんなよというあなた!
はっきり言う。
巻末の荒俣宏の解説はクソだ。
快作を読み終えたその後にこんな駄文を読まされるとホントに気が滅入る。
丸尾末広をグラン・ギニョール(近代フランスの残酷劇)で語ろうとするステレオ・タイプ。
こいつはこんなチンケな着想にまだしがみ付いているのか・・・・・・。
丸尾末広本人の自覚と、作品の社会的な成功は別次元。
丸尾末広の着想がグラン・ギニョールにあったとしても、この作品はグラン・ギニョールを越え出ている。
グラン・ギニョールを持ち出して礼賛したつもりだろうけれど、荒俣宏、あなた終わっているね。
実際はこの作品をグラン・ギニョールに矮小化しているに過ぎないね。
まず作者の趣味嗜好から、その作品を語ろうとするのは主観主義のアプローチ。
グラン・ギニョールを本当に意識するものは、まずグラン・ギニョールがなぜ失敗したのか?
そうしたグラン・ギニョール批判から始めないとダメエエエエエエエエエっす、お話にならない!
いいかい、グラン・ギニョールくん!
きみの失敗は例えば人体解剖学からの借用、盗用にすぎない残酷趣味を、なにかしらの「意義ある告発」と銘打ってふてぶてしいい態度なんだよ!
実際、(解剖学に限らずあらゆる)知は決して「大衆に隠されてはいない」。
大衆に隠されていると嘯くなら、養老孟司の大衆的知への努力は無とでも言うのかい?
グラン・ギニョールくん!
知は実際は隠されてなどいない(知と国家機密などの情報との区別もつけよう)。
しかし知はあたかも隔離されているような錯覚にある。
実はきみの仕事はその錯覚が呼ぶ擬態に乗じているだけに過ぎない。
その錯覚のメカニズムこそ解明してくれ、それがきみの本来の、そして次なる仕事だ。
知を受け入れにくい残酷劇に借用することで、きみは「意義ある告発」をしたと確信している、その実際において、この現代社会では知を残酷趣味の一握りの優雅な人間に分け与えるだけで、特権化しているにすぎないんだよ。
残酷趣味が大衆に分かりやすいなんて大甘な時代は前世紀の前半にすでに滅んでいるだろ。
きみはこのままでは予め失敗し続ける。
なのに現代でも有効よと勘違いしているのが、まったく優雅なんだよ、現代のグラン・ギニョールってやつはさあ!
失敗から学べ。
批判から始めろ、グラン・ギニョールくん!
このままじゃ、まったく鼻持ちならない優雅な人による優雅なひとのためだけの慈善事業だね。
とりあえず、荒俣宏サイアク!
「笑う吸血鬼 丸尾末広 秋田書店」カイサク!






ちさとさんはマンガさん
次回は「みふねくん大好き! 黒澤明著 集英社MC」です。
はい、↑そんな本ありません!
なお、この記事はただの愚痴なので、小さなフォントで特別に非常に読みにくくしてありまする。










8月11日

私の中で声がする。
「サイト、更新していませんね」
おお、恐ろしい。
しかしこれには訳があるのだよ、私のデイモス(←誰?)よ!

今年のテラヤマツアーは、華々しさは少し控えめな、しかしその分、深く思索を刺激される旅でした。
この旅での燃えつきが大きいかな。
そこに病院で預かってもらっていた、猫のみふねが体調不良。
2日続けてぼくの枕元で吐いたのだ。
もうこんなことは初めてなのでオロオロしながら、病院へ。
胃薬を注射してもらう。
その後も安心できないので注意深く彼を見守る。
みふね!
そう呼ぶと。
みゃあ!
なんて、鳴く。
その「みゃあ」に力がないような気がしてオロオロ。
また、皆さんには直接関係がないのですが、このサイトのドメイン「www.sonimage.ne.jp」の部分の管理会社が変わるために、その設定変更で悩んでいます。
ただね、この機会にサーバーの容量を大きくしました。
もっと実験的に野心をもってブロード・バンド時代を生きます。

ああ、まったくの日記だね、↑これは。
来週からは気を引き締めて文字にしたためよう。
私のとても暑い夏。






7月29日

いやね、書き物をしていない訳ではないのだよ。
ただ、下の記事をなるべく長い時間、トップに据えて置きたかったのでね。
さて、更新↓。



クリック! 最下段を読んでね。
今年もまたテラヤマ新聞主催の「テラヤマツアー」に参加させていただきます。
その間、2日〜6日は更新できません。
あとね、去年のツアーレポートを書き終えていないこと!
出発までに書きたいね。
今年のテラヤマツアーは三上寛と温泉三昧です。
去年のように涼しいといいね、青森。
青森のこの季節は不思議です。
いまになって遅すぎるアジサイが花盛りなのに、早くも秋色した樹木がいっぱい。
みふねは病院で預かっていただきます。
元気でな。







7月19日

Damon&Naomi JAPAN TOUR 2002 with Kurihara

胸が張り裂けそうだ。
Damon&Naomi with Kurihara and GHOSTの日本ツアーが終わった。
公演日程をすべて終了したデーモンとナオミは栗原道夫さん、山崎巌さんと一緒に今日いちにちゆっくり日本の田舎へと一泊旅行に出かけているという。
本日の関東地方はおおむね晴れ。暑いだろうけれど、山々はひかりに充ちていることだろう。

この日本ツアーにぼくは16日のスターパインズカフェから合流した。
そして昨夜、18日こそぼくにとっての「本番」、横浜ドルフィー公演のPA。
谷間となる17日には灰野敬二&山崎マゾ、中原昌也 at 新宿ロフトのスタッフもしていたのだ。
すごい強行軍だよなあ、我ながら。
この一週間で3年は老けたね。
下の記事、KNEAD公演なんて、もう2年か3年前の出来事のような気がするほどだ。

7月16日

Damon&Naomiと初めて間近でご挨拶する。
この日、スターパインズ公演はGHOSTがゲスト。
GHOSTの馬頭さんがぼくとビデオスタッフのカノジョをデーモンとナオミに紹介してくれる。
この日は台風が関東地方に上陸。
その影響に前日から心配していたけれど、午前中にはすでに台風はぼくらを追い越して東北方面へと過ぎていった。
台風一過の暑さこそが心配になる。
風は乾いていて気持ちいいのだけれど、しかし暑いね。
備品を買いに立ち寄った100円ショップで、1本100円の扇子を見つける。
今日は暑い。
綺麗な扇子、1本100円。たくさん買って彼らにプレゼントしよう。
「Oh very beautiiful!! ハハハ イッパイ(←日本語でね)!」
ナオミさんの笑顔が輝く。
そう、かがやく。
それはデーモンも同じ。
笑顔が輝くんだよ、あのふたりはホントに!
この日のぼくには大して仕事がない。
次回の横浜公演のために彼らの音の特徴と、スターパインズのPAの方がどういう音作りをして、彼らがそれをどう思うのか? そこを見届けることくらい。
あとは復活GHOSTを「観たい!」。
会場には早くから当日券を求める人が次々にお店に訪れる。
webで予約したひとのために受付でチケットの引き換え作業。
webでの予約が40名。
ぴあでの扱いは一時、売り切れたくらいだ。
結果、総動員360名!
これは前回の東京公演だったクアトロで90名だったのだから、4倍の数字だという。
それは彼らの音楽がこの間にいかに日本で多くの人のこころを掴んでいたのかの証だろう。
大阪公演は130名、定員いっぱいで入場しきれず観られなかった人たち(本当に申し訳ございません)が多数だったことにも伺える。
帰っていただくということはなかったのだけれど、それでもスターパインズで360人というのはあまりに多い数字。
十分な空調設備があったにも関わらず、途中、ひといきれが辛くて泣く泣く帰ってゆく女性がいた。
受付をしていると色々な人、しれもそれも友人たちがいっぱい。
川口雅巳さんやスズキジュンゾくん、福岡林嗣さん、ゆらゆら帝国の坂本さん、亀川さんエトセトラ、エトセトラ・・・・・・。
それにしてもすごい熱気だ。
肝心の音楽もまた素晴らしかった。
まずは復活GHOST。
フルートのジャイアンさんはやはりいいねえ。
馬頭さんも相変わらず麗しい(←うらやましいよ!)。
そしてDamon&Naomi登場。
最初の一音が流れ出したその瞬間の美しさ。
音は粒子の振動。
その振動に揺られて粒子がひかり輝いて観る、聴くものの目に染み込んでゆく。
またナオミさんの声の訴求力は単純にすごい!
鳥肌が立った。
ああ、これが本物のDamon&Naomiだよ!
川口さんがBBSに書き込んでいただきましたが、友川かずきさんの「私 の 花」、詩は永山則夫のもの。
ぼくが友川さんの曲のうちでもとりわけ好きな曲(ほかにもいっぱいありすぎますが・・・・・・)。
それを英詩に翻訳(多少、ラインをいじっています)してデーモンが謡ったんですよ。
曲に先立って直前のMCの時点で拍手してしまいましたが、実際にホントによかったあああああああああああああああああ!
びっくりだよ。
Damon&Naomiの最新アルバムでのジャックスのカヴァーにKOされたばかりなのに。
その他の楽曲ももちろん素晴らしい。
でも冷静にならないと。
今日のぼくの仕事は彼らの音作りと、スターパインズの音の作り方との相関を聴き取ること。
スターパインズの音作りは正直少々、疑問でした。好みではないというか・・・・・・。
まず栗原さんの出音が控えめなのが気になる。
ホントに国宝級の演奏をしているのにもったいないことこのうえない。
デーモンも演奏の合間にさかんにモニターの音の返りに注文を出す。
デーモンの声にhighが足らない。
満員のお客さんのために会場に音が吸われたことは分かるのですが、それでもさきの栗原さんの音量の問題やデーモンの声質はリハーサルの段階でも同じでした。
「本職のPAの方の仕事」。
とにかくホントに綺麗にまとめるのが上手い。
それは当然に「アリ」なのだけれど、でも・・・・・・「違 う ん だ」。
あとは、本番の曲間でデーモンがPAに何度も盛んに指示を出すこと。
これは横浜でもそうなるの?
怖いなあ・・・・・・。
さて、感動覚めやらぬ終演後には東京シーンのミュージシャンが一堂に会しました。
いまをときめく(ときめきすぎ・・・・・・)ゆらゆら帝国の面々。
デビュー直前にソニマージュ&灰野敬二企画でご一緒いただいたこと覚えていらっしゃるかしら?
またこうしたところにGHOSTの面々、馬頭さんやジャイアンさんがいらっしゃるのは久しぶりなんでしょうね。
ただ我が家では仔猫のみふねくんがお留守番。そのうえ、翌日は灰野さんと山崎マゾさんのロフト公演のスタッフ。
なにやら楽しげな打ち上げには参加できず、ルルルルルウー♪
SEE YOU IN Yokohama!!
デーモンとナオミにそう挨拶してお別れ。

7月17日

眠いよ。
・・・・・・。
昨夜のDamon&Naomiの感動が醒めてないうちにさあ、灰野さんのスタッフなんだよねえええええええええええ。
さらに翌日には横浜公演のPAという大役が控えているんだものなあああああああ・・・・・・。
異常な強行軍だよ。
Damon&Naomiの合間にこの仕事を引き受けたのは、共演者が山崎マゾさんであること。
山崎マゾさんとは面識はないのですが、かつてのカールマイヤーと同じく京都のヴァニラ・レコードのレーベル・メイトであること。
ご挨拶しておきたいなと。
さらにこの夜の公演はヴァニラ・レコードの看板だった暴力温泉芸者の中原昌也さんがDJ。
まさにヴァニラ祭りさ!
あ、ヴァニラ・レコードのサイトは↓です。

OFFICE Vanilla

ぼくのカールマイヤーの作品は「在庫切れ」とありますが、メールを送れば入手できるかもしれません。しれません。しれません。
実は・・・・・・よく分かりません・・・・・・。
山崎マゾさんはぼくと同世代かと思いきや、実際はひとつ上、ふたつ上くらいの世代の方でした。
非常に物腰柔らかな方。
↑ちなみにこのラインのIMEの一発変換は「物腰柔らかな肩」。ふううん、それってどんな肩? 肩なの? 腰なの? どっち?
「カールマイヤーのものです」と自己紹介したら、即答で「ああ、ヴァニラの!」。
そうなのだよ。即答なんだよなあ。元C.C.C.Cの日野繭子さんやジョン・ゾーンもそうなんだよ。
まったくもったいないよな、カールマイヤーの「他 界」(ヴァニラでは「カールマイヤーの世界」という作品を出していただきました)。
灰野さんは昨夜のDamon&Naomi公演での「私 の 花」のカヴァーの「事件」をすでにご存知でしたね。
ただ「そうはいってもDamon&Naomiに300人で、三上寛さんには10人という日本の状況はやっぱりおかしいよ」。
ごもっとも。
肝心の公演はいやあ、よかった!
山崎マゾさんといえば「瞬 間」ライブばかりを思い描きますが、この夜は1時間近く灰野さんと共演。
それだけでも非常に貴重なうえに、内容も満点な夜でした。
ちなみに中原昌也さんが盛んに歓声を客席から送っていましたねえ。
新宿で打ち上げ。
中原昌也さんの話術は非常に面白く、いやあ、面白くてさあ、マシンガントークっていうの? ホントに。そのためについつい終電を逃し・・・・・・。
あああああああああああ、みふね! ごめんよおおおおおおおお!
翌朝、帰って死んでたら?
あああああああああああ、そんな悲しいことになったらあああああああああああ!
幸いなことに無事でした。
ただ、ちょっとというか、かなりやつれていました。
灰野さん「打ち上げとかで遅くなると、猫ちゃんは怒るを通り越して、なにか食べさせてええええと、弱りまくるねえ」。
そのとおりで、ごめんよおおおおおおおおおおお、みふね!
さあ、ネコ缶食え! いっぱい食え! いますぐ食え!
気づいたら7月18日。Damon&Naomiの横浜公演はもう今日のこと。
なのに身体ぐったり・・・・・・。

7月18日

いよいよ横浜公演当日。
この3日間はあまりに内容が濃すぎる。
わずか3日間のうちに2年分、3年分の出来事が凝縮されたようだし、冒頭にも書きましたが、その凝縮の分だけ「老けた」、もしくは歳をとったような気がします。
当日は暑い。
ドルフィーから我が家までの短い道のりでも倒れそうだ。
いくら内容がよくても昨夜のスタッフは断るべきだったか?
事前に「考えておくこと」を考えきれずにリハーサルに臨む。
ミュージシャン到着。
「オハヨウゴザイマス、コンニチハ」
ぼくの事前の準備はとてもじゃないけれど万全とはいえない。
この日はOVERHANGPARTY、(元?)GHOSTの山崎巌さんがドラムで加わる。
またGHOSTはこの日は参加しない。
ドルフィーは通常、ドラムセットを出していないので、まずセットの組み立てから始める。
汗だく。
そう言えば先日、吉野家の牛丼の注文で初めて「汁だく」という言葉を使いました。おいしいな、汁だくな! な?
で、汗だく。
PA仕事の前にかなり疲労。やはり前日の仕事は・・・・・・(以下、略)。
いざリハーサル、いよいよPAをやるのですが、すぐさま大きく戸惑ってしまったコトは、ナオミさんの声の処理が非常に難しいこと。
多分、カノジョの声は「f分の1ゆらぎ」のもの。
アナウンサーやジョン・レノン、木村拓也、様々な魅力的な声の持ち主は皆、この「f分の1ゆらぎ」。とにかく「とおり」がいい。
またこの「f分の1」というのは理論的な「理想値」であって、実際にはその「理想値」に「近 い」と「遠 い」があるのだけれど、ナオミさんの声は限りなく「近 い」。
だからこそ、「手が掛からない」と思い込んでいたのが大きな間違いだった。
まるで素晴らしい楽器そのもののようなその声こそ、楽器に勝ってしまうんだ。
それ故に他の楽器との共振がすさまじい。
ある周波数を狙って、そこだけを「削らなくてはいけない」。
これは現場で立ち会って初めて分かったこと。
ぼくは事前にはスターパインズの件もあり、デーモンの声に艶を出すことの方が難しいと勝手に勘違いしていた。
ナオミさんの一声をPA卓で扱った瞬間に「わ、ズゲエ!」。
驚いた。
こうしたことは熟練したPAの方にとっては端から既知のことなのだろうけれど、なにせぼくは本格的なPAの仕事は過去2回の灰野さんのドルフィー公演だけだ。
またスターパインズ公演同様、デーモンはとにかくモニターの返りにデリケート。
その際に大きな障害になったのがぼくのゼロに等しい英語力。
言葉、会話に使われる周波数が日本語のそれと違うこと。
皆さんに通訳してもらわないときちんと理解できない。
また、お店の「もともとの設定」に間違いがあることに気づいたのはリハーサルが終わった時点だ。
そのために異常に長いリハーサルになってしまった。
本当に悪いことをしたと難しい顔をしていたぼくに気遣って、デーモンが近寄ってくる。
「色々言ってごめんなさい」というような意のこと。
申し訳ないのはもちろんこちらの方・・・・・・。
はああああああああああああ、いいひとは違うなあああああああああ・・・・・・。
それでもぼくには確かな「企 み」があった。
狙い目がはっきり見えた。
周波数。
あるチャンネルの周波数が、やはり成功のためのカギなんだ。
チャンネル5。
そこは栗原さんのギターを狙っている。
そこのHIGHとMIDLLE、BASSそれぞれの設定。
そして音量それ自体。
開 場。
客席には70名近い入場者。
実は横浜公演は急遽決まったもので、「正式な公演」とは少し違う性格があった。
それはGHOSTが参加しないということにも現れている。
それでもドルフィーに70名。
満員の上に立ち見の方までいらっしゃる。
70名。
この数字は正式公演だった名古屋公演を上回る数字だとか。
客席を見ると、スターパインズでもいらっしゃっていた方々が多い。
「東京公演のリピータを狙う」
山崎さんの仕掛けが見事に的中したのだろう。
本 番。
PAをやりながらも演奏への感動で泣きそうになった瞬間が何度もあった。
ただ実は緊張ゆえか細部に関してはしっかりとは覚えていないことが多い。
とにかくスターパインズのときのように、デーモンがモニターについて本番中に指示することのために戦々恐々としていたというのが事実。
その心配はいらなかった。
満員の開場に吸われた周波数を増やす。
返りを少しずつ増やす。
すべての曲で微妙に「削 る、増 や す」作業をした。
そして・・・・・・。
出演者に、はっきりと気付いてもらえるほどに、わざと大げさに栗原さんのギターを増幅する。
このアクションによって栗原さんのギターが高揚し、さらにそれに嬉しく反応してデーモンとナオミの演奏も高揚する。
もうこれは一種の「煽 り」に近い。
それでも確信を持って、独断でそうした。
結果は客席の皆さんの反応で明らかで・・・・・・。
いや、東京公演と比べて人数は5分の1くらいで、しかし反応は横浜公演の方がすさまじかった。
PAをしていてその声援がぼくの背中を押す。
実際にスターパインズのときより全然音がいい。
客席にいた福岡林嗣さんをはじめ多くの方々がそう仰ってくださった。
それは、
それは実は当たり前なんだ・・・・・・。

愛情の量が違う。

デーモンとナオミ、そして栗原さんが紡ぐ音楽への愛情の絶対値が、スターパインズのPAの方とぼくとではまったく違うんだ。
そこにこそ昨夜の奇跡の確信と核心がある。
まるで水谷孝の音のように、栗原さんの音を作った。
リハーサル段階では「硬 い」と形容されたその音作りこそ、演奏の高揚のカギだった、ぼくは間違っていない。
そういまでも確信と核心がある。
本来、ライブハウスのPAを担当するには、そのお店で2〜3年の「修 行」期間を経るか、もしくは専門学校に同じように2年から3年いないと、PA卓自体に座らせてももらえない。
ぼくのような俄かPAは本来の道とは違う。
再三、書いてきた、この3日間で「2〜3年老けた」とは、この2〜3年の「修 行」を3日で終えるという意味合いが大きい。
演奏の合間に一度だけデーモンがぼくに話しかけた。
指示だと身構えた。
その指示は「OK!」というものだった。
ぼくのPAは「あってはいけない演 奏」かもしれない。それでも、その「侵 犯」は間違っていなかった。
熱狂的な声援は、スターパインズよりも1回多いアンコールを要求した。
その要求にデーモンもナオミも疲れながらも応えてくれた。
あ り が と う。
当夜のぼくのプレゼントは内田百間の「冥途」、1949年の綺麗な初版。
THANK YOU.
近くの台湾料理屋さんで打ち上げ。
一品一品に驚きながらも、「GOOD!」と言うふたり。
そう、ぼくの地元・横浜でこのふたりと一緒に食事しているなんて、GALAXIE500をひとり鳴らしていたその頃、まったく想像すらしなかった。
別 れ。
別れ際に言うコトは台湾料理屋さんを後にするときにすでに決まっていたワン・フレーズ。

I really want to see you again!!

その言葉を実際に発した直後だ。
その言葉ではまだ足らないとたまらなく思った。
文法なんて考えるいとまもなくこう伝えた。

I got a your album "ON FIRE" in my seventeen.I was lonly in thosedays.(But・・・・・・)

My frend is YOU.

ぼくは17歳のときにあなたたちが作ったアルバム「ON FIRE」を手にした。その頃は本当にひとりぼちだったけど、ぼくには友達がいた。
あなたたちだ。
実際に発した文句は時制も数格も目茶苦茶だ。
それでも言 葉というひととひとを繋 ぐものが、目前の相手に染み込むその瞬間がそこに生まれた。
胸が張り裂けそうだ。
ぼくは、ぼくは本当にあなたたちと、あなたたちが紡ぐ音楽が大好きだ。
あ り が と う。

Yeah・・・・・・.

ふたりはこの夏の横浜の空気に静かに溶けてゆくように、そう応えてくれた。
想い返す。

いま、この胸が張り裂ける。


















追記

この間、BBSへの書き込み、そしてメールを送っていただいた方、ありがとうございます。
返事はゆっくり丁寧に書かせてください。
そして、今回のツアーの副産物が大きく羽ばたきます。
仕掛け人である山崎巌さんとLaLaのベーシスト菊池明、そしてぼくでバンドを作りました。
バンド名「鳥を見た」。
すでに一枚のCD-Rができました。また正式なデビューライブが決定しました。
OVERHANG PARTYのsachikoさんの企画で、10月12日(土)ペンギンハウス高円寺。
共演はsachikoさんのソロ、金子寿徳さん菊川貴央さんDUO、他1ユニットです。
ぼくらは奇跡を呼び起こすつもりです。
よろしくお願いいたします。



Welcome! Damon & Naomi



7月13日

昨夜のヘブンズドア三軒茶屋「音楽による音楽」にお越しいただいたすべての皆さまに感謝いたします。
おかげさまで100名近い動員を記録いたしました。
日ごろの灰野さんの固定ファン層とは違うひとたちにも聴いて欲しい。
その願いは十分にかなったようですね。
54-71
ホントはね、自分のチョイスながらハラハラしてたんですよ。
「いまどき」感バリバリの共演者に灰野さんがどう思うか・・・・・・なんて・・・・・・。
ところがさあ・・・・・・54-71の演奏中に灰野さんがなにやら耳打ち。
このドラムかっこいいねえ。不失者の対バンにしようかなあ・・・・・・
えっ・・・・・・えっ?
灰野さんのこの反応にはちょっと驚いたなあ・・・・・・当惑ってくらい?・・・・・・いや、ホントに自分でチョイスしておいてなんですけれど・・・・・・。
でも、54-71のファンの皆さん(いっぱい来て頂きました。ありがとうございます)がKNEADを観る、聴く。そこから色々と知覚の扉(←死語の世界へようこそ・・・・・・)を開いてくれたなら!
まあ、なんというか人間は可能性こそがその本質さ!
多分ね。きっとね。えええええ、その人間の可能性こそにいいいいいいいい、われわれのおおお、明日なるうううううう、革命のおおおおおおお、本質もまたああああ、可能性としてえええ、潜みいいいいいい。
ただ、灰野さん、またはRUINSの日ごろからのファンの皆さまにはどう影響するのか?
その辺はこれからもきちんと考えていかなくてはと思います。
JOJO広重さんは昨日、間近で初めて接しました。
もっと神経質な方かと勝手に想像していたのですが・・・・・・優しいよ〜。人格者だよ〜。気さくだよ〜。
演奏内容もこれまで観た広重さんのソロの中では、個人的に一番よかったです。
なにせ、いきなり♪ぼおおおくうううおしになっちゃったあああああああああああ♪
JACKSの「からっぽの世界」。
凄い迫力! うたに「たましい」がのっている・・・・・・そのうたが「からっぽの世界」であるところだよ!
くうううううううう、本物!
実は今回、ラインナップを発表する時期が遅れてしまったのは、灰野さんと非常階段・JOJO広重さんの非常に古い確執が念頭にあったためでした。
ところが、灰野さん「いや、全然OK! 最近、やっぱりこいつら(非常階段)ホンモノだなと思ってきたくらいだから」
悩んで損しましたな・・・・・・。
発表時期、もう少し早められたな・・・・・・。
JOJO広重さんとは、この先はぜひとも競演者としてお近づきになりたいな・・・・・・とね。
肝心のKNEAD。
灰野敬二=50歳
吉田達也=41歳
佐々木恒=??歳
まあ、なんというか元気に楽しんでいましたネ、ご本人たちが。
それが嬉しい!
実は昨日はKNEADの皆さまがヘブンズドアに到着したらすぐ音出しできるように早めに行ってきっちりセッティングしたのだよ。
これがご本人たちにとってとても気持ち良かったらしく、「感動した」って!
勲章をあげよう、わたしに。
KNEADは「今年初めて」ながら、「今年最後」になってしまう可能性大。
昨夜自体が非常に貴重な夜になってしまいましたね。
貴重な夜。
100人分の知覚/ひとり/またひとり/ちがいの/可能性/啓く/
拓くうううううううううううううううううううっ!

ありがとうございました。

ソニマージュ・レコーズ代表 なかおちさと













企画が成功したので、灰野さんがお小遣いをくれました。












あと、我が家の仔猫「みふね」の名前がどうしても気にいらないらしく、「モリソンにしなさい」とうるさいです。
誰かなんとかしてください。







7月11日

台風が去ったよ。とても綺麗に澄んだ空。
今日は暑くなりそうだ。
ただいま6:00で、みふねも寝ているよ。
起きろ!
素敵な朝焼けだぜ!
ぴかぴかの雲が蒼い空に浮かんでいるぜ!

さてと、ぼくはほかの方の運営でのBBSでは告知記事は、その方のサイトに合わせて書いてきたのですが、いかん、7月12日って・・・・・・もう明日だ、時間がない!

というわけで以下・・・・・・。



ソニマージュ・レコーズから皆さまへ
この夏、東京シーン屈指のイヴェントがいよいよ明日です!

7月12日(金)ヘブンズドア三軒茶屋
開場 18:30 開演 19:00
出演:KNEAD(灰野敬二&RUINS)、JOJO広重、54-71


出演順(予定時刻)

19:10〜 JOJO広重
20:00〜 54-71
21:00〜 KNEAD(灰野敬二&RUINS)

料金 前売り¥2300 当日¥2600 +ドリンク¥500
問い合わせ ヘブンズドア 03-3410-9581 or 03-3413-9331


先日、ファーストCDも発表されたスーパー・ユニット、KNEAD(灰野敬二&RUINS)の、今年国内初のライブは対バンも見逃せません!
ノイズ音楽の重鎮、非常階段のリーダー、JOJO広重による「うた」。
破竹の勢いでシーンを駆け上がる54-71。

今週発売の「ぴあ」誌にこの公演への注目の紹介記事が載っていますね。
実は「ぴあ」誌独自の判断でのチョイスで、企画者としても嬉しい、そして成功への責任を自覚します。

ソニマージュ・レコーズでもEメールのみ前売り予約を受け付けております。
こちらは本日の24:00までです。
台風も去って気持ちがいい綺麗な空!
遊びにいらしてください。

Eメール予約は↓、クリックし、公演名とお名前、枚数を記入のうえ送信してください。

sonimage@v005.vaio.ne.jp




はあはあ、明日じゃん! 急いでテクスト書いて、初めてのコピペ宣伝。
あ、その証拠にここのBBSにも同じことかいてあるからね。
ううん、記事中にもありますが、今回の企画、「ぴあ」独自の判断で取り上げられています。
これね、真正面から「お願いします」と頼んでも載せてもらえるかどうか分からないし、第一、その場合高いのだよ「¥」がさ!
去年の友部正人&灰野敬二、さらに前のゆらゆら帝国&灰野敬二も独自の判断で紹介されて、今度で3度目。
灰野敬二ソニマージュ企画は必ずチェキ入れる編集のSさん(32歳 既婚)
「最近、普段はジャズとか好きっすねえ。いまでも灰野さんの影響が残ってんのかなあ? やっぱりチャーリー・パーカーとかモンクとかいいですねえ。ええ、灰野さんは学生の頃からライブに通ってましたよ。なんというか当時は神って感じだったかな。いまは娘の加奈子がいるんで、以前のようには通えないですね。それに仕事も忙しいし。その点でソニマージュ・レコーズの企画は対バンが絶妙で、ピン・ポイントで毎回チェキっすよ! あ、加奈子の写真見ますか? いつも、持ち歩いているんですよ。ほら、この真ん中にいるのが加奈子! 目元のあたりなんか、ホント僕にそっくりでしょ?」なんてひとがいるのかしら? 
ホントにいらっしゃったらぜひご連絡ください。
居酒屋「天狗」でおごります!
さらに、
加奈子ちゃんの写真も見ます!
はあはあ、明日だぜ、よろしこ!




7月10日

今日は「ソニマちさとのお悩み相談室」です。何というか、暑いから手抜きしたいです。
さあ、東京都在住のお嬢、Aさんの質問に耳を貸してやろうじゃないか!



しつもん


昨夜、ティム・バートン版の映画「猿の惑星」を観ました。
今日はぼんやり、きのうのサルワクのオチについて考えてしまいました。
なんだか腑に落ちない、、、というより、よくわからない。
最後のワシントンDCのリンカーンがお猿になっていたの、アレはどういうこと??
本当に帰りたかった彼の時代には戻れなかったってこと?
それとも、彼のせいで彼のもといた現代が変わったって事??
レスきぼんぬー。
ちなみにわたし若いからオリジナル版はまだ観てないの。


こたえ

基本的には「自分で考えてください」もしくは「特に悩むほどの価値はない」「若いならグラウンド10周」です。
まあ、あれはオリジナル版を観たひとを惑わす罠ですな。
オリジナル版を観たら、さらに様々な展開を予想させます。
とりわけ高学歴のひとを狙って惑わすのが好きなティム・バートンの謀略です。
彼は煽らーなのです。

決して相手にしてはいけません。
なお、「衝撃のラスト!」と謳ったラスト・シーンをここに無邪気に暴露してくれてサンキュな!


しつもん

質問というより告発です。
ヤフオクの出品者評価ほとんど全員から『非常に悪い』の烙印を押された奇特な要注意デムパです。
この人にひっかからないように気をつけて!
ネタとしては充分おもしろい。落札者が全員激怒しています。
まず品物とどかないらしい、、、その上罵倒メールが届くらしい。↓

http://rating.auctions.yahoo.co.jp/jp/show/rating?userID=ootorii_t_2012&filter=-1

2ページ中1ページ目を表示
評価: 非常に悪い 出品者です。  
ギャラクシーエンジェル、非売品クリアファイル(即決) (5月 20日 18時 51分)
落札者は「 非常に悪い 」と出品者を評価しました。
コメント:入金以来一ヶ月ほど経ちますが、残念ながら商品が送られず、なぜか罵倒のメールをいただきました。早速明日内容証明郵便を送り、期限を切ります。それでも応じられない場合、そちらの所轄の警察に告発する予定です。 (6月 16日 23時 56分) (最新)
返答:内容証明郵便が郵便局止めでなく送られ転送されて届いた。悪い。「義理のため来週にならないと動けません。これだけ書くだけでも頭が悪くなる。」という非常に良いの評価に対し「高評価ありがとうございます」という嫌みなメールを送ってこないでくらさい。 (6月 19日 20時 13分)

こたえ

拝見したところ、彼は果敢なアナキストです。
ヤフオクなんてサイバーマネーシステムを信じる方がバカだ、アニヲタ氏ね。
そう、一種の高度なサイバー・テロなんです。
その証拠にぼくまで書いていることがなんだか訳分からなくなってきました。
いやはやこれは恐ろしいテロです。
ただ、出品しているものに魅力的な商品がありません。
アナキストとしてはそこが致命的ですし、またアナキストの限界です。
ちなみにアナキストとマルキストは違います。
われわれマルキストなら介護用品からアダルトまであらゆるジャンルの商品を扱い、さらに組織的に狡猾に展開してヤフオク全システムの骨抜きを狙います。
少年Aは冤罪です。
 
まあ、つまるところ↓。

「レスきぼんぬー」
そんな貧困な言葉で「国語」をバカにする輩には、このような感じの悪いこたえしかしたくありません。
 


どうでしたか、「ソニマちさとのお悩み相談室」は?
なんというか、ソニマちさとさんこそ「悩みの巣窟」なんだから相談するなよ、自分で悩め! ですね。
それでも、どうしても解決したいことがあるという方! 質問をメールでガンガン送ってくださいな。
秘密厳守(したくありません)
今日からうっかりあたらしいページに移行です。
なんだか今ひとつレイアウトがバッチイのは今日の分だけです(多分)。







7月4日

マシーンを破損してしまったよ。ははは! おほほ! とほほ・・・・・・。
更新やレスができなくてごめんなさい。
ようやくいま復活。
もう詳しいことを書く気にはなれないけれど、マザーボードがいかれてね。
結局、急遽あたらしいマシンを購入。
資金はギターで作った。
売りに出かけた。
5本売って30万円つくった。
♪ドナドナドナドーナ♪
古いマシーンもマザーボードを換えれば使えるでしょう。
時間のある日に生き返らせます。

とてもいい日を過ごした。
6月25日のこと。
場所は横浜ドルフィー。

当夜のドルフィーは巻上公一&灰野敬二DUO。
実は仔猫の世話のために灰野さんのお手伝いは長期にわたってお休みしていました。
まったくみふねくんは手が掛かるニャア!
それでも「お留守番プレイ」を何度か重ねるうちに、みふねくんもたくましい生命力を結集してお留守番を覚えた。
ただね、
泣くんだよ。
正しい漢字では「啼くんだよ」。
ぼくが家を留守にする→置いてゆかれる→ご飯は? ご飯は?→寂しいよー→にゃあにゃあにゃあ。
↑これ、公式ね。
それでも「お留守番プレイ」で何時間か家を空けて、さあ、みふねくんは無事かい?
主人の心配など要らない。みふねはベッドの上で気持ちよく寝ていたりする。
ようやく灰野さんへのサポートに関して、みふねくんへの心配は要らなくなったんだけれど、さあ・・・・・・。
6月25日、来ていただいた方はお気づきになられたかもしれませんが、ぼくはPA。
前回の灰野敬二atドルフィー公演、あの共演が梅津和時さんの奇跡のライブのときも、ぼくはPA担当。
当日の模様は↓の方の記事を参照ください。
さて、今回!
灰野さんたら、当日の午後1時半に我が家の電話を鳴らす。
「今日、手伝ってくれないかな?」
あああ、いいですよ。みふねも手が離れたし。
「ハーディー・ガーディーを持っていくんだけれどね。(不失者の)小沢くんがトーンの設定を教えてくれたんだけれど、僕一人じゃ分かんないから、その設定を手伝って欲しい」
分かりました、いや、実は何を仰っていらっしゃるのか全然分からないのですが、トーンの調整? まあそのくらいなら、なんてことないんじゃないの?
つまり、今回はPAじゃないってことですね?
「イヤ! <手伝う>ってことはPAをやるってことだからね!」

・・・・・・・。

あああ・・・・・・。ライブのPAって当日の午後1時半に頼まれたりするものではないよね、フツウ・・・・・・。
フツウってやつはきっと違うよな? な? な?
でも、唐突なお手伝い、結果、引き受けてしまったのは、ぼくの意志の弱さだけではないのだよ。
実はドルフィーで、PAの実績をつむことは緊急課題なんだよ。
さて、ここからやっと、この文章の本題なんだよ。
散文って、核心からいちばん遠いと思われるところから始めるのが「プロ」ってやつなのさ!
以上、プロ仕様。

当日の客席にはギタリストの栗原道夫さんがいらしていた。
栗原道夫さんといえばYBO2、GHOST、WHITEHEAVEN、ゆらゆら帝国、The Stars etc.......。
日本のシーンの中で、繊細なトーンを奏で続ける貴重な存在。
ここ横浜ドルフィーで今月の18日に演奏をする。
デーモン&ナオミの来日公演最終日がここ。
栗原道夫さんはデーモン&ナオミのサポートで、信じがたいほど素敵なトーンを響かせるよ。
その記録はSUBPOPより「SONG TO THE SIREN Damon&Naomi on tour with Kurihara」を輸入CDショップで探して欲しい。
束の間、絹の布をそっとかけられて動けない、そんな一瞬が訪れるからね。
この栗原道夫さんの隣には、今回のデーモン&ナオミの来日公演の仕掛け人のひとり、OVERHANGPARTYの山崎巌さんがいらっしゃる。
栗原さん、山崎さん、そして18日当日もPAを担当予定のぼくとで軽い打ち合わせが事前に決まっていたんだよ。
灰野さんからのPAの依頼は、「ああ、あの小屋のPAに慣れるには丁度いいや」で、当日の午後1時半の急遽のお願いに「あ、いいですよ」。
公演はまずまずでした。
なにせ事前のサウンドチェックなんて10分程度なんだもの、仕方ないこといっぱいだったけれど、「やることはやった」。
お越しいただいた皆様、ありがとうございました。
灰野さんのギターの音が控えめだったのは「小屋の事情」です。残念です。もしくはごめんなさい。
終演後にはすぐにデーモン&ナオミの際のPAのやり方、役割について、「いま考え中です」。
栗原さん、山崎さんと打ち合わせ・・・・・・なんだけれど、栗原さんって根っからシャイなのでしょうか・・・・・・丁寧な言葉遣いで・・・・・・うつむいて話す・・・・・・。
胸を張って、栗原さん!
デーモン&ナオミの、特にナオミさんの方が日本の田舎に一度、遊びに行きたいそうで、来日に際して一泊温泉旅行をするのだとか。
デーモン&ナオミと日本の田舎っていうのはすっごく合うね!
きっと、いいインスピレーションを感じていただけるはず。
そうどこか「なにもない」ところと、デーモン&ナオミの音楽が始まる場所はすごく近い。
幽玄。
ドルフィー公演に関してのみ、ソニマージュ・レコーズ恒例のEメール予約をいたします。
7月17日24時まで受付です。

sonimage@v005.vaio.ne.jp

↑、クリックして、お名前と枚数のみ明記の上、送信してください。
また、デーモン&ナオミの日本公式サイトでも予約を承っています(こちらは全公演)。
詳細は↓から。

Welcome! Damon & Naomi

これは山崎巌さんのお仕事で、とても素敵なサイトです。
実はマメに更新されているんですよ〜。すでにご覧になった方もまたどうぞ!

Eメール予約といえば7月12日(金)ヘブンスドアでのKNEAD(灰野敬二&RUINS)、JOJO広重、54−71も上記のメールアドレスで好評受付中です。
お名前と枚数だけを明記のうえ、送信してください。
(この間のマシン・トラブルで受信不能になった方がいらっしゃるかもしれません。いただいた予約には必ず返信をしております。返信メールが届いていないという方、お手数ですが再送信していただくか、当日、受付にお問い合わせください。よろしくお願いいたします)

ドルフィー、夜は更けて、さあ、もういい時刻だ。
図々しくも栗原さんのとても大きな車に便乗!
栗原さんらしいのは大きいのはサイズのみで、気に障るノイズは控えめなところ。
そんなクルマ。
それは演奏。

深夜の運転。
それも栗原道夫による演奏のようだった。






1)過去記事 ぴかぴかの方舟に雨、
2)過去記事 三日後の太陽に期するもの、
3)過去記事 残り少ない刹那を胸に、